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『超越(と)べ超越(と)べ』【8電源クレヨンしんちゃん解説】『夢のどんどんつまりまで』


https://x.com/ryuseikokura/status/1817454150847766643

https://twitter.com/unco702/status/1817457149091655738

最新弾のクレしんmovie8電源の解説です。



解説といってもこのデッキ、まだ発売直後で語れる部分が少ないため内容はシンプルなものになっています。

先に言ってしまうとこの記事は結論部分だけ読めば十分ですので、時間のない方は『"おわり"のない映画』の解説部分と【結論】【余談】の部分だけお読みください。


【デッキ解説】


結論から言えば、このデッキは『"おわり"のない映画』というバケモンをいかに擦るかというデッキになります。
 
それ以外は基本無難な面取り8電源なのであまり語ることはありませんが、クレしんで勝ちに行く以上『"おわり"のない映画』から逃れることはできないため、このカードを複数回プレイすることが可能な軸である8電源か、8+2が一旦の候補だと考えています。

今回解説するのはより上振れ下振れが少なく、序盤さえ凌げば安定して『"おわり"のない映画』複数回をプレイすることができる8電源です。


【主要カード解説】



『"おわり"のない映画』(以下映画)

夢のどんづまり


・緑2レベ3コス先払いの防御札+1500パンプ

・ダイレクト、サイド、フロント問わず使用可能かつ、イベント助太刀不可貫通
 
・盤面の状態を問わず、かつ相手のキャラに付与するテキストであるため、盤面が更地でも使用可能

・アタックフェイズ開始時が能力誘発タイミングのため、開始時バーン以外封殺

言うまでもないことですが、防御性能だけを見ればこのゲーム最強格の防御札です。
映画を複数枚飛ばしてクレしん側が点数を先行したが最後、いかに盤面を割ろうとも、いかにリソースを費やして殺傷力を高めようとも、アタックフェイズ中ほぼ点差を捲れない状態になります。
基本的に1ターンに3体しか殴れないこのゲームにおいてこれを複数枚撃つということは、すなわち任意のタイミングで相手のアタックフェイズをほぼカットできるということです。

アタックダメージすら通らなくなるため、バーンメタと違いモカや連パンすらシャットアウト。リバース時クロックシュート等に関しても1500パンプとエリア1500多面という強固な盤面が拒否してきます。

解決方法はアンタッチャブル、アタックフェイズ開始時バーンぐらいなので、これらが無いタイトルは、拒否権なく連動ターンをカットされることに。

これが一枚見えた時点で全速力でゲームを畳まないと、雪だるま式にプレイ回数が増えて捲ることが困難になります。そのため極端なことを言えば毎ターン相手に強引なコストを使用した早出しや、CXを探す動きを強要させられるカードでもあります。

過去のクレしんのOPである『とべとべ おねいさん』の歌詞のごとく、夢(ドリーム)のどんづまりまで超越(と)んでいくというのがこのカードの全てであり、クレヨンしんちゃんというタイトルの全てとなります。

残り46枚はいかにこのカードを強く使うかを考えて構築していきます。


『超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁 しんのすけ』

電源を2アドトリガーに変換


舞台から控えに行った際に手札に戻って1ストブできる常時12kの3/2です。
目立ったアド源のないこのデッキを山として成立させている札になります

2レベに入ったら即『ノリノリフィーバー ひろし』の効果で控えにこれを叩き込み、0連動を多面しながら連打してこのカードを後列に吊り上げ続けます。電源を噛んだり貼ったりするたびに1コス1ハンが生み出されるため、爆発的な速度でアドを稼ぐことが可能です。

リフ後も安定して花嫁を落とせる

この際常に最大枚数トリガーを操作することで、噛めば爆アドを稼いで映画で耐久、噛まねば硬い山でキャンセルして耐久という状況となるため、トリガーの裏目がほぼ消滅します。
サイズも普通にでかいためバトルでも強く、領域移動が無い対面なら前に釣ることさえ検討できます。

手札に帰ってきたこのカードは『ノリノリフィーバー ひろし』で再度控えに叩き込まれ、他の札になるため、控えにこれがなくて噛んで裏目、手札で渋滞して裏目、という状況は基本発生しません。

これもまた基本後列で圧殺を繰り返しているだけという基本的に対処が不可能なカードであり、8電源クレヨンしんちゃんの陰湿デッキ度合いを高めています。

『夫婦の絆 みさえ』&『夫婦の絆 ひろし』

このデッキの核
このデッキのメインアタッカー


連動時at2ルック2面付与の3ルック集中(以下0連動)と、集中を参照して11k手アンになるcx破棄時即スタンドの2連動(以下2連動)です。

このデッキは、点数を先行し映画を叩きつけるデッキであることは先述した通りですが、そのコンセプトを遂行するための札です。


0連動は映画を探すのと、トリガーを操作しcxを強く使うのが役割です。
基本的には初パンとラスパンに効果を振り、弱い面があれば電源のトリガーを狙い、盤面が完成していればトリガー以外を噛みに行きます。また、2帯以降は前述の通り一心不乱にトリガーを噛みに行きアドを生成し、集中を連打しながら映画を探します。

