五十肩において上腕骨が上方に引き上げられる理由の考察

五十肩においては、上腕骨頭が上方に変移し、インピンジメントが起こる。

なぜ、上腕骨頭が上方に変位するかを考えると、おそらく、小胸筋と肩甲挙筋が緊張することで、肩甲骨が前傾+下方回旋し、前に回転しながら頚椎方向の斜め上に引き上げられるからだと考えられる。

その際に棘鎖角がかなり狭くなるが、棘鎖角が狭くなる時には、上腕骨頭を外側に押す力がかかり、その際にローテーターカフが引き伸ばされる。 

引き伸ばされたローテーターカフは、上腕骨頭を肩甲骨の関節窩に押し付けるため、関節の動きを妨げる。

その状態で肩関節を使うことで炎症が起こるのが、五十肩だと考えられる。

解決策としては、まず肩甲挙筋と小胸筋を緩めることが必要。
また、前鋸筋により肋骨も引き上げられるため、肋骨も引き下げる必要があるが、前鋸筋の緊張が邪魔をして肋骨が引き下がらないため、肋骨を引き下げた状態で、前鋸筋をストレッチする必要がある。

そして、棘鎖角を広げることで、肩甲骨が上腕骨頭を押す力を緩めて、上腕骨頭を下に下げる必要がある。

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