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彼女の紡ぎ



彼女の紡ぎ














「なぁ~ 顔のない薔薇屋 みたぁ~?」 





「えっ 何?」 





「SMAPの香取くんが出ているやつぅ みたぁ~?」 





「薔薇のない花屋のことぉ?」 





「へぇっ」 





「あはははっ お腹がいたいよぉ~ それになんだかこわいよぉ~」 










彼女が涙目になって 笑っていた 





小さなふたりの時間 小さなふたりの今日 僕は幸せを感じていた 





僕はこうして 僕のいちにち いちにちを 





彼女につなぎとめてもらっている 





破滅的な僕を あきらめの目にさらされた僕を 





すべてに背を向けてまで 君の心を差し出してくれた 





否定せず ただ ただ あたたかく やわらかい 





僕だけの彼女 





ひさしぶりに 笑っている僕 





こんなにも 明るいものが 僕にもあったんだね 





いつも 唇をかんで 涙をかくしていた彼女 





僕のせいで 世間の言葉の棘を受け続けた彼女 











「ごめんな・・・」 





「どうしたの・・・」 





「俺 もっとつよくなるから」 











君が紡いでくれた いちにち いちにち 君とふたりの今日 





僕は つよくなる 君が見つめる 未来を紡ぐために 











「泣いてもいい?」 





返事のかわりに 僕は彼女をつよく抱きしめた 












#君に還るまで  
#恋愛詩  
#心声  



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