見出し画像

RISING SUN ROCK FESTIVAL 2022 in EZOの記録 1日目

3年ぶりに開催されたRISING SUN ROCK FESTIVAL 2022 in EZOに参加した記録を時系列で残しておきます。

8月12日(金)


05:30
起床。千葉県は朝から猛烈な暑さだ。

06:20
駅まで歩く。駅の近くによくいる人懐こい猫の頭を撫でて、行ってくるよと挨拶をする。駅南口から羽田空港行きのバスに乗車。朝の高速道路は空いていた。

駅前の猫

07:20
定刻よりやや早く第2ターミナルに到着。盆休みのわりに空港内は人が少ない。手荷物検査も待ち時間無しで通過。やや時間を持て余す。

08:15
北海道の翼AIRDOの機内へ。ほぼ満席。

09:50
定刻より若干遅れて新千歳空港に到着。着陸後「ライジングサンロックフェスティバルが今日から3年ぶりに開催です」という機内アナウンスがあった。

10:10
新千歳空港駅から快速エアポートで札幌駅へ。指定席で野鳥の会の長靴に履き替える。おかしな人だと思われたかもしれない。12年前に買ったこの長靴はまだまだ大丈夫だ。今回は気合を入れてちょっといいインソールを入れてきた。窓の外を見ると以前に比べて苗穂駅や札幌駅周辺に高いマンションが増えたように感じた。

10:50
札幌駅到着。駅の中に無料PCR検査の特設会場があるのを見かけた。北口からすぐのところにあるホテルに不要な荷物を預ける。駅内のドラッグストアで日焼け止めを買う。

11:30
札幌駅からのJTBアクセスバスを利用。北大の西側から新川通りに入り、前田森林公園を過ぎて突き当りを北東へ。町並みをバスの窓から見ていたら北海道でもエアコンのある家が増えたことに気づき、丸3年という歳月の移ろいを感じる。小樽石狩通の新港西3丁目交差点あたりで、会場に向かう車が渋滞しているのが見えた。

12:15
会場に到着。一帯の景色を見ると風力発電の風車が以前より増えた。バスを降り3年ぶりに入場ゲートをくぐる。北海道にしては蒸し暑く、足元は水溜りやぬかるみがけっこう多い。iPhoneで電子チケットを提示しリストバンドを受け取る。入場口では体温の検温も行われた。しばらく進むと一面に広がる無数のテントと正面に伸びる広い通路の先にSUN STAGEが見える。ようやくここに、無事にまた戻ってくることができた。

12:30 ZION (EARTH STAGE)

たしか読み方はザイオンと言っていた。「Rising Star」という公募枠での出演である。かつてはサカナクションもこの枠で初出演を果たした。今回でいうとEARTH STAGEのズーカラデルもそうだ。時間的にもオープニングアクト的な位置付けだろう。

元NICO Touches the Wallsの光村龍哉氏による新しいバンドとのことである。ミッシェルやブランキーらの硬派なロックの流れを受け継いだバンドサウンドだと感じた。北海道の十勝を拠点に活動していると言っていたように記憶している。ボーカルの人が、こういう場で喋るのに不慣れなので手紙に書いてきたのでそれを読みますと、この場に立てた喜びや感謝のメッセージを読み上げた。ロックバンドのボーカリストが真面目な手紙を読んでいる様はおもしろかった。

13:30
EARTH STAGEのあたりだけでも早くも2、3人が熱中症で救護されていた。SUPER BEAVERのライブを遠目に見ながら入場口のほうへ歩く。グッズの販売は物凄い長蛇の列ができていて、ここでも熱中症で倒れる人が出そうだ。このフェスティバルの公式アプリでバッジのガチャガチャの13:30〜13:50の整理券が運よくとれていたので、さっそくやりに来た。5回まわしたらなぜかThe pillowsのバッジが3つも出た。残念ながら出演キャンセルとなった出演者のロゴのものもそのまま入っていた。

14:00 ワタナベシンゴ (Hygge STAGE)

「ザ・ボーイズアンドガールズのワタナベシンゴです!」ということだが、申し訳ないがワタナベシンゴもザ・ボーイズアンドガールズも存じ上げない。ただ、流行りの病でキャンセルになってしまったカネコアヤノの代役として急遽出演してくれるというんで、カネコアヤノに対しても何の義理も無いが、お礼というかありがとうという意味でというか、他に見たいのもないので見にいくことにした。

話してる内容から、どうやら札幌在住で札幌を拠点に活動してるバンドのボーカルであることがわかった。全出演者の中で一番早くに会場入りしたらしい。11年バンドやって売れない。動員も伸びない。うまくいかなくて仲間が去っていった。それでもまたメンバーを集めて続けて来た。今のバンドメンバーも、去って行った仲間たちもこのステージにこの晴れの舞台に連れてきたかった。ライブハウスで世話になっている照明、音響、電源などの人たち、ラジオ局の人たち、イベンターの人たちが「シンゴやったな!」と出演を喜んでくれた。そんなことを切々と話していた。そんな話を聞いているうちに、不覚にも涙が出そうになった。

