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医療崩壊が起きる本当の理由

 新型コロナウイルスの感染が広がると医療崩壊が起きるとまことしやかに言われる。
 しかしそれは正確ではない。
 私は新型コロナウイルスによるWARSの第一波は年末年始に過ぎ去り、今は検査される人が増えているだけだと考えている。(だからクラスター対策もロックダウンも茶番にすぎないと思う)

 年末年始、インフルエンザの減少とともに確かに高齢者に重症の肺炎が多発したが、医療崩壊には全く至らなかった。
 当然だ。例年11万人以上の高齢者が肺炎で死亡しており、月平均9500人以上になる。(今年はむしろ大幅に少ない。)

 なぜ医療崩壊しないのかと言えば、高齢者の肺炎が重篤化しても人工呼吸器を付けない場合が多いからだ。

 高齢者にも様々な人がいるから一概には言えないが、認知症があったり介護施設に入所していたりする人では、入院時に御本人や家族と方針を相談すると延命処置や人工呼吸器につなぐような処置は希望されない場合も多い。

 一分一秒を長く生きるための積極的な治療よりも、なるべく苦しまずに逝けるようなケアを希望される人が多いのだ。(医学用語では『BSC ベストサポーティブケア』と言う。人によっては抗生物質などのクスリの投与さえ希望されない)

 そうした延命治療の拒否は末期がんや難病にだけ行われると思われるかもしれないが、老衰とは言わば長生きすれば誰しもいつかは発症する難病のようなものだ。
 風邪をこじらせたにせよ誤嚥したにせよ、基本病態は老衰であり治癒は困難なのだ。
 現代医療は心臓と肺だけであれば、かなり動かし続けることはできる。
 しかし、
「もういつ逝ってもいいんだども」
 と言う人(自分で言える人はまだいい)の喉に太い管を入れて人工呼吸器で無理やり空気を押し込んで手足を縛って、長生きさせることが本当にその人のためなのか?という疑問が湧くのは自然に思える。

 ところが新型コロナは若者は一過性の風邪で治るのだから、高齢者も助けなくてはならないような「空気」が出来上がってしまっている。
 その他の肺炎でもインフルエンザその他何らかのウイルスによる風邪をこじらせていたりするのに、なぜか新型コロナだけは特別扱いされるようだ。
 そして軽症者まで入院させ、普段は使わないような呼吸器を使い、普段はすぐお看取りしているような人を長期入院させた結果起こるのが、医療崩壊である。
 たとえ人工呼吸器につないでも多くの高齢患者を助けることができないことを私たち医療者は日々経験して知っている。コロナに限らずだ。
 運よくその時助けられたとしても、程なくして再び肺炎を起こして再来する人が多いことも、コロナに限らない。

 PCR検査なんてやめてみんな普通の風邪や肺炎として扱えば、医療崩壊も起こらず、コロナ不況もその日に終わる。
 そうしないのは、ウイルス対策とか医療崩壊を止めることとは別の意図があるからではないか?

 誤解しないで欲しいのは、私は高齢者は死んでもいいなどと思っているわけでは断じてない。
 元気な少子高齢化は戦争や病・飢餓によらず人口爆発のブレーキをかけることができる理想的な社会と考えている。
 私自身、長生きしてトライアスロン世界選手権の最高齢完走者記録を更新するのが目標である。

 ただしただ長生きするのではなく、健康で元気でなくては意味がない。
 呼吸器に繋がれていないのはもちろん、クスリによって一時的に命を救われるのではなく、心身ともに健康でいられる然るべき生活を続けたその結果が、元気な長生きなのである。
 そうした生活の仕方は、コロナから老衰まで何に対してもそれなりに有効で安く、かつ楽しく美味しく気持ちいいのである。
 それは医療崩壊どころか、医療機関の経営を脅かすほどに医療負担を減らすのである。(本当は行政がそれで医療機関がやっていけるように医療の値段を設定すればいいだけ)

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