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人生で2度クイズ研究会を作った人が、クイズ研究会の作り方を考えてみた。

みなさんこんにちは。このページを開いていただきありがとうございます。クイズサークルOchazQ所属の神野莉子と申します。
大変な状況下ではありますが、これからクイズ研究会を作ろうと思っている学生さんの参考になればと思い書かせていただきました。

最初に簡単に自己紹介させていただきますと、私は中高一貫校(部活動は中高合同で行っていました)と大学でクイズ研究会(NGQ,OchazQ)を創設しました。現在はOchazQの会長を引退し、運営も後輩たちがやっています。どちらのクイズ研究会も私一人の力だけではなく、一緒に活動してくれた同期や後輩、顧問の先生のお力添えで創設できました。

※NGQ:南山中学高等学校女子部クイズ研究会(中高一貫校のため合同で活動しています)Twitter:@njyoquiz
※OchazQ(オチャヅケ):お茶の水女子大学クイズサークル Twitter:@Ocha_quiz


クイズ研究会の作り方についてお話しする前にまず「学校公認の部活動・サークル」についてお話ししたいと思います。特に中学や高校では学校公認の部活動にすることがかなり難しい可能性があるからです。学生手帳の中に部活動承認のページが必ずあると思います。私が通っていた中高一貫校では部活動新設の規定が「5名以上集まる」「顧問の内諾がある」「キャプテン会議で承認される」「職員会議で承認を受ける」の4つと少なかったのですが、先生方にその他にも色々と条件(後輩を○人以上入れる等)を要求され、設立に約4年もの年月がかかってしまいました。思い返すと、この設立のために使った時間をクイズに当てていればもっと強くなれたのでは、と思ってしまいます。インターネットやスマホが普及した現代では、通話アプリを使ってオンラインクイズをしたりクイズアプリだったりとクイズをする場がどんどん身近になってきています。クイズを個人で楽しむために、わざわざ労力を使い学校公認のクイズ研究会を立ち上げる必要も薄くなってきたと思います。また、学校公認のクイズ研究会にすると、学校行事(文化祭等)への参加、引き継ぎ作業、会計などの承認会議、部活動のキャプテン会議など、運営に関する仕事がたくさん発生します。しかし、逆に言えば文化祭等でのイベントなどは思い出に残ることはもちろん、予算が出ればクイズの問題集や早押しボタンを購入することも可能です。このようなメリット・デメリットを考慮した上で、学校公認のクイズ研究会を作るか否か考えて欲しいです。


次に、「そもそもクイズ研究会って何をしているの?」と思う方もいらっしゃると思いますので、ぜひ私が現在所属しているクイズサークルOchazQの手引きをご覧ください。私が2度目に作ったクイズサークルOchazQでは特に「会員自身の好きなクイズを自分の好きなペースで楽しむ」を目指して約2年7ヶ月運営をしてきました。学生クイズサークルの多くが「競技クイズ」を主体として活動しているため、クイズ研究会は「ガリガリクイズを勉強している」というイメージが強いそうで(悪いことではないのですが)、クイズを気軽に楽しみたい人には敬遠されやすい存在なようです。(実際、クイズ研究会の新歓や声かけをしている際にも何度かそのような声を耳にしました。)だからこそ、お茶大では競技クイズだけではなく幅広いクイズの活動をしたいと思いました。多くのクイズサークルではインカレが認められているので、「もっと競技クイズで上位を目指したい!」と思うのであれば他のクイズ研究会さんと兼サーすることも可能です。競泳に自由形(クロール)、バタフライ、平泳ぎ、背泳ぎなどたくさんの種目があるように、クイズもいろいろな方法で楽しんで欲しいと私は思います。「abcのような大会で上位を目指す」のはもちろん、「クイズイベントに参加」したり「イントロクイズを極める」のもいいですし、「クイズ番組の出場を目指す」など多様なクイズを楽しんで欲しい、というのが私の目指したOchazQです。クイズ研究会に対してもっと気軽なイメージを持って欲しいという願いから「クイズ研究会OchazQ」ではなく「クイズサークルOchazQ」という名前にしました。これからクイズ研究会を作りたいと思っている方は、自分たちがどんなクイズ研究会にしたいか、どんなクイズをしたいのか、ぜひ色々考えて欲しいです。
※クイズサークルOchazQの手引きは現会長(2代目)が書いたものです。


クイズ研究会の作り方
〜人集めの方法〜

お待たせしました。クイズ研究会の具体的な作り方に入ります。まず、必要不可欠なのが人集めです。現実でもネット上でも人が集まらなければクイズはできません。私がどのような方法で人集めをしたのか書くのでぜひ参考にしてください。大切なことは、「こんな宣伝じゃ入る人いないよ」と思うより、まずは動いてみることです。ちょっとしたきっかけでクイズ研究会に入ってくる人も少なくないです。
※お茶大では、他大生は許可がないと入校できなかったりキャンパスが1つのみなので特殊なところもあると思います。

