ドラマ「だから私は推しました」第4回個人的レビュー

よくもまあ半分続きましたよ、ドラマ書き起こし+レビュー。30分の尺だからまだいいようなものの一時間ものだったら投げ出してますよきっと。
それでは第4回、どうぞ。いや今回もかなりエグイ話でした…

アバンタイトル

[取調室]
愛の取り調べ中、取調室に入ってくる聖護院刑事の部下。
聖「どうした?」
部下「実は、現場を目撃した方が現れまして。どうします?話、聞きますか?」
聖「…会おうか」
部下「はい」

↓ここから第4回です。↓

部下に続いて取調室をいったん出る聖護院刑事。
取調室にひとり残された愛。
二人が出たことを確認するかのように、おもむろに着ていたプルジップパーカーのジッパーを下ろす愛。その中には…サニサイの黄色Tシャツ。やはり愛が取り調べ中に何回か気にしていた時間は、サニサイのライブの始まりか何かで間違いなさそうです。

[別室]
聖「すいません、どうぞ」
聖護院刑事に促され、遠慮がちに入ってきたのは一人の女性(安藤サクラ!)。どうぞこちらにお座りください、とモニターが鎮座したテーブルの前に座らせます。
モニターに映されているのは愛。
聖「ちょっとこちらを見ていただいて…」
女性「ああ、はいはい」
聖「どう…ですかね…?あなたがモメているの見たの、この人じゃないですか?」
(モニターを覗き込んでいる女性と聖護院のカットが映るのですが、その背後のロッカーに積んである段ボールには「まんぷくラーメン」の文字が!)
聖護院とモニターを交互に見ながら「…この方?」と怪訝そうな顔。
マジで何したんだ、愛。

デーデ

──11か月前 July.2018──

[ライブハウス]
『ハッピーサマータイム 真夏のかき氷祭り 一杯1,000円』と称したとんでもない暴利をむさぼるブツが売りさばかれているのは、サニサイ定期公演?が行われているライブハウス・BASEMENT。
凛怜「私たち、サニーサイドアップは、第8回『アイドルサマーフェスティバル』・ステージバトルロワイヤルにエントリーし!」
ヲタク「「しー!?」」
凛怜「同時に、新曲をリリースすることに決定いたしました!!」
何の発表だ、悪い内容はよしこちゃんだぜと言ったおっかなびっくり顔の愛でしたが、凛怜の発表が終わった瞬間に「ウオオオオーーーー」と沸きあがるヲタクに更にビックリ。
後方でにこにこしながら見守っているのは、小松君と椎葉さん。
椎葉「遂にこの時が来ましたね」
小松「ほんとですね…」

花梨「まあ私たちもね、もう結成2年目と言うことでね」
詩織「そろそろ、こういうところにもチャレンジしていこうという話になりました」
ハナ「…アッ、ので」
ヲタク「「のでーーー!?」」←うるさいw
紀子「…ので、皆様ひとつ応援の程を、」
サニサイ「「宜しくお願いしまーす!!」」
きくまでも なかろうよ!と言わんばかりにまたも沸きあがるフロア。サニサイ!サニサイ!と高ぶったヲタク達がスクラムサークルで回り始めます。
ヲタク達の夏、始まりました!!

[特典会]
愛「…『アイサマ、アイドルサマーフェスとは、地下から地上までありとあらゆるアイドルとドルヲタが集う、アイドル界最大の夏フェス』…ってすっごいじゃん!こんなの出れるなんて!」
何やらWikipediaっぽい項目をスマホで調べて読み上げている愛。そしてようやく事の重大さに気づのでした。そりゃそうです、チェキ券20枚(=20,000円)を買うまでに成長してしまった愛ですが、そういったドルヲタ界の事情などにはまだまだ精通しているわけもなく。
しかし。
ハナ「…ええ、まあ…」
何かいまひとつ乗り気でないように見えるハナ。
愛「え、え、なんかあるの」
ハナ「…その、出られるかどうかはこれからなんで…」
そうだ、「エントリー」としか言ってないもんな。
愛「なんでなんで?なんで、どういうこと?」

