WARSが重症化・死亡しやすい国と人の共通点〜口は災いのもと?~
イタリア・スペイン・フランスなどのラテンヨーロッパ諸国、そしてイラン、これらの国でWARS流行が拡大し、しかも死者が多くなっている理由は何か?
それは「口」にあるかもしれない。
新型コロナウイルスはまず口に感染するのではないか?という論文が発表された。
ラテンヨーロッパ諸国は、挨拶にキスをする。イランなどイスラム諸国は礼拝で床に口づけをする。中国は...いつも大声で喋ってるからかな?
まず口に感染して大量に増えたウイルスが、肺に吸い込まれて肺炎になるのでは?というシナリオだ。
新型コロナウイルスは、ACE2受容体という入り口を通って細胞に入ることがわかっている。
ACE2というのはアンジオテンシン変換酵素2(angiotensin-converting enzyme2)の略。
ACE2は様々な臓器の細胞膜にあって、細胞はACE2を通してトリプトファンというアミノ酸やニコチン酸アミド(ビタミンB3)を取り込むと抗微生物ペプチドを出して病原体をやっつける。
新型コロナウイルスは、この本来は免疫力を発揮するために大切な役割を果たすべきACE2にくっついて細胞内に感染するのだ。
論文によると、舌や口の中の粘膜には、このACE2が多いのだそうだ。
ということは、口の初感染を防ぐことによって、予防したり、重症化を避けることにつながるかもしれない。
ウイルスを口の中に入れないためには、口呼吸をしないことが重要だ。
本来、口の粘膜は唾液で覆われていて、唾液には免疫物質が含まれて感染を防ぐ力がある。
ところが、口呼吸をしていると、口の中が乾いてしまう。乾いて冷えた粘膜では、免疫を発揮できず、ウイルスが容易に感染してしまう。
さらに、口呼吸は口の中で増えたウイルスを肺へ吸い込んでしまうことにもつながる。
これは飛沫についたごくわずかなウイルスとは桁違いのウイルス量を継続的に吸い込むことになりかねない。
日本人は、箸を使って(手掴みでなく)食べることが多い、人と話す時の距離が比較的遠い、声も小さめ(唾が飛びにくい)、キスする機会も少ない(人によるけど)、床に口付けしない、など、口からの感染には強いのかもしれない。
さらに口腔内感染を避けるためには、
食べる前の手洗いはもちろん、
口呼吸でなく鼻呼吸を心がけること、
塩うがい、鼻うがい、歯磨きで口〜のどを清潔にしておくこと、
口・鼻・目の周りにワセリンを塗っておくこと
などが有効な可能性がある。
一方、マスクは口呼吸になりやすく、口の中も不潔になりやすい。
諺にもある通り、口には気を付けよう。(色んな意味で)
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