死にたくない 一億総終活時代の人生観(蛭子能収)
まずは読書を習慣に戻すところから。
僕がこの本を初めて手に取った時、それは英会話教室を開業して2か月が過ぎた頃でした。「起業」「日本で(アルバイト以外で)働く」「新しい人々との出会い」
初めて尽くしの僕は「あれ?なんだか苦しいな。息が詰まる感じ。自分のやりたいことってなんだっけ?自殺のニュースが目立つけど、死んだら楽になるのかな」と、ふと瞬間に思うようになっていました。
これまでの人生で「自殺する人の気持ち」はうまく理解できませんでした。「自ら死を選ぶなんてもったいない」「生きていれば楽しいことがたくさんあるのに」
でも、今回の経験を通じて、そんなに単純なことでもないんだなと感じました。挑戦が不安を生んだり、失敗から勇気をもらったりします。
蛭子さんは本書で、「僕にしては珍しく、真面目なテーマについていろいろ書いた本になりました」と語っています。
蛭子さんの生き方を読んだり見たりしていると、何だか「自分は自分らしく生きてもいいんだな。焦らなくても大丈夫」と思えるようになりました。
彼は本書で、「葬式に行くと笑って逝きそうになる」と話しています。葬式に参列するとなぜか笑いがこらえきれなくなるそうです。(笑)
なんて無礼なことだと思うかもしれませんが、「みんな揃って同じ行動をしている姿」「絶対に笑ってはいけない状況」に笑ってしまうそうです。印象に残った言葉を3つほど。
①「ああ、僕は『ひとりぼっち』ではなかったんだ」
「自由に生きる」「誰とも争いたくないから、ひとりぼっちでいい」
そう思い続けていた蛭子さんは突然最愛の人を失うことになります。その時に深い喪失感とともに、上の言葉を心の中でつぶやきます。
不安や心配ばかりが積もったり、他人と比べたりしていると、「ひとりぼっち」を感じますが、深呼吸して周りを見回してみる。意外と「ひとりぼっち」ではないのかもしれません。
②仲間というのは、増えれば増えるほど自由な時間が削られていくものなので、あまり増やすことはしないと心に強く決めて生きてきた。
素直な一言ですよね。
「友達100人できるかな」「Facebookの友達が1000人いったよ」「友達多くていいよね」
仲間との時間、一人気ままな自由時間、どちらも必要だと思うし、バランスなのかなって。個人的には、「仲間時間と一人時間」は「3:7」くらいがいい。心を豊かにしていきていくためには、仲間との時間って大切ですよね。
③「生きてさえいれば楽しいことがある」
本書のタイトル「死にたくない」
そう言える理由は、単純に生きていることが面白いからだそうです。「生きているだけで楽しい」と思えるような人間になったらすごくハッピーですよね。
これから様々なバックグラウンドを持った方々と出会うと思います。素直な自分を出して、楽しく今を生きる中で感じたことを共有できたら幸せなんだと思います。
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