① SNS(TwitterやLINE@など)での宣伝
クイズ研究会の公式TwitterやLINE@などで主に新入生をターゲットに様々なツイートや相談にのっていました。ツイート内容は「普段の活動・年間行事の紹介」「新歓イベントの告知」「自作クイズ」などに「#春から〇〇大」をつけていました。今年、OchazQがツイートした手引きはとてもいいと思います。LINE@では(特にお茶大は学外生は許可を取らなければ大学内には入れないため)、個別で新歓イベントの日程や個別の相談を聞いたりしていました。

② 学生に直接勧誘する
お茶大に知り合いが一人もいない、かつクイズ経験者が大学にいない状態で1年生の4月20日からOchazQの活動を開始できたのは間違いなくこの勧誘方法のおかげです。入学前の説明会の時からLINEなどで「サークル決めましたか?」「よかったらクイズしませんか?」など同じ学科の人に声をかけていました。(宗教勧誘と勘違いされました。)
NGQでは他学年のクラスを一つずつ回って「クイズ研究会やっているので、興味があったらきてください!」と勧誘していました。

③ ポスター掲示
「今どきポスター見る人いるの!?」と思う人もいるかもしれませんが、OchazQでは実際にポスターを見て入会された方もいらっしゃいました。ポスターには活動日時や場所、活動内容や連絡先などを書いて掲示していました。一目でクイズとわかるイラストがあるといいですね。

↑実際に使用していたポスター。1枚目がNGQ、2枚目がOchazQで使用していました。

④ 新歓期のイベント
新歓期のイベントはクイズの企画はもちろんお昼の時間に個別相談会を開いたりしていました。個別相談会では入会を迷っている新入生が顔を出してくれるので、ここでクイズ研究会の面白みを伝えられると完璧だと思います。実際に早押しクイズやペーパークイズの体験もしてもらいました。

⑤ 人が集まりやすい場所でのクイズ
OchazQでは大学の食堂が狭くてできませんでしたが、食堂などの学生の集まりやすいところでクイズをするのもとてもいい宣伝になると思います。「この大学にもクイズ研究会ってあるんだ!」って思ってもらえたり、「早押しボタン押してみたい!」と声をかけてくれる新入生もいると思います。

〜早押しボタンはどうする?〜

新興のクイズ研究会が最初にぶつかる壁は「早押しボタンをどうするか」だと思います。(競技クイズでよく見かける本格的な早押し機はかなり値が張ります。)
NGQでは最初は人数が少なかったこともあり数ヶ月は電卓(それぞれ数字のボタンを割り振り、一番左に表示されている数字の人が最も早くボタンを押したことになります。)を使用し、その後3年ほど「早押しピンポンブー」(現在は生産停止している模様)を使用していました。その後高校からは回路に強い友達が「早押しリレーキット」と100均のボタンを使って早押し機を作ってくれたのでそれを使っていました。


↑NGQで使用していた友達制作の早押し機です。コードが絡まりやすいので、よくみんなで解いていました。

OchazQでは最初の2年は「スーパー早押しピンポンブー(ボタン5個で約8000円。連結することで最大25個までボタンをつけらます。)」を使用した後、現在は「早稲田式早押し機」を使用しています。学園祭では家族が作ってくれた「自作早押し機」を使用して大会を行ったりしていました。(現在、この早押し機は使用していないです。)その後、現在では早稲田式早押し機を使用しています。


↑家族制作の早押し機です。競技クイズでよく使われている早押し機と違い、ディスプレイに一番最初に押された早押し機の番号が表示されます。

他にも、スマホアプリの「早押し機 Emulator」を個人でよく使っています。人数によってボタンの数が変えられるので、6人くらいまでならこのアプリを使用して早押しクイズを楽しむことができると思います。

理想の形としては、最初はアプリやピンポンブーを使用して活動をし、数ヶ月〜数年で本格的な早押し機を購入できるといいと思います。(お金のかかることなので、無理にとは言えませんし、早押しボタンがなくてもクイズができないわけではないです。人数が集まってきたらお金を出し合って購入するのがいいと思います。)また、早押し機を作るのも楽しいので、ぜひやる気のある方は作ってみてください。

〜学校提出用の資料〜

学校公認の部活動やサークルにするためには、サークルの資料などが必要なのですが実際にどんなことを書いたのかお話ししたいと思います。特に中高では「学校公認になることで出来ること(学校公認でなければ出来ないこと)」をメインに書きました。(東海地方にはCJQLという団体がありまして、その団体に加盟して主催をしたいという旨を書きました。)
※CJQL: 愛知県、岐阜県、三重県の高校のクイズ研究会が加盟しているクイズ連盟で、2ヶ月に1回のペースで例会を開催しています。
大学では他にもサークル規定なども書きました。これは、インターネットにたくさん例が上がっていますので、それを参考にすれば書けると思います。


最後にはなりますが、NGQとOchazQの後輩たちが「クイズ楽しい!」といって活動してくれているので、創設したことに後悔はありません!
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。それでは、楽しいクイズライフを!

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