氷河の仕組み

氷河とは,雪からできた氷が流動しているものです.寒冷な極地や高山では,降った雪が夏の間にとけきらずに翌年に持ち越され,その上に翌年の雪が降りつもります.こうして雪が何十メートルも堆積すると,底の方では雪が圧縮されて氷になります.

さらに,この氷が何十メートルも堆積すると,底の方では氷の結晶が大きな圧力によって変型しだすため、固体である氷が液体のようにゆっくりと低い方へと流れるようになるのです.これが氷河です.標高が低いところまで流れ下った氷は,気温が高いため解けてなくなってしまいます.したがって、氷河は年間通して雪が降り積もり,氷が生産される上流部(涵養域)と,氷が解けてなくなってゆく下流部(消耗域)の二つの部分に分けることができます.