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永代供養墓プロジェクト11      お寺による永代供養墓の募集(5)

なぜ広告を出してもさっぱりなのか?

 永代供養墓の募集に関して、折込チラシや新聞広告、あるいは交通広告などのオフラインの広告と、リスティング広告、墓地紹介サイトなどのオンラインの広告について触れてきました。

 これらを複合的に出稿して見込み客を集めるのですが、お寺によっては、広告をそれなりに出しているのに反応はさっぱりということもあります。要因は様々ですが、中でも広告を出した後の流れができていない、というケースは非常に多いようです。

次の行動を促す広告

 キャッチコピーと金額、電話番号、ホームページのアドレスという必要最低限のことが書いてありますが、それを見て興味を持った人が、次にどんな行動をとればいいのかわからない広告が多いのです。

 電話番号が書いてあるなら、お寺に電話をしたら何を話せばいいのかを提案する必要があります。資料を送って欲しいと伝えることなのか、見学したいと伝えることなのか、せめてそれを電話番号の隣に書いておくことが大切です。

 「子どもじゃないんだから、そんなこと自分で考えろ」と思うかもしれません。しかし、人はそう簡単には動きません。だからこそ、次の行動を提案する、次の行動を促す、つまり広告を見た後の流れをつくってあげる必要があります。そして、電話しやすい環境作りをするということです。

 もちろん、電話番号が書いてあるだけでも、「見学したいのですが」「パンフレットを送って欲しいのですが」と電話する人はいるでしょう。しかし、「見学を受け付けていますので、お電話ください」「資料を送付するので、お電話ください」と書いてあれば、次の行動に迷いが無くなります。何も書いていないと、次にどんな行動をするかを自分で考えなくてはななりません。迷っているうちに、そのままにして忘れてしまう人も少なくないのです。

お寺には電話しにくい

  しかもお寺に電話をするということに抵抗感を持つ人も多いです。永代供養墓を検討している人は、檀家になった経験の無い人がほとんどです。僧侶と話した経験の無い人ばかりです。お寺に電話して、住職が出てきたらどうしようと、不安になる人もいます。石材店のような企業に電話するのと違って、お寺に電話するというのは、勇気のいることなのです。

 それが資料を送ってもらう、見学の申込みをする、という用件があらかじめ用意されていると、電話もしやすくなります。電話をする理由をつくってあげることも重要なのです。

見学会の提案

 その意味では、「いつでも見学をどうぞ」より、「○月○日に見学会をやります」ということも効果的です。電話して単に見学を申し込むということだと、住職と一対一の可能性が高いと考えてしまいます。そのシーンを想像しただけで緊張してしまいます。

 それが見学会ということになると、見学する人が複数いることが想像できます。そのことだけで、参加しやすい気持ちになることができるというわけです(もちろん、随時見学も併用です)。

 興味を持った人が、次に何をすればいいのかを提案する、さらには電話しやすい環境づくり、見学に行きやすい環境づくりもしてあげることが大切なのです。

 お寺は基本的に、敷居の高い存在なのです。それをどれだけ崩せるかも、広告に求められることなのです。
(永代供養プロジェクトの稿、終わり)

 

 

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