[エンゼルス]現状・2023

こんにちは!今回はいつものプロスペクトの話題から少しそれて、エンゼルスの現状と昨シーズンについて分析し、その後冬の補強と今後の展望を見ていきたいと思います。

1.  現状

ドラフト時はジーターを押しのけた1位指名のネビン


昨シーズンのエンゼルスは72勝90敗でア・リーグ西地区4位。ジョー・マッドン体制で始まったシーズン序盤は絶好調で一時は地区首位にも躍り出た。しかし主力にけが人が続出しチーム全体でも調子を崩してしまった結果13連敗を喫し、マッドン監督は解任されフィル・ネビン監督が就任した。ところがネビン体制になって以降はさらに負けがかさんだ。

2. 要因と原因

最後は巻き返したウォードだったが…

 まずは序盤の好調の要因について。序盤のエンゼルスは主力に目立ったけが人がおらず、予想を上回る活躍を見せたからである。その代表例がCFマイク・トラウトとRFテイラー・ウォードである。トラウトはご存じの通りMLBを代表するスーパースターだが、序盤の打撃成績はその彼の中でもキャリアベストなものだった。驚異的なペースで二桁ホームランを達成し打率も.330に達した。ウォードは長年くすぶっていた元1巡目指名プロスペクトだったが大きく開花。ホームランの数もさることながら一時は.360という驚異的な打率をマークした。その他にも、サンドバルと大谷を中心とした先発投手陣も奮闘した。それらがうまく重なり合い、9回や延長戦で接戦を多く制し、一時は結果的にワールドチャンピオンになったアストロズをも上回る勝率を記録した。
次に不調に陥った原因について。原因の大半を占めるのはけがである。細分化すれば主力の長期離脱・不振・シーズン中補強の失敗・チーム内不和等があるが、ほとんどがけがと関係がある。主力の長期離脱・不振に関しても、好調の要因で触れたトラウトとウォードが代表例として挙げられる。彼らの成績とともにチームの調子の上昇していた矢先の6月、ウォードがライトの守備の際で打球を負っていたところ壁に激突し肩を負傷しIL入りした。同じ頃にトラウトがベースランニングの際にハムストリングを痛めIL入りした。両者とも長期の離脱となった中でも先にウォードが復帰。しかし絶不調に陥り、.360あった打率も.260まで急落した。後に復帰したトラウトもやや調子を落とした。また、彼らのいない期間に前半の勝ち頭であったローレンゼンらも不振に陥りリリーフ陣も炎上続きとチームが半崩壊状態にあった。シーズン途中の補強の失敗については3Bジョナサン・ビヤーが最もふさわしいだろう。肘の手術で長期離脱が確定した3Bアンソニー・レンドーンの代替要員として2016年のナ・リーグ盗塁王であるビヤーを1年700万ドルで獲得。しかし打撃では2割を大幅に下回る打率でホームランは1本のみ、守備ではエラー連発と金額に見合う活躍は全くできず13試合出場ののちに1か月足らずでリリースされた。この後任として3Bフィル・ゴスリンと再契約をするも中途半端な守備に加えて.130という超低打率で見切りがつけられた。その他にもCFミッキー・モニアックの骨折による長期離脱の穴を埋めるべく獲得したCFスティーブン・ダガーも打率1割台でDFAになった。このように、けが人の穴を埋めるための補強にことごとく失敗した。

3.     冬の補強

レンフローのトレードは得をしているのではないか


エンゼルスは冬の移籍期間で、特に序盤は、積極的な補強を見せた。ドジャースで昨シーズン15勝防御率2点台を記録したLHPタイラー・アンダーソンをFA補強。加えてツインズとのトレードで3Bジオ・アーシェラを、ブリュワーズとのトレードでRFハンター・レンフローを獲得した。その他にもリリーフのRHPカルロス・エステべスSSブランドン・ドリューリーといった実力者を獲得し、買い手に回った。これらの補強は来シーズンやその次のシーズンのコンテンダー化を目指したもので補強成功との声がある一方で、偏った補強との声もある。実際に、現在でさえSSデビット・フレッチャーや2Bルイス・レンヒフォを擁する内野手を重点的の補強している。だが、全体的に見ればいい補強だといっていいだろう。ライトスタンドが狭くなっているという点を考慮して対左打者に強いアンダーソンを補強した点やチームに少ない右のパワーリリーバーであるエステべスを補強したことはとても現実的かつ必要性に沿っている

4.2023年シーズン始動へ

かつてはSTLの未来のエースとの期待があったワカ

そんな補強も終盤を迎え、有力FA選手は多くが新天地を見つけている。その中で、いまだに市場に残っている4人の大物FAにエンゼルスが興味を示しているという報道が出ている。その中でも、元レイズのRHPマイケル・ワカは適正人材だろう。近くキャンプの始まるため、もう1人や2人を補強し、万全の状態で新シーズンに臨みたい。また、昨シーズンプチブレイクしたオハッピーらの若手の活躍も期待でき、だいぶ戦力がそろってきているため本文中に書いたように課題のメディカルをいかにここから強化し、シーズンを通じて集中できるかが久々のポストシーズンへの運命の分かれ道になるだろう。


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