京都で舞踏を観た衝撃 2020年2月27日
始まってすぐに、「この演目をうまく表現する言葉を自分は持たない」と感じさせられた。
まず何より、舞台装置が秀逸だ。
京都の中京区の静かな路地。
門をくぐり、料亭のような長い石段の庭を歩くと、白い土壁の蔵がひっそりと佇んでいる。
靴を脱いで、蔵の中に入り、座布団に座る。
そこは蔵を改造した舞台で、畳10条程の広さの中、観客はたったの8人のみ。
舞台と観客席の境もないのだ。
中の空気はひんやりとしていて、ぽっかりと静けさの中に放り込まれたよう。
扉が閉まると、文字通り静