2連動は、行きは即殴れるソウル2、11kという返しのパワーを活かしたチャンプorサイド誘発という2点を活かしてダメージ差を作るカードです。
『スーパーロボット ロボひろし』と並べる基本盤面では、1レベル帯で最低14k、一回の電源トリガーで15kまで見せられるため基本死にません。

一回使うとボトムをキャラで固定できるため8返ししやすくなる

ただし0連動が消えると2連動も一気に性能が下がるため、稀にいる後列パワー−500や後列除去の連動は非常に厳しいです。シンプルに0連動を消されるだけでも強い行動の殆どを失うため致命傷を負います。


『ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん しんのすけ』

今後使い方に研究が必要なカード



前列時エリア1500を持ち、at2コス2ハンで2点ダメージを飛ばせ、連動時2コストで2面立ち上がって出てくる3連動(以下3連動)です。

普通に2に上がった直後に盤面制圧に使っても全然強いのですが、このカードにストックを使うくらいなら映画を撃つ方が大抵強いですし、このカードを電源から釣るくらいなら、2連動を貼って『超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁 しんのすけ』を釣るほうが無難で強いという問題があります。

そのためこのデッキにおいては、2の後半や3の序盤等相手のリーサルタイミング前に連動から多面し、余裕があれば2点バーンを使用。返しは映画でターンスキップしつつ、謎の1500パンプで維持するという使い方が殆どです。

しかし盤面形成能力自体は普通に高いため、電源対面等、これでしか盤面が取れない対面であれば『嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾! しんのすけ』『思い出のK・Bバッジ しんのすけ』のような各種パンプカードを絡めて盤面を取りに行くこともあります。

あくまで主役は2連動だが、横に置けると強い
色がこれだけ飛んでいるため、使う対面は必ず把握しておこう

また、メイン開始時4ストハンド5(内3連動CX1)控室連動2枚から、2-2-2-2のダメージを2面で形成できるため、最悪盤面を破壊し尽くされても、他の電源と違い少ないリソースから十分に殴りにいけるというのは忘れないようにしましょう。


『嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス ひまわり&しんのすけ』


メインは自傷だが、cx交換もちゃんと使う

自傷してノーコスト山cx交換です。


このデッキは先上がりから2連動を射出し相手の1連動多面を一方的に拒否るのが基本プランのため、シンプルにノーコストで自傷できるついでに2連動のcxを取れるというカードとして入っています。
『オラはにんきもの しんのすけ』からこれを拾って2点自傷し、2連動射出から0連動でトリガーを操作して『スーパーロボット ロボひろし』『嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾! しんのすけ』を空き枠に吊り上げるというのは頻出ムーブになるため覚えておきましょう。


映画を撃つと思い出にほぼ飛ばなくなるため、花嫁の早出しには工夫が必要

『ミステリアス ボーちゃん』

メインは上のテキスト



登場時ハンドをストックに埋められる立ち集中です。


一般的な立ち集中のような緊急時に山をケアする用途や、1ターン目に『オラはにんきもの しんのすけ』を使用したり、ストックに入れたカードを即吐くことで間接的に手札のカードを控えに送れる等極めて多機能なカードです。

最大の仕事は盤面を放棄し、ソウルで殴ってくる対面に対して、無限に増えるハンドリソースをストックに変換しハイペースなゲームに映画2枚を間に合わせるという用途になります。

基本的にcxを連打してソウルを詰めに来るのが苦手なデッキであるため、対面がそのようなデッキであれば、積極的に使っていきましょう。

以上で主要なカードの紹介は終わりになります。

【戦術】


まだ電源ミラーは詰め切れてない部分が多いため、便宜上役割対象と考えられる1000/1対面の動きを記載します。

・マリガン


0レベ以外と2枚目以降の映画をカット。『いざユメミーワールドへ! しんのすけ』がある際はこれ以外の0も1枚まで切ります。

2レベが厚すぎるため、バウンスを取れることも多い

・0レベ


パンチ数を絞って相手を上げないように各種システムカードで0連動と『ノリノリフィーバー ひろし』を探し、5クロック以上刺さった瞬間各種自傷手段を駆使して即1レベに上がります。

このレベル帯で電源が余ったかつ、『スーパーロボット ロボひろし』を切れている場合は、後列に吊り上げておくと2レベが楽になります。

・1レベ


1枚まで『スーパーロボット ロボひろし』を手出しし、cxコンボで2連動を前列に射出します。
この際0連動で2面にat2ルックがつくため、トリガーに成功した際は、

1枚目の『スーパーロボット ロボひろし』

1枚目の『嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾! しんのすけ』

の順番で釣り上げしていきます。

積極的に盤面を確保し、多少リソースを削ってでもダメージ差を縮める、あわよくばダメージレースを先行することがこのレベル帯の目標です。

大抵このレベル帯でリフレッシュするのですが、2連動は貼ったcxを即落とすため1枚残しで返す必要がないこと、基本ストックを盛れないため、返し枚数がそのまま次山の耐久能力になることは意識しましょう。基本8枚返してokです。

