生成AI問題について

今年に入ってきてからAIイラストやAI楽曲がかなーり盛り上がっているようで、私のTLにも色々と賛否両論ある。

先に私のスタンスを述べさせてもらうなら「ぶっちゃけどうでもいいしなるようにしかならん」としか言えない。

ただ、あまりにも制作者サイドの中でだけ話が先走りしていてイライラするというのが本音の所。権利の話ばかりで、なぜそんなものがこれほどまでに広がっているのか、というところをすっ飛ばして話が進みすぎているように思う。

自分でイラストは描けない、でも誰かに依頼するにもいくら払えばいいかわからない、依頼するためのフォーマットもわからない、窓口すらわからない、そんな人達が、ふと目に入ったイラストが自分に刺さり、使わせてほしいとなった時、相場やフォーマットを調べようにも調べ方もよくわからない、ましてや予算もそんな何万も何十万も払わないといけないの?そんなに出せない。

これら全ての疑問をすべて吹っ飛ばして商品が手に入るシステムができてしまったら?

そりゃぁ使う。作るための知識も描くための技術もない、経験もない、でも手っ取り早くイラストをなにかに使いたい。

ましてや「別にその人自身のもの」じゃなくてもいい、それっぽければいい、といった人達の方が多数だろう。

そんな人達のニーズに答えたのがかの学習生成AIだと私は考える。

確かに昨今のAIイラストの精度は素晴らしく高くなっており、クリエイターのサインすらそのままコピーしてしまうようなものまで出てきた以上、トレパク問題以上に怒りにわくクリエイター側の気持ちが全くわからないというつもりはない。だがしかし。

「イラストを舐めるな!そんな気軽に手に入れたり使ったりしていいものじゃない!」
「頼んで描いてもらうべきだし頼む側が全て用意しろ!」

そりゃあ怒り心頭で拳どころかハンマー振り上げられながらここまで言われりゃ、どんな人間かもよくわからない人に安くない依頼料を払って、納品されるにも時間もかかるともあらば、感情を廃してただデータを打ち込めば大量にサンプルを生成してくれるAIに頼むのは市場原理からして当然の話ではないだろうか。 

金を出す側には相手を選ぶ権利がある。知識がないことをバカにしてくるクリエイターばかりでは、そんな人達を相手にビジネスしたくなくなるのもそれは当然であろう。そうやって見向きもされなくなり、淘汰されていくイラストレーターなら所詮そこまでの実力だったということだ。

私もイラストは諦めた人間であるから、本来このような表現は慎むべきだが、歌という表現の場で戦ったことがあるが故に敢えて書くとするのなら、実力のないものは去るしかないのが現実だ。それが趣味性の高いビジネスの残酷な面であり平等なもの。権利を勝ち取るのならまずは自分の顧客を獲得し、守ること、教育すること。表現の仕事を作ることは簡単なことではない。その認識が甘かったのではないか、というのが正直な感想だ。

ともあれ、マジコンや改造PSPのように、業界として駆逐する必要が出てくればそれはそれで業界としての動きがあるだろう。私はその様子をのんびり眺めさせてもらう。

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