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僕は弱くても勝てる。

僕らが挑む壁は想像以上に高い。
最近そう感じている。去年も同じ敵と対峙して、ある程度相手の強さは把握していたつもりだった。
絶対に成功できる自信があった。どこから出てきた自信なのか?と言われたら、多分、よくある根拠のないやつなんだと思う。
それでも僕には、必ずやれると言う強い確固たるものが胸の中に宿っていた。

僕が代表として活動を始めてから早いもので、8ヶ月が経とうとしている。
今も変わらずに、その自信があるかと聞かれたらハッキリと言える。答えはNoだ。
根拠ないない自信なんて、どこかに飛んで行った。
「マジかよ?代表がそんな感じで大丈夫か!?」と不安に思う人もいるかもしれない。
活動し始めたばかりの1年前の僕だったら、少なくもとそう思っていたな。割と尖っていたから。笑
代表としての威厳であったり、かっこいいくそイケイケの理想の代表像とかけ離れていることも重々承知である。
今日、ここに書くことは僕の等身大の気持ちであり、みんなに伝えたいこと。正確には、これまで活動していて思っていたことそして、今実際に思っていることが書かれている。TABIPPO大阪2020の代表を務め、集大成となるイベントまで残り24日、僕が改めて心に想うことである。

僕には圧倒的に力がなかった。

冒頭でも書いたように、僕は妙に自信に満ち溢れていた。
なぜだろう?そういう性格なのかな。
確かに自信を持つことは、とてもいいことだと思う。どの意思決定も自信がなく、弱々しさを感じるリーダーは頼り甲斐があまりない。だったらまだめちゃくちゃ自信とパワーに満ち溢れていた方が頼もしさがある。
ただ僕が持っていた自信というのは、良い方向に働くものではなかった。
僕の中の『自信』は、代表としての『プライド』となり僕に悪影響を及ぼして行った。
どういうことかというと、「こんなリーダーになりたい。」「もし自分がこの役職で活動するならこんな人になろう!」誰しもこのように理想の姿や自分というものがあると思う。
同じように僕にも『理想の代表像』があった。代表だったらこうあるべきだ。代表だからこれをしよう。
僕は常に、自分の理想の代表像だけをみて活動していたのだ。地に足がついていない感じ、フワフワしてる状態だった。
そしてどうなったか。だんだん自分というものを見失い、理想を追い求めるがあまりに、苦手なことに手を出して空回りをしたり、得意だったことも、どう見えているのかを異常に気にして、上手くできなかったりしていったのだ。いつの間にか僕自身の強みや良いところが消えて無くなっていて、誰でも言えるような当たり障りのないことを言っていたり、特に価値も発揮できずにいたりと、かなり苦しんでいた。活動が始まり2ヶ月くらいの夏、僕は「なんか、上手くいかないなぁ。」そんなことを思うようになる。当時はうまくいかない理由も分からずに、ただただ泥沼にハマっていく感じが心の中にあった。

そんな時に、僕にある気づきを与えてくれたのは一緒に頑張っている副代表の2人だ。
今でも覚えている。TABIPPOスタッフ達とハワイに合宿に行っていたときの飲み会で、副代表2人に言われた言葉がこちら。
「いつまで代表って肩書きに縛られてるん?」この言葉は、僕の心にどストレートに突き刺さった。もう痛いぐらいでぶん殴りそうになった。(この感情はよく分からない)
自分のイケてないところが明らかになり、なんだかとっても恥ずかしくて、いてもたってもいられない気持ちになっていた。
だが僕にとっては、とてもありがたい言葉であった。本当にその通りだ。僕はずっと良くない意味で代表というものを意識しすぎていた。代表だからしなければならないことなんて人によって違う。誰しも代表になった途端に別の人間へと変身をして、最強スーパーマンになれるなんてあり得ない。だからこそ、自分なりのリーダーシップを、自分ができることを最大限やることに注力しよう。そう思えたのだ。

