「#ファインダー越しの夢のセカイ」後記

みなさまこんばんは。今回ギンクル feat.芽唯「#ファインダー越しの夢のセカイ」編曲をさせていただきましたブロブです。2カ月半をかけて制作された本楽曲ですが、語りたいことも多いため、このように筆を執らせていただきました。

ギンクルさんの楽曲は毎回何かしら関わっていて今回も関われて嬉しいです。ガッツリ編曲での参加は2月に出た「ブルームリボン」以来でした。
https://youtu.be/9Ok6YhIW-pI
当時の自分を超えようという目標があっての制作でした。いかがでしたでしょうか。
こちらクレジットです。


#ファインダー越しの夢のセカイ - ギンクル feat.芽唯

MUSIC STAFF
Words & Music:ギンクル
Prelude Music:青田圭
Arrangement & Sound Direction:ブロブ・青田圭

All Vocal & Chorus & 蝉:芽唯
Guitar:西川ノブユキ(アノアタリ)
Bass:ナツメ ユウキ
Piano & Strings Arrange:青田圭
All Other Instruments & Programming:ブロブ・青田圭

Mixing Engineer:しょてん
Vocal Editor:しょてん・青田圭
Mastering Engineer:たっち(Studio アステロイド)

MUSIC VIDEO STAFF

Illustration:おりごん
Movie:ギンクル
Photographer:ねこたむろ高校写真部(青田圭・カプーロ・すし・たかみ・ふゆ・Blu-ray)

Lyrics Adviser:めがねこ
Special Thanks:おすし・いつも応援していただいてる皆さま
Produced by パンケーキキャッツ

DIALOGUE+もびっくりのクレジット。夢のようです。
作詞作曲プロデュースはギンクルさんです。この楽曲の中心人物です。お世話になりました。
ボーカルは声優の芽唯さん。ギンクルさんが映像制作をした縁からのオファーです。
共同アレンジには「う~、青田っち!」の自己紹介ギャグでお馴染み、現在は株式会社FAVORITESTEPSに所属されている作曲家・ピアニストの青田圭さんをお迎えしています。「いや、共同編曲ってどうやっとんねや」と思うと方もいられると思います。

この曲は基本的なアレンジが僕で、ピアノ演奏とストリングスアレンジ、アウトロのシンセのメイン打ち込みが青田さんという割り振りになっています。ドラムの打ち込みも僕が打ち込んだデータからちょこっといじってBFD3で書き出してくれたり、他にも細かいところに意見をくださったりいろいろ楽曲を良くするために尽力を尽くしてくださいました。ありがとう青田っち。

ボーカルは声優・VTuberとして活動されている芽唯さんです。ギンクルさんが何度も映像制作をしており、その縁でのオファーでした。

そしてギターは西川ノブユキさん、ベースはナツメユウキさん。クレジットを見た人は全員びっくりしたのではないでしょうか。ギンクルさんからこの2人に依頼したいと言われていたため僕のプレッシャーが半端じゃなかったです。

西川ノブユキさんはアノアタリのギタリストとして活動しており、堀江晶太さんの楽曲ではベイビーレイズJAPANの「夜明けBrand New Days」「走れ、走れ」「閃光Believer」「シンデレラじゃいられない」「僕らはここにいる」のギター演奏、そしてPENGUIN RESEARCHの「ひとこと」ではゲストミュージシャンとして参加されています。
ベビレバンドとしても演奏されていて、僕はステージに立つ西川さんも見たことがあったのでとても光栄でした。
https://www.youtube.com/watch?v=aml8iTRFelE
↑夜明けBrand New Days、いい曲すぎる

最近では=LOVEの武道館ライブのサポートもされていました。そんな方に弾いてもらえただなんて恐縮すぎる。
https://youtu.be/bCvjbkE3iMI
↑青春"サブリミナル"いい曲すぎる

新進気鋭のベーシストナツメユウキさんは、「ダフネ」「イスカノサイ」「A INNOCENCE PvP版」をはじめとしたANCHORさんや堀江晶太さんの楽曲でベース演奏をされています。
https://youtu.be/kQPK6vkNW_k
https://www.youtube.com/watch?v=tGjzjsX3dnw
ナツメさんも受けていただいてありがたいです。。ナツメさんは事前にzoom打ち合わせをしていただいたりしました。とても楽しかったです!

