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♯137 経済効果

関西大学の宮本勝浩名誉教授(79)の話を聞いて来ました。

宮本先生は知る人ぞ知る“経済効果”の専門家として有名で
“タイガースが優勝した事による経済効果はいくらか?”
などといった時必ずメディアに登場して来る先生です。
この事を聞いてピンと来た方もおられるでしょう。

先生曰く経済効果とは厳密には“経済波及効果”の事で
イベントや事件、人の行動などによって
消費者、企業、自治体などが直接的・間接的に
消費または投資した金額の総額を指すと定義しています。

でその積算根拠というのははっきりとは分かりませんでしたが
データとして歴代プロ野球優勝チームによる経済効果が示され
3年前のオリックスが約222億円で一昨年のヤクルトが約452億。
そして昨年のタイガースが約872億円だったと説明されました。

これを見ると如何にタイガースの影響力が大きいかと言う事で
これは選手の力も勿論ですが岡田監督の手腕が
優勝という結果をもたらした最大の要因であり
間違いなく表彰に値するものだと思いますね。

という訳で関西万博です。

これについては別のシンクタンクが試算していて
1兆9000億~2兆7000億円の効果があるという
数字を出しています。

これが吉村府知事が“万博反対論者”に対して唯一
反論できる数字となっていて“2兆円の経済効果ですよ”と主張し
暗に“少々費用が上振れしたところでガタガタ言うな”と
強気に構える根拠となっています。

ここで宮本先生は国際的イベントの経済効果は3種類あると説明。
①開催前の建設など準備の投資による経済効果
②開催期間中の観客の消費による経済効果
③終わってからの“レガシー効果”と呼ばれる経済効果

で今回のケースで①の事前効果については
半年後に建築物は全部壊されるので
簡素に作られておりそれほど効果は無いとの事。
大屋根リンク350億にデザイナーズトイレ一つ2億円ですけれど。

よって②と③が重要になると言う流れになり
私の印象では前売り券は押し売り分だけしか売れておらず
その内チケット屋に大量に出回るだろうし
“太陽の塔”の様なレガシー効果も今のところ生まれないでしょう。

とにかく空飛ぶドローンなど目玉の無いこの万博で
個人的には山中先生に大いに期待しています。
先生の功績は改めてここに書くまでもなくこの万博で
世界中が驚くような難病を克服する技術を発表して貰いたい。

そのためにお金がかかったとしてもそれは誰もが納得するでしょう。
地味な研究ですがここが成功すると
この大阪万博の逆転満塁サヨナラホームランになると思います。

宮本先生におかれましてはそちらの試算もお願いしておきますね、、

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