時は流れ、僕にとっての大きな気づきを得たハワイ合宿からも帰国し、夏が終わり10月に差し掛かろうとしていたときのことだ。
この時に、僕は猛烈に弱さを感じるようになる出来事があった。
それは、スタッフが1人2人3人と、組織を去っていくことだ。
5月6月の活動が始まった初期段階にも、辞めるという決断をする人はいたが、その時期はまだあくまで始まったばかりであり、スタッフも活動を始めたばかりである。活動内容を聞いて良いかもと思っても実際には思っていたことと違うこともきっとある。そんな中で無理に続けろとは言わない。単なるカルチャーの不一致だ。そう思っていたので、特に気にすることもなく、去っていく人のこれからを応援する形で別れを告げていた。
しかし10月となっては話が違う。1泊2日の合宿だったかなりの回数を重ねていたし、一緒にイベントの企画や週2回あるミーティングだってやっていた。活動を通じて、僕にとってはもう完全に大切な仲間だった。そんな仲間が次々と組織のもとを去っていくのである。
確かに予兆はあった。段々と日々のミーティングの出席率が悪くなったり、活動に対する不満の声も聞くようになっていた。
だがしかし、辞めようと思っているなんて相談は僕に届いていなくて、僕が知るのは団体のグループLINEから突如「退会しました。」の文字を見たとき。慌てて個人LINEをしても既読無視や忙しくなって…と、ちゃんとした理由を聞けずに終わってしまう。そんなことが夏休み以降かなり続いた。

完全に僕の力の無さの結果だった。
組織に入ってくれる人たちが、1人も欠けることなく全員で最後まで走り切りたい。どんなことがあっても手を離すことなく最後の時まで一緒にいるんだ。そう思っていた。
だけど現実は厳しかった。自分の想いと強さが比例していなかった。1度は良いなって思ってくれて入ってくれたのに、全くもって守ることができなかった。スタッフの総数が100人を超えた時もあったが今は60人を切っている。相当な数の人を手放す結果となってしまっている。何もしてあげられなくてごめんなさい。みんなを支えられる器がなくて申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
いつからだろうか、僕は誰にも言わないけれど、自分の力の無さに幻滅し、ずっとずっと自分の中で自分自身を責め続けていた。ふとしたときに、辞めていった人たちのことを考えては悔やみ、「おいじん、お前全然ダメじゃん!」って自分に言い続けていた。
それでもみんなの前に立つ時は、ポジティブな言葉を発信し、1歩ずつ進んでいこうとメッセージをして、人が減っていて暗くなっていた組織を明るく前向きにしようと奮闘していた。

そんな時、僕はまたどこか違和感を覚えるようになる。
それは、「自分が毎回伝えてるメッセージって、みんなに届いているのだろうか?響いているのだろか?」ということだ。
なんか伝わっている感じがしない。一方的なだけで、伝えたい想いっていうのが跳ね返ってくるイメージ。
なぜだ!?僕は考えた末に、一つの答えにたどり着いた。
『僕が等身大ではなかったから』ということだ。そして気づく。僕はまた代表というものに縛られていた。
代表だから、みんなに弱さを見せてはいけない。
代表だから、前向きなメッセージをしなければならない。
そう思い込んでいたのだ。
でもきっと、スタッフのみんなが聞きたいことは、僕が本当に思っていることや考えてることだなと気づくことができた。
そして自分としても、本当に思っていることを伝えないと、心から伝えることができないし、自身が持つ100%の力で伝えることができない。そのことに気がついたのだ。

無理矢理に前向きな発信だとか、繕った姿というものを伝えても伝わりっこない。そのことに気づいた時から、僕は変に前向きになろうとか、ポジティブになろうとすることを辞めた。
意識することは等身大でいるということ。みんなと同じ目線に立ち、しんどいこともきついことも共有して、支えてもらおうということだ。
それからかな、少しずつだけど、みんなの前でメッセージするときや、1対1で伝えるとき、相手に伝えられている実感を得ながら話すことができている。まだまだ伝えたいことはあるから、もっともっともっとみんなにそして自分に向き合っていくね。

