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ジョージア旅行―トビリシ空港で詰みかけた、交通ICカードの謎

 ジョージア旅行初日で詰みかけたお話です。

 2024年7月31日の夕方、イスタンブール経由でトビリシ国際空港に到着。さて、どうやって市内中心部まで行くか。

 事前情報では、
①空港~市内中心部まではバス一択(タクシーもあるが貧乏性だから除外)
②バスは最近、現金が不可になった。タッチ決済のクレジットカードか、バンクオブジョージア発行のICカードで支払う
③バンクオブジョージア発行のICカードはmetromoneyカードとTravelCardがあり、metromoneyカードのほうが汎用性が高い
ということだった。

(左)metromoneyカード(右)TravelCard

 タッチ決済のクレジットカードを持っていない私はどうするか。バンクオブジョージアでICカードを買えばいいのだ!
 と、思い、到着ロビーのはじっこで両替屋のようないでたちのバンクオブジョージア(auのようなオレンジの看板)の窓口の前に立った。本当に両替しかしてなさそうな雰囲気をかもしだしている。はたしてICカードは売ってもらえるのか。
 「metromoneyカード、プリーズ」
 窓口の女性は購入書のようなものを引っ張りだし、「チャージは向こうにある機械でやってね。おつりは出ないから」というようなことを英語で言う。やった!やっぱり売っていた!カード代金2ラリを払う。
 だが、女性が取り出したのはTravelCard。あれ?!ブログで見ていたカードと違う…まあいっか。これでもバスやメトロに乗れればそれで。
 釈然としないが、バンクオブジョージアの向かいにあるチャージ機に向かう。

チャージ機(空港ではなく市中のもの)

 が、TravelCardは「1day」(3ラリ)「7day」(20ラリ)などのサブスク形式の選択肢しかない。あれ??と思って、窓口に舞い戻る。
 「私がほしいのはmetromoneyカードなんですけど…」
 (窓口)「そっちもmetromoneyカードも同じカードだから」
 「いや、違うカードでは」
(窓口)「metromoneyカードはもうない」「metromoneyカードは地下鉄でしか売っていない」
 二転三転する説明。「もういいや」。いまある武器で戦うしかない。TravelCardにチャージすることにして、両替したてのこの時点では貴重な硬貨をチャージ機に投入する。なぜならおつりは出ないというのでお札は使えないのだ(おつりが出ないってどういうこと)
 ところが、このチャージ機が硬貨を入れてもカウントせず、返却もしてくれない。チャージ機でなく硬貨飲み込み機。3ラリ分の硬貨はあっという間に足りなくなってしまった(※後で知ったが空港にあるチャージ機はクレジットカードが使えたらしい。市中のチャージ機は不可)

 どうしよう…。

 なぜバスは現金不可なのか…なぜmetromoneyカードを売ってくれないのか…なぜTravelCardはサブスクしか選択肢がないのか…

 いっそタクシーに切り替えようかと思ったが、この時点でかなり気力を使っており、さらに運転手さんに行き先を伝えたり料金を交渉するのがつらい。かったるい。
 ダメ元でバスの運転手さんに現金で支払ってもいいか聞いてみっか。
ちょうど市内中心部行きの337番バス(※ちなみに4年前のガイドブックでは「37番バス」と紹介されていたので戸惑った。どうやら最近変わったもよう)がとまっている。運転手のおじさん…居眠りしている。窓コンコン。「キャッシュしかないよオ~」、必死に訴える。おじさん、「仕方ないな」という表情で、オッケーしてくれた!料金は1ラリ(約55円)

 そんなこんなで市内中心部にたどりつけた(ジョージア語でバス停を案内されても分からないので、グーグルマップで現在地を見ながらホテル近くのAvlabari駅前で降りた)

 サブスク式でがっかりしたTravelCardだが、バスターミナルのあるDidube駅に行くなどメトロを頻繁に利用し、サブスクで全然問題なかった。メトロ、バスなどで使用可。「1day」はチャージしてから24時間有効なのも、90分の間の乗り換えなら料金が加算されないのも、お得。
 ただ、ナリカラ要塞へのロープウェイにはmetromoneyカードしか利用できない。現金もクレジットカードもダメ。なぜ??まじで。そんなわけで、翌日ナリカラ要塞観光をしたときに私はあんなに焦がれたmetoromoneyカードを買うことになった…。



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