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33頁目 神保町本店1階売場 Kさん②

神保町本店での思い出や周辺のお店、現在行っているフェアなどを
100日紹介する<三省堂書店神保町100頁日誌>。
本日は神保町本店1階売場Kさんにお話を伺いました!

沢山お話を聞かせて頂いたので2日にわけてあります!


Q3.当店での企画で印象深かったことを教えてください。

●140周年選書フェア

 〆切前日に選んで欲しい、と副本店長にお声がけいただいて(アルバイトが参加していいのか不安だったので参加するつもりはなかった)いざ選ぼうにも1冊には到底絞り切れず恥ずかしいほど選書してしまったのですが、ある男性のお客様にレジ接客中「あの1人だけたくさん選書してる子だよね。名前が特徴的だもの。伊坂幸太郎好きなの?好みが合うと思って何冊か買ったんだけど面白かったよ。」と声をかけていただいた事。

 ちゃんとPOPを読んでくださってる方がいるのだ、と身が締まった瞬間。

 何か月も動きのなかった商品が、一等地の場所でPOPつきで展開されると日に何冊も売れる、という現象を目の当たりにし、心が震えた瞬間。


● 閉店企画の「著名人選書フェア」

 版元さんとの窓口になってくれている従業員がいます。

 当初は【当店にゆかりのある作家さんからメッセージをもらう】というだけだったこの企画。

 もう少しなにかできないか…と頭を悩ませ、「作家さんに何点か選書してもらいたい!好きな作家さんの好きな本や、影響を受けた本などの雑誌の特集はやっぱり面白いし、興味がある!うちでもそれができたら…!」と思い付きのまま発言した私の言葉をきちんと丁寧に企画として練り直して、実現させた彼はすごい、と思っています。

 その後も「あの作家さん、この漫画家さん、ああこの人も、この人にもお願いしたい!」と言いたいことだけ言う私の話にも嫌な顔一つせず付き合ってくれ、そして本当にその作家さん達から選書していただけるまでに話を通してくれるあの人はやり手です。

 「好きな作家さんの好きなところや依頼したい理由などを、短い文章か、断片や単語などでいただきますか。」と言われ、口頭で伝えたものを簡潔でいて伝えたいことは伝わる素敵な文言に変えてくださいました。

 普段漫画や本の貸し借りをしているのですが、『ハイキュー!!』を貸した際に好きな場面などを羅列した手紙を一緒につけていたら、丁寧に全てのシーンの感想を書いて返してくれました。それ以降なんとなくお互いに返却する際に感想文のやり取りをするようになったのですが、彼の感想文が本当に素晴らしくて。私には思いつかない言葉で本当に丁寧に語られていて、「いつかこの人の書いた書評を読みたいなぁ」と常日頃から思っています。

 今回の企画で彼の本領が発揮されまくっていて、いやぁ本当にこの企画の担当がこの人で良かった、と思っているのです。企画チームに入らないの?と声かけた私ナイスじゃん?とも思っています(自画自賛)。

 3月頃から始まる予定のこの企画、想像以上にすごいものになると思います。お楽しみに!

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