僕は弱い、でもこの仲間でなら負けない

これまで書いた通り、僕はまだまだ弱いし、1人では何もできないポンコツ人間だと思ってる。
そして僕だけの力では、きっと最後のイベントも失敗に終わる。そもそもイベントを開催することすらできないな。
だけれど僕には、仲間がいる。5月26日にキックオフをしてからずっと一緒にやってきた誇れる仲間がいる。
これまで僕は、組織を去って行った人に対して意識を向け、自分を責めることばかりしていた。そんなことをしても現実は変わりはしいのに、そうしないと居ても立っても居られないから、そうしていた。
そんなときふと目の前に意識を向けると、笑顔で溢れてるたくさんの仲間がいた。
厳しい環境でも、しんどいことがあっても、なんとかこの組織を良くしようと一生懸命に頑張っている。この組織に入ってなかったら、こんなに苦しい思いをしなくても良かったのかもしれない。心が痛むことを経験しなくても良かったはず。なのに別に誰に指示されたわけでもなく、自分がもっと組織を良くしようと動いてる、最高の人達がいたのだ。
そして僕には心から信頼できる、最強の副代表の2人がいる。自律していて、僕より視野も広いし抜け漏れも少なく、非常に優秀で尊敬できる2人だ。将来こんな人たちと働けたら幸せだろうなと本気で思える人たち。
もうないものに目を向けるのはやめて、今あるものに目を向ける。僕にとって今あるものとは、一緒に戦ってくれている1人1人のスタッフだ。
1人1人に対して、何をしてあげられるだろうか?を考え続けること。それが僕がやるべきことなんだと、改めて心に刻んだ。

一緒に戦うみんなへ

そしてはっきりと言えることがある。
僕は弱いが、この仲間は強い。みんなが1つのチームになり、1人1人の力が掛け合わさることで、ものすごいパワーを放つ。
この組織ならいける気がする。自分自身に自信はないが、この組織に対してなら声を大にして自信があると言える。
僕は最後までみんなを支えます。みんなも僕を支えてほしい。
代表だからとか、2年目だからとかもう関係ない。僕はみんなと最高のラストを迎えたい。ただそれだけ。
プライドなんかもう要らない。がむしゃらにやるしかない。
格好良さも必要かもしれないが、今必要なのは泥臭さ。
覚悟は決まっている。やるしかない。絶対にやってやる。
『関係者全てにより良い人生を送るきっかけを与える満席のイベントを創る』叶えたい1つの夢。
大阪支部のみんなは一緒に追っかけてほしい。僕はもう止まらない。何が何でも掴み取るからね。
楽な道のりではないからこそ、そこへの覚悟ができた人からついて来てほしい。手は離さないよ。だから時間をしっかり作り覚悟を決めるんだ。そして1度決めたなら、もう迷うことはない。そこからは険しいけど、最高に楽しい毎日が始まるから。

僕のTABIPPO学生支部人生はもう少しで終わり。
だからこそ、一度感謝を伝えたい。
僕がこうやって学生支部の代表として活動できるもの、父と母、そして支えてくれる人たちがいるから。一緒に戦ってくれている仲間がいるから。去年1年間やり切った仲間がいるから。これまで出会ってくれた旅好きの友達がいるから。関わってくれている全ての人たちがいるお陰だと思っています。本当にありがとうございます。2月25日のイベントを成功させることで、最大限の恩返しができればなと思っています。ですので、どうか期待していてください。そしてこれからもよろしくお願い致します。

僕のことを知ってる人も、知らない人も、この文章を読んでくれた皆さん、本当にありがとうございます。
僕には成し遂げなければならないことがある。どうか見守って欲しい。

今日から2月。いよいよ勝負の月だ。準備はいいかい?
残り、24日。1日1日を大切に、最後まで走り切ろう。

TABIPPO大阪支部代表 神 泰生。

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