ミックスはしょてんくん。昨年の春楽曲から全曲MIXをされています。しょてんくんからもいろいろと意見をもらったりして刺激になりました。90トラック近くを頑張って調整していただきました。

マスタリングはたっちさんです。ホロライブの楽曲などを手掛けられています。ギンクルさんの楽曲においてマスタリング外注は初めてでした。マスタリングのディレクションはほぼほぼしょてんくんにお任せしたのですがとても素晴らしい仕上がりにしていただきました。

イラストもギンクルさんの映像制作の中で出会ったおりごんさん。素敵なイラストでめちゃすきです。ねこたむろ高校写真部の皆様の素晴らしい写真と相まってとても素敵なMVになりました。

ここから制作過程の話をしようと思います。

まずギンクルさんのワンコーラスデモが上がってきたのが6/29、3カ月前のことです。

この段階ではピアノのコードとドラムだけでしたがメロは仕上がっていました。この時点でのBPMは185でした。
この直後に僕がリハモしたのを送り返したんですが、昨年度に出した曲のBPMが全て185だったので、いつもと趣向を変えようと勝手に172まで落としました。結果的にハマったのでよかったと思います。
翌日にはピアノ・ギター・ベース・グロッケン・軽く弦を入れたデモを送っています。われながら仕事が早い。

そこからフルの作曲デモが来たりなんだりでやり取りを進めていました。1サビ後の間奏はアニソンっぽいギター入りのフレーズが来ていたんですが、僕の中でJ-POPブームだったため落ち着いた間奏にしようとガッツリ変えました。ですが結局堀江さんっぽいシンセの音だったりでアニソンっぽくなってしまったと思います。
ちなみにこの曲、曲中で10回転調します。途中ピアノソロ→ギターソロから落ちサビのキーに帰れなくなってしまい青田さんにコード進行考えてもらったりしました。(ありがとう)

フルのアレンジの構成がいい感じにまとまってきたぐらいでギンクルさんが歌詞も書き始めていました。テーマが写真ということで、PVに風景写真が出たりするのかなと思って自然の音を入れたりシャッター音のサンプルを入れたりアレンジにもいろいろ趣向を凝らしてみました。
最初はシンセメロ・ボカロの仮歌で制作をしていました。構成などが完成したところでボーカルを録っていただきました。曲に命が吹き込まれる感じでテンションが上がりますね。今までの曲はボカロだったので初めてボーカリストを迎えての制作でしたがこれもめちゃくちゃ楽しかったのでまたやりたいです。僕がハモを考えたのですが音域のこと全く考えてなかったせいで苦戦を強いてしまいました。反省したので次回以降に生かしていこうと思います。日々反省、日々成長することは、前に進むこと。

demoではイントロがなく歌始まりだったのですが、今までの楽曲のほとんどが歌始まりだったのでイントロがほしいなぁと思ってたところで青田さんに「いい感じのイントロをください」というオーダーを出したら数十分でいい感じのイントロが来ました。それが今のイントロです。(それが今の妻ですみたいだな)

じんさんのアディショナルメモリーっぽい質感がいいなと思ったので、ピアノの裏に自然の音を入れたりして期待感を煽るような、そんな感じにしました。ちなみに蝉の声が入っているのですがこれは芽唯さんによるものです。ギンクルさんたっての希望でやっていただきました。蝉の声真似が上手い。
そんなこんなででフルのアレンジが概ねできたのでベースのレコーディングをしていただききました。先程も記載した通りナツメさんとはzoomで打ち合わせをしていただいたので細かくどうするか話し合いました。

数日後にデータが届いたのですがあまりにも素晴らしくて一同大興奮していました。アウトロはせっかくナツメさんに弾いていただくということで「ダフネ」のオマージュっぽくしてベースソロを入れていただいたのですがとても素晴らしかったです。