ライブが終わった直後、ファンなのか関係者なのか、ザ・ボーイズアンドガールズのTシャツを着た女性たちが感極まって抱き合って泣いていた。仲間の晴れの舞台を見届けた喜びや安堵の気持ちがひしひしと伝わってきてまた泣きそうになった。このフェスティバルは20年以上続いて今は北海道の若いミュージシャンたちが目指す舞台にまでなったのだなと思い、感慨深い。

Hygge STAGE

15:00 羊文学 (EARTH STAGE)

野鳥の会の長靴が強い日差しに熱せられて足が異常に暑い。羊文学のライブを見るのは初めてだ。ボーカルの人はがりがりに痩せてて、パンチしたらぽきっと折れそうだ。ロックンローラーはやっぱりこうじゃないとと思う。チバもベンジーもヒロトも痩せててかっこいい。デブのロックンローラーはなんかちょっと違う気がする。サンボマスターはかっこいいけど。で、羊文学はとても良かった。乾いたギターが良い。つかみどころのないフワフワとしたMCに反して強い音楽だ。「あいまいでいいよ」という曲が良かった。あと、このステージは音も良い気がする。

16:30
事前予約しておいたオフィシャルグッズを受け取りに行く。まだグッズの売り場はものすごい行列になっている。予約受け取りは並ぶ必要がなく、即受け取ることができた。買ったものはオフィシャルTシャツとドリップコーヒー。

17:00 TENDRE (Hygge STAGE)

2019年のとき彼らも1日目に出演する予定だったが台風による無念の中止であった。そのことをライブの冒頭に話していた。ようやくこの時間になって日差しも弱まり、気持ちのいい風が吹いてくるタイミングでの彼らのライブはまさにHygge STAGEという名のステージにふさわしい気持ちのいい音楽だった。TENDREの曲は男くさいのにしゃれてるという絶妙なバランスでかっこいい。知ってる曲が多くて嬉しい。最後の曲です、もっとやりたいなあと名残惜しそうに言っていたが自分も同じ気持ちだった。このステージは他のステージに比べて持ち時間がやや少ない。Hygge STAGEは以前あったBohemian Gardenに雰囲気が似ている。

今年の公式アプリはマイタイムテーブル作っておくとApple Watchにも通知が来て便利だった。

18:30 YOASOBI (SUN STAGE)

恥ずかしながら彼らの曲はまったく知らなかった。若くて、女の子が歌ってるという断片的な知識しかなくて、名前だけは昨今ずいぶん見かけるので人気は高いのだと思う。生で見た感想は、歌のお姉さんみたいだった。ライブバンドというよりは配信ユニットがみんなの前でも演奏するよという感じ。曲そのものはよく出来ていて、おっと思うようなものもいくつかあった。初めて聴いても何を歌っているか聞き取りやすいのは良かった。

若いミュージシャンやバンドを見るとき、つい「彼らは5年後10年後生き残っているだろうか」と考えてしまう。ただそれももはや古い考え方なのかもしれず、彼ら自身が別に生き残ろうと思ってないのかもしれない。数年やってきっぱり辞めるという人たちもわりといるし、そもそも「ミュージシャンとして生き残る」の定義が以前とはまるっきり変わったように思う。

SUN STAGE

19:30 ずっと真夜中でいいのに (EARTH STAGE)

フジロックのYouTubeでの配信で彼らのライブを見たときは正直なところ何をやってるのかよくわからなかったし、世界観もどう捕らえていいのかいまひとつわからなかった。今回生で見てもそんなにはわからなかったが、奏でられる音楽は曲も演奏も歌唱もハードでめちゃめちゃ良かった。顔隠し系女性ボーカルというと相対性理論やパスピエが思い出されるが、顔なんて関係ねえという気概を感じる。バンドメンバーもその時によって変わるらしく、ミステリアスな人たちだ。

20:30
Creepy Nutsのライブも見るつもりだったが、昼間の暑さで思いのほか消耗していたのか、体がしんどくなったのを感じたのでここで帰ることにした。入場ゲートに向けて歩く途中で振り返るとSUN STAGE上空に大きく丸い月が見えた。帰りも札幌駅までのJTBアクセスバスを利用。どこかの席からは寝息も聞こえてくる。

21:10
たまたま札幌駅アクセスバスの乗降場のすぐ近くにホテルを取っていたので到着してからも楽だった。セイコーマートで少し買い物をし、アミノバイタルを飲んだ。翌日に備えてなるべく早く休むようにした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?