青天の霹靂

別れってある日突然やってくることもあるんですね。

同じホテルで清掃業をしていた同僚がクビになったと聞かされて、青天の霹靂で驚きが隠せませんでした。。

確定版のシフト表が出ていたのに、オフの日にまた新たにリリースされたデータが送られてきて。それをよく見てみると、その子の欄が黒いマジックで塗り潰されていたんです。

はじめ見た時は体調不良なのか、何か家庭の事情でもあったのかとあんまり深く考えませんでした。

むしろ自分の欄を見て出勤日がかなり増えていることに驚いて、シーズン最後の追い込みで修正がかかったのかなぁくらいにしか思っていませんでした。

リリース版が送られた次の日、出勤するとオージーのベテラン先輩に「彼女はもう来ないよ、何か色々あってボスがクビにしたみたい」と聞かされたときには、「え？！なんで？！」と疑問しか湧いて来ませんでした。

仕事もスピーディーで的確、少しおっちょこちょいだけど、おしゃべりで誰にも分け隔てなく話す親しみやすい彼女。

一体何が原因で。。

その他の同僚も驚きを隠せなかったようで、ボスに抗議をしたり、彼女の仕事ぶりを伝えたようですが、「彼女は君たちにとってはテキパキと仕事をこなす素晴らしい存在かもしれないが、私にとっては違う」とボスは言ったそうです。

ベテラン先輩も「彼女はたまにクレイジーだったからね、ボスも彼女の行動があまり気に食わなかったのかもね」といった感じで言っていましたが、英語なもんで完全には聞き取れず。

しかし、真因を自ら聞いたりするような、自分から踏み込みこんでいくような話題ではないので、詳しいことは分からないのですが、急展開すぎて数日間は気持ちがなかなか付いていきませんでした。

言葉の壁や違いもありましたが、とても気さくに話せて、一緒に仕事をしていて本当に楽しかったですし、何よりペアでお仕事できた日はとても働きやすかった。

一緒に働けるのがとても心地よかったんです。

そんな深い関係にはなれていなくとも、いてくれるだけで安心できる存在でした。

わたしの出勤日が増えたのも忙しくなったからではなく、浮いていた彼女の分がそのまま回ってきたようです。

ちゃんとしたお別れが言えずに、もう会えることがないっていう現実を突きつけられるには、まだ受け止められない部分もありますが、前に進まないといけないんですよね。

真実も分からないままですし、彼女の心境も知る由もないですが、彼女の分まで頑張りたい思います。

一期一会な出会いの中でも、ある日突然やってくる別れ。これが最後なんて誰にもその時は分からず、後に振り返って気づくもの。

別れも儚いなぁ。