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TOR投手プロスペクト層の壊滅


①はじめに

 
 ご覧頂きありがとうございます、Blue Jaysファンのとりすきです。
 オールスターゲームやドラフトも間近となってきましたが、皆さまの贔屓チームの調子はいかがでしょうか。

 さて、近頃のカケス界隈ですが、借金が重なってお通夜状態。さらに、我らがKeegan Matheson氏やShi Davidi氏、さらにMark Feinsand氏をはじめとした数々の記者がTOR所属選手のトレードに関する報道を行い、正直虚無感が半端ない今日この頃。
 しかしながら、カケス達にとって本当に憂慮すべき事態は他に存在していました。

 それは、怪我による投手プロスペクト/デプス層の崩壊です。

②離脱した主な投手プロスペクト達

 
 4月中旬、球団傘下4位にして2022年ドラフト1順目のプロスペクト左腕Brandon Barriera、そしてAにて輝かしいプロデビューを果たした傘下12位の19歳右腕Landen Maroudisが相次いで肘の手術を受けシーズン全休となります。(前者はTJ+インターナルブレースのハイブリッド手術、後者はインターナルブレース手術)


 更に我らがトッププロスペクトRicky Tiedemannは左腕尺骨神経の炎症で4月末に離脱、現地7月10日AAAに復帰するも、左肘の違和感によって1イニングで降板。IL入りしてしまいました。

 そして、上記の選手達が離脱する中ずっと投げ続けていた球団傘下9位左腕Adam Mackoもとうとう左前腕の違和感でIL入り。

 
 これで個人的投手プロスペクト四天王は全員離脱となりました。どうすりゃいいんだ…

 その他、メジャーに近い選手では40人枠内の速球派リリーフHagen Dannerは現地6/11にIL入り。傘下28位の100マイル右腕T.J. Brockも復帰と離脱を繰り返しています。
 去年ほどではないにせよ、AAAでそこそこの投球を見せ、特に6月は3登板14.2イニングで防御率1.84と存在感を発揮していたAndrew Bashも現地6/17にIL入りとなりました。(投手デプスがヤバイ…)
 
 
 また、細かい所ではEspinalのトレードでCINからやって来た2022年ドラフト243位指名の先発右腕Chris McElvainも、5月はA+にて5先発25.2イニング投げて防御率1.75と好投していましたが、現地6/30にIL入りしました。

 
 ただでさえManoahやRomano、Yimi Garciaといったメジャー組が怪我で離脱しているのに、傘下も同じく野戦病院と化していたら、もうどうしようもありません。
 組織全体の投手管理になにか問題があるのだろうか?


・主なIL入り傘下投手リスト


AAA所属投手
・Ricky Tiedemann(LHP 先発)
傘下1位 全体45位
現地7/12より7日間IL入り

Andrew Bash(RHP 先発)
現地6/17より7日間IL入り

Hagen Danner(RHP リリーフ)
現地6/11より7日間IL入り


AA所属選手
・Adam Macko(LHP 先発)
傘下9位
現地7/5に遡って7日間IL入り

T.J. Brock(RHP リリーフ)傘下28位
現地7/12より7日間IL入り


A+所属選手

・Chris McElvain(RHP 先発)
現地6/30より7日間IL入り

・Geison Urbaez(RHP 先発)
現地6/23より7日間IL入り

A 所属選手
Brandon Barriera(LHP 先発)傘下4位
現地4/30よりシーズン全休

Landen Maroudis(RHP 先発)傘下12位
現地4/22よりシーズン全休


③現時点でまだ離脱していない/復帰した主な投手プロスペクト達


・Fernando Perez(A)

MiLB公式より引用

 TOR傘下23位の右腕先発。4シーム・スライダー・カーブ・チェンジアップを主に投じます。
 彼の特徴は4シームとそのコマンド。球速帯は90~95マイルとそこまで速くありませんが、平均2300後半の回転数を誇り、良好なコマンドと合わさって空振りを奪える球となっています。また、年齢も20歳と若く、まだまだ球速の向上が期待できるとされています。
 
 また、彼は2024年シーズンのフューチャーズゲームにTOR傘下代表として選ばれています。

 現状は特筆して良いといえる成績ではありませんが、今後の成長が楽しみな選手の一人です。




・Juaron Watts-Brown(A+)