[どこかの公園]
おそらくライブの後でしょうか、夜の公園で花火に興じるサニサイヲタたち。
愛「…そんな人の足元を見たねえ、阿漕な話があっていいんですかって話ですよ…」
缶ビール片手にくだを巻いている愛。おばはんじゃなくてもはやおっさんです。
愛「(ヨネさんが直近で花火に点火)あっちぇえ!!」
仁王立ちして睨みつける愛。おっかね。でもヨネさんも気をつけないといけませんよね。
ヨネ「すんません、すんません」
小豆「おばはん何怒ってんの?w」
カッキー「ああ、"バトロワ"の投票システムについてみたいですよ」
おばはんと言われても何も動じなくなった愛、花火に点火したまま小豆たちにズカズカ歩み寄ってきます。あぶねえよw
小豆「ちょちょちょ」
愛「だっておかしいでしょ!?公式グッズ1500円分につき投票券が一枚、それをどれだけ売ることが出来るかがそのグループの実力ってさ。そんなさあ…」
純粋なパフォーマンス力ではなく集客力も大事なアイドル業界。競われるのはそっち。
椎葉「すみませんね、こんなPOISONな世の中で」
愛「そうですよ、こんなアンフェアなやり方!」
小豆「アンフェア?」
愛「フェアじゃないでしょうよ、一人一票なら集客力=グループの実力ってわかるよ、でもさこれ何票買ってもいいわけじゃん。だったらそれってさ、大金持ちの客がいるとかそもそもメンバーが大金持ちの子供とかさ、そういうとこが勝つことになっちゃうわけじゃん」
仰る通りです。
小豆「じゃあ、おばはんは、どういうやり方ならフェアだって言うわけ?」
あくまで冷静な小豆。だんだん彼の名言(毎回恒例)を楽しみになっている自分がいます。
愛「オーディションとか、予選やって会場投票とか」
小豆「審判員買収するとか?サクラ仕込むとか?金でどーーにでもなりそうだけどね~」
ああリアリティ。普通にありそうですもんね。
そして納得いかないご様子の愛。
カッキー「まあまあまあそもそもこれはね、芸能の講評であって、スポーツの試合でも議員の選挙でもないですkちょちょちょそこを突き詰めたところで…」
またも花火を噴射しながら歩み寄る愛。だからやめえっちゅうにw
ヨネ「大金持ちをつかまえるのも、アイドルの実力のうちってとこですか~」
愛「そうなのかなあ~…」
小豆「まあまあまあまあ、フェアかどうかは置いておいて、このフェスが新規さんを掴んだり知名度を上げるものすごいチャンスなのは確かですぞ」
椎葉「あの子たち、行かせてあげたいですよね~」
夢の舞台に、でしょうね。
愛「そうだけどさぁ…」
やはり納得いかないご様子。到底信じられないでしょう、こんな世界。
小豆「おおっし!やるよなお前ら!!」
ヨネ「やりましょう、バトロワ!」
カッキー「買いましょう、投票券!」
誓いを胸に、円陣を組んで気合を入れるサニサイヲタ…しかし、愛は加わりません。
小豆「おいおばはん」
愛「いや~もういい、いい」
乗り気じゃないおばはんを無理やり円陣に組み込む小豆、しぶしぶ愛も了解します。
小豆「サニサーーイ!」
ヲタク「「アップアーーーップ!!!」」
ようしやるぞやってやるぞとはしゃぎ回る小豆たち。しかし愛は、どうしても納得できない表情のまま。

[愛の自室]
とうとう部屋中がサニサイグッズで埋め尽くされてしまった愛の自室。
あの第3回でのTシャツも、ルミナスモールでのフライヤー(ご丁寧に額に入れられている)も部屋に飾られています。
愛「…けっこう使っちゃったしなあ…」
部屋には大量のCDが積まれています。けっこうどころか…ねえ、積みすぎやろオバハン…
PCを立ち上げる愛。画面にはバトロワの投票状況が映されています。
<投票終了まであと31日>
<2位 131票 SUNNY SIDE UP>
目の前で131票が132票へとインクリメント。誰かが票を投じたのでしょうか。
そこに振動する愛のスマホ。どうやらヲタLINEグループのようです。
小豆『サニサイすべり出し好調!』
愛『これ、私買わなくても大丈夫っぽい?』
ヨネ『いやいや、油断禁物!』
カッキー『何ぬるいこと言ってるんですか!』
小豆『オバハン、アイサマなめんなよ!!!』
えぐいヲタクたち。おっかねえ世界だよほんと…

