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仕事の成功と家庭円満は両立しない?!「幸せを科学する」を読んで

米国のバージニア大学准教授の大石繁弘先生の著書『幸せを科学する』を読みました。

本書は科学するの言葉通り、心理学の科学的な方法で幸福を検証した様々な学者さん達の主要な研究成果が紹介されています。

心理学は文系と思われがちですが、

”理”がついているように、実は"理系"で、

真実に迫るアプローチはオーソドックスな科学と同じです。

で、科学的な方法で幸せを検証すると・・・幸せを追求するのは難しいな、ということが分かりましたw 

いや、科学でノウハウを追求すると、こういうの多いのですよ。

「○○って難しいな」ということがよく分かりましたということが。

例えば経営って難しいな、お金もうけって難しいな、人間関係って難しいなとかですね。

で、幸せですが・・・結局大きく分けると2つ矛盾がありました。

ひとつは仕事の成功と家庭円満で矛盾が生じます。

もうひとつは個人の自己実現と社会の安定で矛盾が発生します。

まず「仕事の成功 vs. 家庭円満」です。

この両方について、ポジティブ思考(肯定的な態度)との関係を調べたわけですね。

仕事の成功、すなわち収入を最大化するための考え方は「バランス」です。

ポジティブ思考だと、全部OK!って感じですが、それはハッピーな気分になるだろうけど、

収入は決して多くはならないよと。

かといってネガティブ全開もダメです。

仕事の成功はその真ん中。

課題を的確に見つけて、常に改善していくには、
全部肯定していてはダメ。

修正すべきところ、
否定すべきところがどこなのか、
事実に基づいて判断し、

行動を最適化していくことが必要です。

課題を的確に見つけて常に改善・改革していくことが仕事の成功では大事で、

現実に目をつぶってポジティブあるいはネガティブに偏るのはよろしくないのです。

では家庭円満はどうか。

はい、これはポジティブ思考全開が円満の秘訣です。

改善・改革意識は有害です。

できるだけポジティブに、いいねいいね!としていくことが家庭円満、夫婦関係には大切で、

課題を発見して解決していくようなビジネスマインドは不要です。

改善意識は容易にパートナーチェンジにも結ぶ付きます。

もっと他に良い相手がいるのでは?
ということですね。

このように「仕事の成功に最適な考え方」と「家庭円満に最適な考え方」は違います。これが結論。

そして、ここに難しさがあって、

それは

「人間は考え方を器用に使い分けることができるのか?」

ということです。

意見はその場その場で調子良く合わせられたとしても、

考え方まで合わせるのは中々難しいでしょう。

もうひとつが
「個人の自己実現 vs. 社会の安定」。

いわゆる先進諸国は
個人の自己実現を奨励しています。

そのキーワードが「自由」。

引っ越しの自由、職業選択の自由です。思想信条の自由というのもありますね。

こうした個人の生き方の自由を保証する考え方は「個人主義」とくくれるのですが、

個人主義の保証は、個人の幸福との相関係数が0.7を超えます。

この数値はかなり高く、

幸せの最大のキーワードは個人の自由である、と言いかえても良いくらいのレベルです。

が、個人の自由を拡大して自己実現を追求する生き方は、

社会の安定と矛盾するところが出てきます。

社会の安定をもっと具体的に言うと、犯罪の少ない社会、近隣住民同士の助け合いがある地域、環境に優しい態度を指します。

道ばたでゴミが落ちていたら人々が自然に拾うような。

まちで人が困っていたらすぐに誰かが助けるような。

そんな社会です。

こうした社会を実現するためのキーワードが「定住」です。

定住者の多い地域と住民の入れ代わりが多い地域を比較すると、犯罪発生率・助け合い・環境に配慮した態度に差が出てきます。

定住者の多い地域の方が、くらしやすい社会を築けるのです。

くらしやすい社会の実現は、当然ながら我々の幸福とも大きく関係してきます。

しかし、定住する生き方と、ステップアップを目指して・あるいはステップアップに応じて4~5年に1度は引っ越すライフスタイルは、矛盾してきます。

両立は難しいのだなあ、と分かっていただけたでしょうか。

勿論両方追求しても良いのです。

その時は、その違いをはっきり自覚して、態度を使い分けるすることが必要不可欠になるでしょう。

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