休止した理由

はじめに

 2022年後期から2024年現在までジェニーカオリとしてのイラストレーターの活動を最小最低限に留めた。

 特に発信(宣伝・告知関連)については慎重にならざるおえない状況があり、請けた仕事や企画に関しても、いずれも告知が義務づけではない案件であったので納品をもってそれ以上の事は控えさせていただいた。
 イラストレーターとして制作・事業を継続するにあたり、 解決がすぐにできない問題やフラストレーションが蓄積し、結果的に 2022 年の冬頃に著しいモチベーションの低下と精神的疲弊に繋がった事が休止・休養の発端でした。

 私自身の性格上、生じた問題の解決策が見つからない限り、実質的な休息を過ごせたとは言い難く、問題解決の糸口を見つけることに時間を割く事に徹しました。そしてヒントを視覚化することで、本当の意味で、穏やかな休息を過ごす事が出来たと振り返っています。



悩みと問題

 その時期に具体的に何に悩んでいたかを書き出してみると、だいたい5つのカテゴリーに分けられました。

①社会や個人に関係なく、ものづくりの面で前例踏襲の偏った考え方や仕組みがあり、結果的に良いと思う絵作りが段々できづらくなっていった。
②他分野について興味があったが、十分に勉強する時間を取る事ができなかった。
③「休む」という事がわからない、何が「休み」になるのかわからなかった。
④イラストレーション事業において、将来の見通しを明確にするビジョンと計画性が必要になった。
⑤モチベーションを著しく低下させる人物に絵や実績を見られたくなかった。

 これらは、イラストレーターとして実績を積み重ねてきた中で、長年抱えてきた悩みであり、やがて深刻に抱えるようになった問題たちである。しかし、これらは私個人というものによって特有に生み出された悩みというよりか、イラストレーターであれば、長く活動していく中で誰しもが直面する普遍的な悩みであると思う。



問題と解決を可視化する

 結論として、5つの問題はそれぞれ、解決できるものとできないものに明確に分けられた。

 こうしてnoteを始めようと思った理由にもつながる話だが、フリーのイラストレーターは基本的に一人で完結する作風を好む個人主義的な性格の人が多く、その性質ゆえ孤独を生みやすい職業だと感じている。
 また、昨今のSNSを中心とした加速度的な優劣競争が、健全な精神状態すら不健康に陥れる構造がはらんでいると捉えている。

 そういった背景を踏まえ、 同じ悩みを抱えているイラストレーターが1人で悩まず他のイラストレーターが 「自分ももっている共通の悩みに対してどう悩んで、 それとどう向き合ったのか」が可視化できている事自体にポジティブな役割が担われていると考えており、私の今のこの発信に至る事となりました。

 解決した問題はそれなりに、解決しなかった問題はなぜ解決する事ができなかったのか。今年からは文章を書くという分野を開拓し、イラストレーションって何なのか、だとか、イラストレーターって何なのかだとか、文章というフィールドを開拓して書いてみようと思う。

 そうすることで、本当にイラストレーションが好きな人たちと、ようやく健全な形で平和的につながることができると信じてみたいと思うのです。


最後に

 あまりに精神的に消耗してしまったので、SNSは一切断ち、交流も最小限にさせてもらった。この場を借りて、このおおよそ2年の休止中に見守ってくれた友人、知人、クライアントの皆さんにお礼を申し上げます。

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