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言葉なき愛


言葉なき愛







久しぶり 君の電話 





僕の名を 呼ばなくなって 





幾日か月日が経っても 君の声は愛おしく 





よけいに 僕を傷つける 





朝方に鳴った携帯電話 非通知 





無言の電話 微かな泣き声 





振るえる小さな身体で ずっと僕のために 





寂しさの中で 僕への気持ちを 





大切に抱えていてくれたんだね 





ずっと ずっと 無言の時間で 





本当は 声を聞きたかったんだよね 





本当は 泣きたかったんだよね 





本当は 離れたくなかったんだよね 





だから 僕は古くなっても 





君が選んでくれた携帯を使い続けた 





ねぇ 君は覚えている 





二年前のちょうど 今頃 





もうすぐクリスマスだから 僕は君をさそって 





ウインドウショッピングをして 





君がいちばん 望むものをプレゼントしようとおもって 





何度も携帯電話に連絡したけど 





今は会えないから 何度もそう言われて 





だんだん 不安になっていたんだ 





でも 君に喜んでほしくて 僕はとっておきのペアリングを買って 





クリスマスの待ち合わせ場所に行ったんだ 





ひと月ぶりに会う今日 ずっと会えなかった 今も不安でいっぱいで 





君の心が離れていくのかと思って プレゼントをにぎりしめていたんだ 





5分が過ぎて 君の姿が見えなくて 僕は君の存在がかけがえのないことを知った 





僕の背中に あたたかくて 愛おしい響き 僕の名が包まれた 





美しいくちもとに 微笑をたたえて 僕をまっすぐ 穏やかに見つめていた 





綺麗に巻かれた髪をなびかせた甘い香りに 僕は言葉を失っていた 





愛おしい声が 僕を呼んだ 





あなたに ずっと ずっと 会いたかったけど 





ずっと ずっと あなたに愛してほしかったから 





このひと月 がんばったのよ あなたが喜ぶ顔が見たくて 





あなたの為に ずっと ずっと 綺麗でいたいから 





僕の中で彼女への愛おしさがあふれた ありがとう 





いっぱい いっぱい 気持ちを表現したいけど ありがとう ありがとう 





君にくらべたら はずかしいのだけど これうけとってくれるかな 





彼女のいちだんと綺麗になった横顔に緊張していたけど 





笑顔はいつもの温かさであふれていた 





これ薬指にしてもいいの 





右手じゃないけどね 頬をつねられた 





僕だけの いつまでも 愛しい人で居てね 





うつむいた 彼女が泣いていた 





雪の降る帰り道 左手の指輪をかざして見せる彼女 照れくさい僕 





手持ちぶさたにライターに火をともした 





彼女が雪にかざした 僕らの重ねた指輪に微笑む姿を見て 





たばこ やめよう 





これからの彼女との日々を 





彼女のためにできることを ひとつでもしていきたい 





彼女が 僕にそうしてくれたように 





僕の全を 彼女への愛にして 












だから 僕はどんな君でも愛している 





あの時 君がくれたぬくもり 今も大切に僕の中に 





携帯電話が鳴っている 懐かしい番号が通知されて 











もしもし あの時のように 今日も雪が降っているね 
















君とおそろいのストラップが 今もゆれている 



























#君に還るまで  
#恋愛詩  
#心声  

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