・2レベ


即映画の1枚目を撃ち、ワンチャン貫通にかけた連動多面を拒否します。

ハンドにあれば基本2連動優先で電源を貼り、『ノリノリフィーバー ひろし』等で『超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁 しんのすけ』を控えに落として釣り上げます。

あとは集中を連打しながら手札に来た電源や、噛んだ電源で『超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁 しんのすけ』を吊り上げまくってリソースを一気に取りに行き、早急に2枚目以降の映画を撃ちます。
この際3連動の連動cxを1枚抱えられるとベストです。

・2レベ後半〜3レベ全般


相手のリーサル直前でcxコンボで3連動を2枚前列に射出します。
この際後何回2点バーンが喋れるのかを意識しながらリソースを管理できるとベストです。

返しに相手の連動やリーサルを取れる生物が出てきたら、映画を使って盤面を守りつつ相手のターンを飛ばします。
あとはありったけの残りリソースを3連動に注ぎ込み、7点目が入ることを願うだけです。

cxを打たずにちんたら平パンされた場合は3枚目の映画をプレイし最早バーンで捲れるゲームではないという事をわからせてあげましょう。

【結論】


じゃあ相手の詰めをほぼ拒否れるこのデッキは最強なのかという話になります。

先に言ってしまえばダメージ先行の厳しいアグロや、カウンターが無いことにより返しのパワーを張れずそもそも詰めが無限に湧いてくる電源ミラーがそれなりに厳しく、 
また全面アンタッチャブルが余りにどうしようもないため『“Inventor of Holiday Spirit”ジャック・スケリントン』を有する【Disney】にはまず勝てませんし、


むてきのうらわざ



そもそもatバーンをほぼ撃たない上、0連動を焼却できる【グリザイアの果実】もほぼ詰んでいます。

おねいさん こんやも ゆめを ありがとう

最上位レベルのデッキではないにしろ、詰めがアンタッチャブルorアタックフェイズ開始時バーンのアグロデッキである 
【ゾンビランドサガ】
【虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会】
【アイドルマスター ミリオンライブ!】

のようなあまりに終わっている対面もちらほらいます。

環境級の詰み対面が複数あるというどうしようもない問題を抱えているため、はっきり言って個人戦で勝てるデッキではありません。

また耐久デッキ特有の問題として、時間切れが頻発するデッキであるためそもそもその点でもおすすめはできません。
実際このタイトルで真面目にプレイしてミラー戦をやると多少テキスト確認や長考をしただけで両負けがほぼ確定します。

ではこのデッキは論外であるのかというとそれはまた別の話になります。

2連動に有効な回答がなく、映画という異常なワンショット拒否カードがそのままぶっ刺ささる対面に関しては基本何をされてもほぼバーンで捲くられないという特徴があり、高火力連動の押し付けや盤面破壊という主張で電源を倒しに来た1000/1を高確率で刈り取ることができます。

つまり環境上位にはしっかり不利なくせに、環境中堅〜下位、圏外の上位に対抗するデッキに対してやたら強いという非常に評価に困るデッキというのが現状の8電源クレヨンしんちゃんになるわけです。


【余談】

これは余談ですが、強さとは関係ないクレしんの問題点として映画が刺さる場合対面が非常につまらない思いをするというものがあります。
言ってしまえば映画を複数プレイされている状況は詰めに伴うテキストを消去されてるに等しく、自発的にリーサルを取れない都合対面相手は勝敗に干渉する方法がほぼなくなってしまいます。
しかもそれだけやった挙げ句クレしん側だけしっかり盤面を荒らしながらリーサルを組んでくる上、それを万一耐えた場合でも全てのリソースを吐ききったクレしんが勝手に死に体になるためこのゲームの醍醐味である3連動を巡る攻防というものが基本存在しません。

また【key】のような一面の火力に振り切ったタイトルは映画の枚数分3連動を喋れるターンを消されるという異常事態に陥ります。3面連動が難しい高コスト高火力の連動に関しても映画多面の突破がほぼ不可能です。

これに関してはクレしんではなく、『"おわり"のない映画』というカード単体の欠陥であるため、正直調整ミスを疑っています。

この記事を書いた理由の殆どがこの映画というイベントの異常さを是非皆様にも認知してほしいというものです。


正直このカードを打ち合うゲームはめちゃくちゃやりたくないので、今後互換が出ることなくクレしんとともに映画というイベントが闇に葬られる事を祈るばかりです。


あなたはこのカードを連打されたとき相手を許せますか?


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