ライフライン

[浴室]
入浴しながらハナのSHOWCASEを見ている愛。もう完全にドルヲタです。
ハナ『あ、あの、もしもアイサマフェスに行けたら、私、ビキニにエプロンでお料理しようと思います!』
愛「はぁぁぁぁ!!」
目を見開く愛。そりゃそうでしょう、あのハナちゃんが何を言い始めるのかと。
(配信画面には「手ごねハンバーグ」などのスケブが見られます)
ハナ「あ、あ、私、間違いましたかね…」
やや間をおいて、大量の投げ銭と「間違ってない!」「大正解です!」「最高!」などのコメントが押し寄せます。
あかんよ、俺氏ハナちゃんの水着なんて見たら死んじゃうよ…
愛「ハナ、気合入ってるなあ~」
でもアイドルにそこまで思いつめさせるのって…

[ハナの自室]
(スマホをスタンドにつけて配信しているのですが、嵩上げのためにマンガ本を積んであります。そのタイトルは「行くぜ 怪盗少女ダルクZ(作者名は百田れに)」。芸が細かいなあ)
ハナ「(手ごねハンバーグ?)こんな感じで、出来上がりました~。では、また明日、宜しくお願いします(配信を切る)」
配信をするアイドルの姿、こんな感じなんですね~。
ハナ「…やば、もうこんな時間!」
いそいそと何かの準備を始めるハナ。部屋の壁には…愛との2ショットチェキ、そして愛からのお手紙でしょうか、マスキングテープで壁に留めてあるのが見えます。いかにハナが愛を大事にしているか、これでありありと伝わってきます。
そしてもう一つ、壁には<勤務表>が。おそらくどこかのコンビニでしょう。"栗本"の欄には土曜日を除いたすべての日にシフトが入っており、「22-8」「22-4」「20-6」など(多分)の文字が。ほとんど深夜帯じゃないですか!
(※この表、ハナちゃん以外の名前の欄は福田、道重など歴代モー娘。メンバーの苗字になっています)
そのまま自転車で夜の町に繰り出すハナ。バイトへの出勤でしょう。アイドルの裏でバイトをしながら生計を立てているのは分かっていましたがこれほど過酷とは。倒れるんじゃないか?
と、態勢を崩しそうになったのか急ブレーキ。何やら具合が悪そうなそぶりを見せ…また漕ぎ出します。ハナちゃんかわいそう(;ω;)

[愛の職場]
愛「あの、これ、サニーサイドアップっていうアイドルのCDなんですけど…」
職場でCD配布芸をかます愛。その様子をエスカレーター上から冷ややかな目で見る同僚(第3回参照)。うわあ切ない…。

[BASEMENT]
日付は2018年7月4日。新曲発売記念ライブの日。
いそいそと階段を下りてホールに駆け込む愛。ライブは既に始まっており、いつもの「おちゃのこサニサイ」が聴こえてきます。
すぐそばでキンブレを振りながらノっている椎葉さんの姿が。
愛「あっもう新曲やっちゃいました!?」
椎葉「まだです!」
安堵しいつものようにノリまくり、ハナの名を呼ぶ愛。
しかし、
愛「…なんか、元気ない?」
ハナの表情は曇っており、明らかな疲労が見てとれます。そして…ふっと倒れ込んでしまいました。
ややあってハナが倒れたことに気が付くメンバー。愛もただ事ではないことを察し、ヲタクをかき分けて前方へ突撃します。
慌てふためくメンバー、どよめくヲタク。

[BASEMENT・バーカウンター]
落ち着きがない愛、憔悴しきった顔で立ち尽くしているヲタクたち。
そこに小豆が入ってきます。病院は?と訊ねる愛でしたが。
小豆「病院は行ってないんじゃないかな。疲れが溜まってたらしい」
愛「疲れって・・・(本当にそれ)だけ?」
小豆「運営が言うにはな」
愛「そっか…そっか…え、でも、何でそんな疲れてるの」
カッキー「そりゃ今ハナちゃんバイt…」
カッキーの言葉を遮りごまかそうとするヲタク達でしたが、愛は「何!?言って!?」と詰め寄ります。
小豆「瓜田ってさあ、ハンパない太客だったからそれがいなくなったからハナもバイト大変だよねって話…」
愛「でもキックバック制じゃなくなったんだよね…え、そうだよね」
小豆「表向きはな」
ここで「場所、変えましょうか」とヲタクを促す小豆。平和だよなあこの現場のヲタクって。

