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交通系ICカードを使用した時の交通費の計上方法

交通費は、支払の都度仕訳をします。

例えば交通費に310円がかかった場合、

交通費 310円 / 現金 310円

という仕訳を使用する度に行いますが、交通系ICカードを利用して交通費を支払った場合はどのように帳簿に記載すればよいのでしょうか。


セミナーで交通費に関して説明をしていたところ、交通系ICカードを利用した交通費の計上について受講者様から質問を受けました。

交通系ICカードって、先にチャージするじゃないですか。入金の仕訳はどうすればいいんですか?

とても良い質問を頂きましたので、いくつか交通系ICカードを利用した仕訳方法について説明しますね。



ちなみに、仕事用とプライベート用の交通系ICカードは分けておくと便利かな?と思います。



1番スタンダードな…正規な仕訳方法は多分コレ

例)5,000円をチャージした
 ⇒チャージした日付で次の仕訳

仮払金 5,000円 / 現金 5,000円

その後、交通費を使用する度に下記の仕訳を行っていきます。

交通費 ×××円 / 仮払金 ×××円

例えば、その交通系ICカードで消耗品を購入した場合は、

消耗品費 / 仮払金

という仕訳が必要になります。

仮払金の残高と、交通系ICカードの残高が常に同じにならないとダメになりますね。ということは、プライベートでこの交通系ICカードを使用したときも、帳簿に記載しないとなりません。こういうことを考えても、交通系ICカードは仕事用とプライベート用を分けた方が楽なのかな?と思います。

プライベートで交通系ICカードを使用する頻度が少ない場合や交通費の管理をしっかりできる場合は上記のやり方でも対応は可能かと思いますが、頻繁に公共交通機関を利用する人にとっては、作業工数が非常に増えるものになりますから、もっと簡単に帳簿に記帳する手段はないかを考えてみました。


月に1回、月末のみ計上する

この仕訳の方法には、【交通費明細書】という任意の書式を使用します。

交通費明細書

※私が使用している交通費明細書の一例です。


ICカードにチャージするとき、プライベートのお金でチャージ。
 このときの現金出納帳の記載は不要です。

毎週や半月ごとなど定期的に使用履歴を券売機で印字し、仕事で使用した部分にラインを引く
 印字件数にも限りがありますので、こまめに印字しないと記帳漏れが発生します。

交通費明細書に、使用金額・訪問先と使用目的を記入。
 交通費明細書は1ヶ月単位で作成

交通費明細書に記載された合計金額を、事業用現金から出金しプライベート資金へ移動
 毎月月末に処置をします。

月末の日付で現金出納帳等の帳簿に記載する
 仕訳の仕方 ⇒ 交通費 ×××円 / 現金 ×××円


この方法ですと、仕事とプライベートを併用した交通系ICカードを利用しても問題なく仕訳を行うことができます。記帳するのも月1回になりますので作業工数がだいぶ減り楽になりますが、こまめな印字と仕事で利用した分のライン引きという作業が若干面倒に感じるかも知れません。

その点、仕事とプライベートを別のICカードにするとラインを引く工数も減りますので、もっと記帳が楽になりますよ。


まとめ

交通費の利用状況も人それぞれですので、ご自身が1番管理しやすい、記帳しやすい方法を選ぶことがベストだと思います。

①正規な仕訳で交通費の計上を行うか

②ICカード1枚で、仕事とプライベートの区分をこまめにチェックし、月に1回交通費を計上するか

③仕事とプライベートを別のICカードにして、仕事用のICカードの明細全てを月に1回交通費で計上するか

あなたはどれで管理できそうですか?

今は対面等でのセミナーや講座開催が減っているので、交通費の計上額が減っている事と思います。減っているからこそ、交通系ICカードの利用明細を印字し忘れやすいので気を付けましょうね。

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