MiLB公式より引用

 2023年ドラフト3順目89位指名、TOR傘下17位の右腕先発。4シーム・カッター・スライダー・カーブ・チェンジアップを主な球種としています。
 彼の特徴は、平均94マイル弱の4シームと80マイル後半のカッター、80マイル前半のスライダーで空振りを奪いまくること。与四球率はAで約11.9%と非常に悪い数字ですが、上記の球種はWhiff%がほぼ常に30%を越えています。

 今シーズン序盤は調子が上がらなかったものの、5月・6月から本領を発揮し、Aにて9登板44.1イニングを投げて防御率3.05 奪三振率約32.4%の好成績を残しました。

 その結果、現地6/30日にA+へ昇格。新しいステージで更なる活躍が期待されます。

 与四球率という明確な課題は存在するものの、制圧力のある先発として成長してくれることを期待します。


・Ryan Jennings(AA)

MiLB公式より引用

 2022年ドラフト4順目128位指名の右先発。90マイル中盤且つ変化量の大きいFBと、かなり落差のあるスライダー、チェンジアップを主に投じます。
(見た目や身長からスケールダウンしたSpencer Striderに見える、見えない?)
 
 今季はA+にて開幕投手を務め、さらにその期待に応えて11試合50.2イニングで防御率2.13とかなりの好成績を収めました。

 その力をアピールした結果、現地7/2にAAへ昇格。AA初登板では不運にも雨で1イニングしか投げられませんでしたが、上のステージでもきっと良いピッチングを披露してくれるでしょう。



・Kendry Rojas(A+)


MiLB公式より引用

 2020年のinFAにて契約したキューバ出身の左腕先発。平均93マイルのシンカーを中心に4シーム・スライダー・チェンジアップを投じます。
 TORの他LHPプロスペクトと比較して少し制球がよく、加えて今季は球速を伸ばすことに成功したようです。

 今季開幕はA+にて迎えましたが、なんと僅か二回の登板で肩や背中を痛めて現地4/22にIL入り。復帰には相当時間が掛かりA+復帰は7/9となりました。

 怪我の不安は付き纏うものの、97マイル弱の速球を扱えるようになるなど高いポテンシャルがあるので、今後は離脱せず順調に登板をこなして欲しいと思います。


・その他

上記選手の他に注目している投手プロスペクト

Nolan Perry(A)RHP 先発
(A)10登板 31.2イニング 
   防御率2.27 WHIP1.55 41奪三振

Connor O'Halloran(A+)LHP 先発
(A)7登板 37.1イニング
   防御率3.13 WHIP1.18 45奪三振
(A+)7登板 35.1イニング
   防御率5.35 WHIP1.21 32奪三振

Carson Pierce(A+)RHP リリーフ→先発(ロング)
(A)8登板 17.2イニング
   防御率3.57 WHIP1.47 15奪三振
(A+)13登板 31イニング
   防御率3.48 WHIP1.32 38奪三振

Lazaro Estrada(AA)RHP 先発
(A)2登板 4.2イニング
   防御率1.93 WHIP1.50 5奪三振
(A+)9登板 41.1イニング
   防御率1.96 WHIP0.97 53奪三振
(AA)1登板 5.0イニング
   防御率1.80 WHIP1.20 3奪三振

Trenton Wallace(AA)LHP 先発
(AA)14登板 68イニング
   防御率2.65 WHIP1.10 80奪三振

Braydon Fisher(AA)RHP リリーフ
(AA)10登板 12.1イニング
   防御率2.19 WHIP1.38 21奪三振
※TOR移籍後の成績のみ記載

Eric Pardinho(AAA)RHP リリーフ
(AA)21登板 26.2イニング
   防御率1.01 WHIP0.90 37奪三振
(AAA)8登板 7.2イニング
    防御率8.22 WHIP2.74 10奪三振


④おわりに

 TOR傘下の投手層はトッププロスペクトが軒並み負傷離脱して相当薄くなってしまいましたが、まだ光るものをもってるヤツがいる!ということでこの記事を書きました。

とりあえず
・TOR傘下の投手層がヤバイ
・ヤバイ中でも有望な選手や結果を残している選手はまだ残っている
この2点だけでも覚えてもらえると幸いです。

 また、TDL後は菊地やイミガル、Richards、JTおじ等トレードされるであろう人達が他球団のプロスペクトを連れてきてくれるはずなので、今後投手層の厚みがどうなるかに期待です。


 ここまでご覧いただきありがとうございました。
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