[居酒屋]
(↑この居酒屋、公式ツイッターによると、のりたまちゃんのおばさんが経営しているお店らしいです)
小豆「チェキの売り上げなんだけど、結局は回収(撮影?)した枚数に応じてキックバックされてるから、実質前と変わらないことになってるらしい、瓜田のいなくなった今、ハナのキックバックはかなり落ち込んでるってこと」
愛の起死回生の提案"共通チェキ券"も、根本的な解決には至っていなかった模様です。
愛「え、それでバイトしてんの…」
小豆「うん」
愛「何の?」
小豆「深夜はお弁当工場、そのまま早朝のコンビニっぽい。フェスに向けてのあれこれもあるし、んでこんなことになっちまったんじゃねえのかなあ」
あのハナの自室の勤務表が全てを物語っていましたね。
愛「…でもさ、私それこそ月15万円近く突っ込んでるよ?」
い ま な ん と 申 し た
愛「それでもそんなバイトとかしなきゃいけないものなの?」
小豆「キックバック、花梨で3万。いい時で5万だって」
愛「え、一回で?」
小豆「ひと月で」
!!!!!
愛「え、…そんなの、おかしくない?…え、だって、事務所が決めた歌歌って、事務所が決めたライブ出て、お給料は出さない、キックバックは雀の涙って、そんなブラックこのご時世におかしくない?え、待って、どうなんですか椎葉さん!?」
常識が通用しない世界、それがアイドル業界。こっわ。そんな金だけじゃ生活していけないよ、老後2000万円とかの問題以前の生きるか死ぬかのやつでしょうよ。
椎葉「地下アイドルが事務所と交わす契約は、労働契約ではなくマネジメント契約というもので、働いた時間と給与は関係がないんです。勿論それではいけないという異論もあるんですが、実態は…」
押し黙る一同。

カッキー「…あ、まあ、こう、金払うイメージすらないところもありますからね~。こう、レッスンつけてやって、発表させてやってるんだから払う必要ないみたいな」
はい、もう立派な吉田豪案件です。というかこれが地下アイドル業界の闇。
愛「何それ!?」
椎葉「でも、そんな条件でも志望者が引くも切らない世界で、なかなか改善も進まないと言いますかね…」
そしていたたまれなくなったヨネさん、「もう、やめましょう」と明るく場を和ませようとしますが…
愛「だからって受け入れていい話なんですか!?」
愛は黙っていられません。
小豆「…(おもむろに立ち上がり)じゃあ、オバハンやる?アイドルの待遇改善なんとか~、デモとか?……やんねえだろ?んなことやってたら肝心のヲタ活できねえし?下手すりゃ推しを潰しかねないし」
またさらっとインポータントな発言をかます小豆。遂に愛も黙ります。
小豆「…思うところはみんなあるよ。でもさ、アイドルに俺たちが出来る唯一のブレイクスルーは、"売れる手伝いをする"。これだけなんだよ
愛「……」
ほら来た、まーた名言です。お前は名言botなのか。


[夜の街]
先ほどのブラック問題に悶々と悩む愛、ふとスマホがハナの配信開始を知らせます。光の速さで飛びつく愛。
ハナ『病院です』
愛「行ったんだ…」
ハナ「本当はいけないんですけど、連続配信、誓ったんで」
ハナちゃん~~~無理するなよ~~~(;ω;)
ハナ『来て下さった皆さん、今日は心配かけてごめんなさい──』
喧騒と電車の音にかき消される音声、愛はなんとか必死に音を拾おうとします。
ハナ『──新曲、しんどい曲なんですけど、私、すごく好きなんです。<光の海>って歌詞があるんですけど、私まだこのお仕事する前、あるアイドルさんのステージ見て、その時、すごい数のサイリウムが揺れてるのを見て、思ったんです。光の海みたいって。…すごくきれいで、ああ、いいなあって。私も、あんなふうになって、あんなとこで生きていきたいって、思ったことを思い出しました。だから、私…』
(ピーンポーンというチャイム音)
ハナ「あ…今のはナースステーションの音かな?すいません最後に一言だけ。…ありがとうございます。私が、曲がりなりにも今そうなれているのは、皆さんのおかげです」
音のした方をハナが向いたところで、配信は途絶えました。
夜空を見上げ…やがてがっくりとうなだれる愛。

なあ、いわゆるナースコールってやつ、あんな音しないぞ。ハナちゃんどこにいるんだ?

