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ジロリンタン備忘録211121

死んでる場合じゃないぞ、ボンド、ジェイムズ・ボンド!

 というわけで、007映画最新作 No Time To Die をやっと観たわけだ。ちょうど近くの映画館で上映されるってんで、散歩がてら観に行ったわけだね。上映時間が2時間50分もあるので、長すぎるという噂があったが、途中でトイレに行きたくなるかなと憂慮していたのだ。
 おれが初めて007(「ダブル・オウ・セヴン」と発音する)のジェイムズ・ボンド映画を観たのは、中学生のときだった。夏だったか、アメリカのバスケットボール・チームのハーレム・グローブトロッターズ(日本ではクラウンズ、道化師たちというわかりやすい名称に変更)がやってくるというので、部員仲間と会場へ行ったが、切符が売り切れということで、仕方なく映画をみんなで観に行ったのだ。
 その当時は、中学生が成人の引率なしで映画を観に行くことは白い目で見られたものだ。たぶんショーン・コネリー主演の<007/危機一発>(原作は『007/ロシアから愛を込めて』だが、1972年の再上映時に<007/ロシアより愛をこめて>に改題)だったはずだ(今確認)。わああ、中学生には刺激的な映画だったね。
 でも、中学時代や高校時代は部活で忙しかったので、あまり映画を観に行く時間がなかった。高校時代に観たボンド映画は<サンダーボール作戦>ぐらいかな。でも、1964年公開の<ゴールドフィンガー>は観た記憶があるけど、どこで観たのか覚えていない。1967年日本公開の<007は二度死ぬ>も観た記憶があるけど、どこで観たのか覚えていない。じつは、ニューヨークでもボンド映画はあまり観ていないことがわかった。というように、おれは積極的にボンド映画を観ていないし、何を観て何を観ていないか、ちゃんと覚えていないし、別に観ていなくても構わなかった。スパイ映画よりも、探偵映画やミュージカル映画やコメディー映画のほうが好きなのだ。
 最近は、洋画より邦画のほうが興行成績がいいという世の中で、ボンド映画の<ノー・タイム・トゥ・ダイ>は週間成績で10位以内にはいっているし、近くの映画館で上演しているので、観に行ったわけだ。
 3時間弱は長いが、別に退屈はしなかった。これがダニエル・クレイグ最後のボンド映画というので、いろいろと楽屋オチや以前の作品群へのオマージュがあるらしいのだが、おれにはわからなかったなあ。
 むしろ、女性の同僚を増やしたりして、時代に即した幻想スパイ映画を製作しようという努力が見られた。ボンドを引退させて、女性の007を登場させたりしているのが新しいかな。クレイグのあと、女優にジェイムズ・ボンド役を演じさせてほしいという映画人がいるらしいが、そういう常識外れのやつもいるんだね。ジェイムズ・ボンドの女性版なら、勝手に名前を変えれば(例えば、ジェイムズの女性形のジェミリン・ボンディングとか、ジェイミー・ポンドとか)、イアン・フレミング財団にキャラクター使用料を払う必要がないじゃないか。
 つまり、ジェイムズ・ボンドという名前の主人公を活躍させる映画を製作すれば、イアン・フレミング財団に使用料を払っても、内容の良し悪しに関係なく、区、観客がはいるってわけかな。
 とにかく、<ノー・タイム・トゥ・ダイ>は平均的なボンド映画だった。でも、ボンドが最後にあんな運命に遭うと、生還することはわかっていても、なんとなく悲しくなってしまうんだよね。
 でも、イギリスでは、ボンドが登場しないボンド小説をフェレミング財団の許可を得て執筆しているキム・シャーウッドがもうすぐ“ダブル・オウ・エイジェンツ”もの小説第1作 Testament を発表するらしいよ。たぶんMとマニーペニーは登場するんだろうね。
 おれと同年代の人間ならわかってもらえるかな? ほかにも話題はあったのだが、また今度があれば、また今度に書くよ。安全に健やかに!//


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