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あの曲の作り方

noteって、コメントに返信できないんですね。びっくり。

ありがたいことに知人以外の目に留まることもあるのだと思いますが、今回は僕のこと知らない方に興味持ってもらえるか微妙な話ですみません。
【簡単なコードの話】だけ読みたい人は目次から飛んでください。そしておそらく次回あたりからはコードチェンジのお話を。万が一、曲に興味持たれた方用に、最後に音源データ置いておきます。

では今回も、お付き合いいただけましたら幸い。


「サンダルウッド」が必要でした

僕のステージを観たことがある人にはお馴染みの(世の中の大半の人は知らない)この曲。はっきり言って《戦略》ありきで作った曲だった。
自分を売り込んでいく《戦略》は致命的に苦手だった
が、曲作りに関してはそこそこやれていたと思う。じゃなきゃ何年ももたなかった。

そんな曲を紐解いてみる。

まず背景。
僕の不得手な"ネットでの話題作り"なんかが出来ていなければ、今もライブ活動の入口なんてみんなこんな感じなのでは…

・持ち時間は25〜40分、曲数にして4〜7曲
・お客さんのほとんどは"自分以外"が目当て
・トリで演ることはほぼない

するとどうだろう。終演後、僕の印象など1ミリも残らない。
それをなんとかしたかった。どんな人でも楽しませられなきゃ意味がなかった。
つまるところ僕は、僕の曲を帰り道に口ずさんで欲しかった

余韻よ、今夜も有難う

観る、聴く、揺れる…と比べれば、《声出し》や《手拍子》は主体性という意味で一歩進んだところにあると思う。アクションは、余韻を生む

有名曲なら会場全体大合唱みたいなこともあるがそれは無理なので…
「よし、コールアンドレスポンスしてもらおう」
そのくらいはみんな考える。

コールアンドレスポンスにも色々ある。例えば

「今何時⁈」
「そうね だいたいね〜」

は、知らないと出来ない
のだ。

ちなみに僕が主戦場としたライブのお客さんは、コールアンドレスポンス慣れしていた。諸先輩たちのおかげだが、それでも自分が客席にいた頃、間違えたら恥ずかしいのでルールを把握するまでに何度か通う必要があった。
初見から不安なく参加してもらうなら【なるべく簡単なルール】にするべきだ。りぴーとあふたーみー(後述)

ただし、達成感のためには簡単過ぎても良くない
そもそもフレーズがカッコよくないと声なんか出してもらえない。

そんなことを踏まえ、仕込んだ要素のいくつかを。

①簡単なコード

声を出しやすいよう盛り上げたいが、ラストに演るなら体力も必要。
それ以前から感じていたことだったが、握力だけはどうにももたなかった
理由 is 下手だから。余計な力がめっちゃ入っていた。

ギターが上手くなるまで、弾き語りが上達するまで頑張れ?そんなの待てない。来月、次回、今まさに必要だった

だから「サンダルウッド」は、握力がなくなってからでも押さえられるコードだけで作った

「サンダルウッド」使用コード

これで全部。極力押さえないぞという確固たる意志を感じて欲しい。

②循環コード

理論はさておき、循環できるコード。
||Dm7  G    |CM7  Am7   |Dm7  G    |CM7  Am7   |〜
基本はこの繰り返し。反復は高揚感を生む(はず)

③早口言葉

口が回らない日もあるが気にしない。ちょっと怪しいくらいがちょうど良い。
聴いた人に「失敗してもいいんだ」と感じてもらうのだ。「自分の方がうまく歌えるぞ」と思ってもらえればなお良い。

歌詞や節回しを提示し、同じように歌ってもらう。
これがりぴーとあふたーみー
何度か繰り返し、温まってきたところで「さあ、ご一緒に」。

提示する際は歌詞もメロもわりとはっきり歌う。
一緒に歌う際には滑舌もやや甘く、テンポも多少上がっていたかもしれない。

④一息でどこまで行けるか

わざとブレスなしチャレンジをする。もちろん息は続かない。
みんなもチャレンジする。なんなら助けてくれる。
声を出した人みんなが、この曲に参加しているメンバーだ
最高じゃん。

効果測定

僕の姿が滑稽だったのかもしれない。
いよいよお目当ての登場なのかもしれない。

曲終わりはいつも、笑顔いっぱいの会場が見えた。

引き出しの奥の方に

そういえば、前記事に書いたB’zの「あいかわらずなボクら」を久々に聴いています。
「サンダルウッド」のレコーディング時、エンジニアさんや友人(エンジニアさんも友人だが)にお願いして"掛け声"や"セリフ"を入れました。《元ネタ》たぶんこれですね…意識せずとも、ちゃんとどこかに仕舞ってあるんだなあ。

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トリの出番も終わり、余韻に浸るライブハウスからの帰り道…

lattala lattala latta〜♫

と脳内再生されていたようなので、ちゃんと成功していました。お一人お一人のつぶやきが僕を支えてくれていました。多謝 from エゴサの鬼。

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ライブハウスにおける声出しが難しかったあの時期に、お客さんからスマホで録音した声を送ってもらって再編集した音源がありますので置いておきます。もしよかったら。

(たぶん)曲終わり、かき鳴らし中の筆者


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