[愛の自室]
彼女はベッドに伏せながら何を思うのか。課金戦争、ブラック待遇の中でも夢を目指して生きるハナの姿が脳裏から離れず、何もしてやれない自分に悶々としているのでしょうか。

…そして、彼女がラインを超えるときが来た。

ボーダーライン

[BASEMENT]
2018年7月7日。
「今夜は七夕!!!おりひめたちのときめき☆ミルキーウェイ」と書かれたボード。
今日は七夕ライブなのか、笹と短冊(全通します、などの文言が)が飾られたBASEMENT、短冊が1000円で売られています。たっけぇ。
何やら万札のたっぷり詰まった封筒が(推定10万円以上)…それをさっと納めて愛に突き返すハナ。おいまさか。
愛「いいから!もう隠して!でも、今回は特別」
ハナ「だけど…」
愛「今回だけだから…ね」
おいおいおいおい!オバハンようそれやっちゃいかんだろ、アイドルの金銭事情や私生活に介入するのだけはやっちゃいかん…ってかベクトルの異なる瓜田化が進んでいますよ、着実に。
愛「チャンスだって言うじゃない、アイサマ。チャンスはちゃんとものにしていかないと、いつまでもこの状態から抜け出せないよ?」
ハナ「…」
愛「売れるしか道はないんだからさ。だから今だけはバイト休んで、フェスの事に集中して」
瓜田の代わり(と言うわけでもないですが)のように、ハナに生活資金を手渡したのでしょうか。嗚呼、またひとつ崩壊が進んでしまった…。
ハナ「…でも、私たち、アイサマに行けるとは限らな」
愛「絶対に行ける!…私たちが行かせるから。…だから、ハナは、大舞台に負けないパフォーマンスをさ、見せてよ。…約束」
そう言ってハナの両手を、愛は握ります。
愛「(封筒)しまって」
ハナ「すみません…」
その様子を脇(花梨列)で見ている小豆。小豆に歩み寄ると、「小豆くん、この後ちょっと」と声をかける愛。

[夜の公園]
愛「現状の投票結果を見ると、サニサイは下から三番目。前見た時からずいぶん順位落としてるんだけど」
小豆「(なぜか筋トレしながら)オバハンさあ、金で票買うの納得してなくなかった?」
愛「思い直した。我が子をまずごはん食べれる状態にまでもっていく。これぞお母さん」
小豆「親じゃねえけどなあ…」
ほんとだよ。ってあんたも言えた義理じゃないけど。あーあ覚醒してしまったようです、オバハン。
愛「でさ、現状のこの順位はさ、安心して見てていいの?」
小豆「ああ、実は濃いヲタには連絡とって、敢えてまだ全部は振り込まないように、って話はしてる」
愛「それってさ、期限ギリギリになったところで一気に投票する作戦?」
小豆「うーーーーん…できればマークされないまま、ダークホース的な感じで間際でズバッといきたいかな~、ってね」
愛「小豆くんの読みではさ、票は確保できてる感じ?」
小豆「9割…あー…うーんいや8割くらいは」
愛「8割9割か…じゃあ私は、残りの1割2割を用意しておけばいいってことか」
あーあもう止めらんねえ。
小豆「できんのかーオバハン、1割2割って」
愛「まあ…やってみるわ。うっし!…じゃ」
小豆「おおおいおいおいおいオバハン、1割2割やってみるってなんだよ」
愛「あのさー、ハナにさ、『オバハンしばらく忙しくなるから、来れないけど心配すんな』って言っといて」
小豆「忙しい、って何するつもりだよ」
愛「マルつけのバイト。赤マル先生」
小豆「ああー赤マル…って赤マルってなんだよ!」
愛「じゃあねーーバイバーーイ」
まあねえ、革マルじゃないなら←
って何するつもりなんでしょうか愛は。まさか…夜のお仕事…

小豆と別れ、ふと立ち止まりどこかへ電話をかける愛。
愛「あの…今日からお仕事、始めたいんですけど」
やっぱり…

[BASEMENT・楽屋]
愛から渡された封筒を見つめているハナ。
おつかれー、と帰ろうとするメンバーの声に振り返ります。
ハナ「あ、あの、花梨ちゃん、紀ちゃん。空いてる時間でいいので、私のダンス、見てもらえませんか」
紀子「えっ…ハナが前向き!」
ハナ「あの、私、アイサマで今までで一番のパフォーマンスしたいんです!」
そこに後ろからやってくる詩織。封筒見つかるなよ!
詩織「私も!」
凛怜「私も!」
花梨「…じゃあ、みんなで頑張ろう!」
笑顔でうなずくメンバー。
ハナ「…ありがとうございます」
そして5人は帰宅を取りやめ練習へ。ここだけ見てるとアイドルの世界は美しいのになあ…ってか封筒バレませんように。