2Aのリフっぽいところなど、僕の打ち込みデモを遥かに超える良いものにしていただいて最高でした。

その後にギターのレコーディングをしていただきました。西川さんには僕がメモ帳に2000字くらいディレクションを書いて送りました。異常。
数日後に届いたのですがあまりにも素晴らしく一発OKでした。聴くの緊張しすぎてみんなで通話を繋いで聴きました。マジで素晴らしすぎます。

ピアノソロ→ギターソロはこれまた「夜明けBrand New Days」のオマージュなのですが最高のギターソロを弾いていただきました。エモい…!
ラスサビの裏では「青春“サブリミナル”」のライブのときみたいにしてくださいとお願いしたらめちゃくちゃ弾いていただきました。他にも語れるポイントはあるのですが……聴けばわかる(プロってすげ~~)

その後ちょこちょこ作業を進めた結果アレンジも完成してきて、そこで一発青田さんにピアノとストリングスを入れていただきました。今回は弦メインでピアノはバッキングに徹する感じにしていただきました。ストリングスアレンジが素晴らしすぎる、いや……

素晴らしスギィ!!!

弦が入るだけで全然雰囲気が変わったことを思い出します。
1番後の間奏では伊藤翼さんのような弦が来たのでこれはおれも何か仕掛けなくては!と思い、瀬名航さんのような4度ハモリの8bitシンセを足して応戦しました。(夏の花火と君と青、完全神曲)

ピアノソロも弾いていただいたのですが、なんと僕のデモで入れていたフレーズを気に入ってもらえてほぼ丸々使っていただきました。うれしいね。
青田さんにはアウトロのシンセとオルガンの打ち込みも手伝ってもらいました。めちゃくちゃで綺羅びやかで楽しい感じにしていただきました。受け取ったデータから僕が他のトラックとはちょっとフレーズを変えたSuperSawも足して、シンセバトルが始まりました。

イントロの温度感と全然違うワイワイすぎるアウトロがこの曲のチャームポイントです。所謂ギャップ萌えってやつです。ギター、ベース、シンセ、弦、ピアノ、ドラム全部がめちゃくちゃに混ざり合うカオスな状態になりました。ドラムは我慢できずにツーバスにしてしまいました。ドコドコドコドコドコドコドコドコ

このアウトロは「俺たちのミリオン/ワンズ(じん×kemu feat.初音ミク)」と呼んでいます。(ちなみにダフネとミリオン/ワンズのアウトロはコードがほぼ同じ)

奏者の皆さんから受け取ったデータからもいろいろアイデアが浮かんで続けていった結果2ヵ月かけてアレンジが完成しました。締め切りが遠いと延々といじってしまうのでヤバいですね。

そこからしょてんくんにパラデータを渡し、MIXをしてもらいました。一部過程はスタッフみんなでオンラインTDと称し一部始終オンラインで見守るつもりだったのですが、いかんせん85トラックもあったので全然進まず…あとは個人でやってもらいました。TDで曲が完成に近づく様子はワクワクします。Aメロのピアノをモノラルにしたりいろいろとギミックを仕掛けていただき感謝です。

ラフミックスが届いた段階でちょっとアイデアが浮かんだのでまたパラデータを送りつけるということをしてしまいました。これからは迷惑系アレンジャーとして活動していこうと思います。

しょてんくんのミックスではドラムの音作りがめっちゃよくなっていたり空間の演出だったりと僕のデモからさらにクオリティを上げてもらいました。何回もリテイクを重ね(申し訳ない)理想の音に近づけていきました。
すごいMIXのあとはすごいマスタリングということでたっちさんにしていただきました。僕はエンジニアリングに対する知識がなさすぎるのですが、キックがめちゃくちゃ出ててすごいなと思いました(小並感)

たっちさんが経営するVo.Rec & Mixing Studioの「Studio アステロイド」は絶賛稼働中だそうです。

https://asteroid.studio.site/
次ボーカリストを入れる曲はここのスタジオで録りたいねなんて話しています。
こうして「#ファインダー越しの夢のセカイ」は完成しました。
制作には時間がかかってしまいましたがその分いいものができたのではないでしょうか。
スタッフ一同めちゃくちゃ頑張ったのでいっぱい聴いていただけると嬉しいです。

ブロブ

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