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切なさなんか、すぐになくなってしまうから

切なさは、長続きしない。
確かにその瞬間は最高にエモくて、
言葉にあらわすのが難しいあの感覚。

だけど、それはほんの一瞬で、
まるでクレミアのソフトクリームのように、すぐ溶けてしまう。気持ちは変わってしまう。
あとの99パーセントは平凡で、ぱっとしない日常が続いていく。
安定、安心、惰性、現状維持。

それもいいけれど、
ときどき切なさとか、不安、高揚、ときめき、不安定さ、刹那…
そういうのが欲しい。
スパイスみたいなものが。

でも、そんなのあんまりないし、
自ら生み出すのは難しい。

結婚すると恋愛をする機会ももうあまりないし、
なかなかドキドキなんてしない。
ましてやエモい感情なんて、子どもたち以外になかなか生まれてこない。

(まあ、いろんな人と恋愛をすると、時々キモい出来事も発生したりするので、もうこれ以上キモい思いはしなくて良いと考えれば、結婚も良いもんだな…?)

だから、
音楽やドラマや映画、漫画なんかで切なさ…言い換えると「エモさ」を摂取する。
全ての創作物から好みのエモさを摂取して、
それでもひとつで永遠にエモさが続くわけではないから、また別の何かを探して、出会う。
その繰り返しだ。それで良い。
健全なエモさの摂取だと思う。
多分誰も傷つけないし、自分の世界も豊かになっていく。
目には見えないしインスタ映えもしないけど、いいでしょう。
教養になって、自分の中に積み重なって地層になって、また新たな自分が出来ていくんだ。


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