[BASEMENT]
運営「1500円分のグッズを購入していただくと、投票券が1枚つきま~す!」
グッズを買い込み投票券を手にするヲタク達。
スマホで動画撮影?しながら練習に打ち込むハナ。
「椎葉!椎葉!」と煽られ、Tシャツを全色買おうとする椎葉さん。ふとか~バリふとか~!

PCに表示されるランキング。
<4位 さあ、授業を始める!>
<5位 アニマル戦隊ドルレンジャー>
<6位 ComeBackGirls>
<7位 GEEEEZ>
<8位 SUNNY SIDE UP>
<9位 怒らないで、怖いから>
<10位 ゴールデンボンバイエ>
サニサイ、8位です。ってかほかのグループが気になり過ぎます。特に9位と10位。
小豆「8位かあ…」
投票券を手に、投票に打ち込むヲタク。券はシリアルナンバーつきで、不正投票防止のための措置が取られているようです。

[スタジオ]
レッスンに打ち込むサニサイ。
急成長を遂げたハナがメンバーに褒められています。こっちまで嬉しくなるわ。そして新衣装も。これも気になりますねえ!

[居酒屋]
いつものように乾杯するヲタク達。
カッキー「愛さん、全然来ないですね…」
ヨネ「もう投票期間終わるのになあ」

[??]
映し出される、段ボール箱の中から大量のグッズたち。
そして投票券。

[小豆の部屋]
アイサマ投票画面には「投票終了まで あと○秒!」の文字が。
カウントダウンしていく画面。
小豆「おお!!2位!降ってきた降ってきた!!おおーーーー1位!!!!」
画面に大きな「投票終了」の文字が出てきます。
1位、SUNNY SIDE UP。
『出場決定!』
最後の最後、第4コーナーを回ってからの壮絶な追い抜きが決まりました!
小豆「(放心)……アイサマァァァァァァ!!!!」
ここでふと真顔になる小豆。
小豆「……?これって、まさかオバハンが…?」

[愛の職場]
通常業務に打ち込む愛(PCの本体脇に目玉焼きのステッカーが貼ってあります)。
一見昼は普通に仕事しているように見えますが、何かやってたのでしょうか…(この後明かされます)

光の海(は綺麗ですか)

「アイドルサマーフェスティバル、今年もいよいよ始まりました~!」
会場(投票HPを見ると百貨店屋上でのライブのようです。あれどっかでそんなの見たなあ)は大盛り上がり、ステージに駆け寄っていくヲタク達。すごい熱気です。
ステージ、物販で楽しそうにするヲタク達。その中に…愛の姿が。サニサイTを着て(もう何の抵抗もない模様)誰かを探しているようですが…。
そこに愛を呼ぶ声が。そこには同僚(disってない方)たちの姿が。
愛「えっえっえっ、なんで~~!?」
「一度来たいと思ってたんですよ」、と肩にかけていたアイサマタオルを広げる男性社員。
「私、投票もしたよ」と同僚もタオルを広げます。どうやら地道さが報われたようで何よりです。
と、愛を呼ぶ声がもう一つ。椎葉さんです。

[屋内ステージ]
椎葉さんに連れられ、ステージ近くまで進む愛を、いつものサニサイヲタが出迎えます。
愛「いやー会社がね、忙しくてさ」
いや絶対会社だけじゃない…
ヲタ「そうだっけ?」
愛「いつもよりは、ってこと」
小豆「あのさ、投票最後の最後でまくってくれたのって…」

「「サニサーイ!アップアーップ!!からのー?アップアーップ!!」」

キター!とステージへ駆け寄るサニサイヲタ。さあ、推しの大舞台、見届けようぜ!
果たして大歓声の中、5人がステージへ現れます。新衣装!かわええ!ハナちゃーん!俺だ!!(←うるせえ)
花梨「はい!鉄は熱いうちに打て、卵は丸いうちに焼け!皆様の小さな太陽になりたい、私たち」
「「サニーサイドアップです、宜しくお願いします!!」」
迎える歓声、その中の愛はハナの姿を捉えています。
花梨「心にいつも太陽を、黄身担当・花梨です!」(指さしで吠える小豆)
詩織「黄身なんて何さ!メレンゲであなたを包みたい、サニサイの白身担当・しおです」
凛怜「この殻はダイヤモンドで出来ている。何よりも強く、美しく。卵殻番長・凛怜です」(『凛怜命』とデカデカと書いた法被の背中を見せて沸くカッキー)
紀子「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン、いつもキミのそばにいるよ。フリーズドライ担当・のりたまでーす」(エモく吠えるヨネさん)
ハナ「どこをとっても伸び代だらけ、可能性しかない永遠の生卵・ハナです」
おお、ハナちゃんがちゃんと歯切れよく自己紹介しとる!!めっちゃ成長しとる!!と沸いてた私でした。
花梨「ではさっそく、一曲目聴いてください!『サイリウム・プラネット』」
ウオオオーーーーと沸きあがるサニサイヲタ。
小豆は「キタ…」とヘヴン状態です。

この曲、猛烈にカッコイイのです。のっけからのギターもヤバければ展開も完璧。気合の入り過ぎたMVはこちらです。ってか現場行きたいのですがどうすればいいですか。

さて曲が開始、いきなりのOiコールに高速MIX。
その様子を見ていた同僚たち、「これはすごい」と率直な感想。
同僚「愛は(ヲタ芸)やらないの?」
愛「なんか、新曲あんま知らなくて」
そりゃそうです、投票券の資金調達のためにあれやこれやとやってきたのでしょうから現場で曲が見れるはずもなく。
そうは言いながらも愛が目で追うのはハナの姿。
キレを増した動き、何より自信の漲った表情。
もう、あの頃のハナではない。
いろいろな想いが募って限界を超えたか、サビに入った時点で泣き崩れる愛。
…と、なぜかこのタイミングでリフトされる愛(なんで?って感じでしたw)

そこに見たのは、眼下に広がるイエローの光の海でした。

──(ハナ)あるアイドルさんのステージ見て、その時、すごい数のサイリウムが揺れてるのを見て、思ったんです。光の海みたいって。…すごくきれいで、ああ、いいなあって。私も、あんなふうになって、あんなとこで生きていきたいって──

思い出す、アイサマエントリーからの怒涛のような出来事。
そして…愛の"お仕事"。明らかに、夜のやつです。部屋をエロくデコレーションして、黒のスリップ着て…ってうわあ明らかにエロ配信ですよ…体張り過ぎでしょオバハン。そこまでして救いたいのか…自身は救われないのに。

(愛「売れるしか、道はないんだからさ」)
(ハナ「…でも、私たち、アイサマに行けるとは限らな」)
(愛「絶対に行ける!…私たちが行かせるから。約束」)

小豆「オバハン、あんがとな。あいつらに、こんなもん見せてくれて。すっごい、励みになると思う」

光の海を見下ろした愛は…また泣き崩れます。
愛「サニサイ……最高!!!!」
いいですよね、推しが輝く姿を見るのって。

でもなあ…この光の海、人の金(それも尋常ならざる金額をつぎ込んだ果て)でできたものなんだよ…。このやり方はやっぱり納得できない。同僚たちには、せめて光の部分だけ見せてやってほしい。そう思いながら見ていました。

解散という現実

[取調室]
急に現実に戻る時間軸。
バタン、というドアの音にふっと我に返る愛。聖護院刑事が取調室に戻ってきます。
愛「あの…」
聖「目撃者の方が、瓜田さんともめていたのは、貴女だと」
愛「ああw…そりゃ、そうですよ」

[別室(回想)]
聖「この人じゃないんですか?」
女性「なんか、どっか違う気もする…」
えっサワベー、違う言うてますやん…カマかけ?

[取調室]
聖「そういや、始まったらしいですよ、さっき。サニーサイドアップの解散ライブ」
愛「…そうですか」

-第4回終了-

はいぃ!?解散!?
次回予告を見ると、メンバー間に亀裂が生じたようですね。
そっちから崩壊していくのか…切ないです。
どんどん重苦しい雰囲気になってきましたが、次回も目が離せません!

(2019.08.18 22:25追記)
このドラマの実況ツイートまとめ(Togetter)を見ると、いろいろな意見が林立していてためになるというか、見方は人それぞれで様々な考え方があって、そのどれもが存在していいのだと思わされました。考えの多様性はどこでもあって然るべきだと私は強く思います。

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