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EBM崩壊による医原性コロナ対策禍

このような署名が行われていたことを、今日知った。一昨年前から継続されているようだ。

「すべての女性と赤ちゃんの人権を守ってください!」 ーコロナ患者の妊婦に根拠なく帝王切開をするのはやめてくださいー

署名を募っている団体👇

私は同業者として、産科と小児科の医師の方々を尊敬している。でも、この件とワクチン激推しの件に関しては、あまりにも酷いと感じているし、検証を要すると考えている。
以下、署名キャンペーンのページから引用する。なお、太字は引用元。

コロナ陽性もしくは感染の疑いのある女性が、それだけの理由で帝王切開を提供・強制されることは、世界保健機関(WHO)国際助産師連盟(ICM)、英国助産師会(RCM)、国際産婦人科連合(FIGO)英国産婦人科医学会(RCOG)もすべて警戒を促しています。帝王切開が女性から赤ちゃんへの感染のリスクを減らすというエビデンスはありません。帝王切開手術により、接触する医療者の人数と入院日数は確実に増えます。女性から医療者への感染リスクはむしろ増すでしょう

バースパートナーによる出産の立ち合い・付き添いは、ヨーロッパ諸国やアメリカ合衆国では人数制限はあっても続いています。なぜなら立ち合い・付き添いは「付加的サービス」などではなく、女性の権利だからです。数々のエビデンスが立ち合い・付き添いは医療介入を減らす、新生児の状態が良くなる、女性が安心して出産できることを証明しています。

女性がコロナ陽性というだけで母子分離をすることも勧められていません。WHOと国際連合児童基金 (UNICEF)は2020年の3月の段階からコロナ陽性の女性の母乳育児を勧めていました。Skin to skin (早期母子接触)の欠落と母子分離の影響は母乳育児だけでなくその後の女性の赤ちゃんを世話をする力、つまり赤ちゃんの感情の要求に応答する能力、そして赤ちゃんのその後の精神疾患や発達障害までにも及ぶことが実証されています。また、新生児室にいる赤ちゃんは、母親・父親と一緒にいる権利がある存在だと認められています。

「コロナだから仕方ない」「生きているだけでありがたい」そのような声がたくさん聞かれます。その想いと共に、コロナ禍での妊娠、出産、産後の状況を乗り越えたひとがたくさんいます。しかし、妊娠・出産・産後の経験は、女性・赤ちゃん・家族にとってかけがえのない経験です。「コロナだから仕方ない」という我慢と諦めを強いる社会ではなく、「コロナだけど納得できた」とひとりひとりの希望、そして権利が守られる社会を繋いでいきたいです。

COVID-19 の感染が確認されているか否かにかかわらず、すべての女性が安全で肯定的な出産を経験する権利があります。

厚生労働省は「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き」を提示しています。日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会・日本産婦人科感染症学会(三学会)は「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応」を提示しています。(*1*2)立ち合い・付き添いの禁止、陽性女性の帝王切開と母子分離・母乳育児すべてにおいて非科学的かつ明確でない方針が並びます。

これら提示は、女性の不安を解決していません。なぜならば、この手引きは病院ごとに異なる医療介入を解決するための明確な方針を立てておらず、かつ内容は科学的根拠に基づいていないからです。

さらに昨年の4月に、以下の学会に質問状を送ったという。
日本助産師会、日本助産学会、全国助産師教育協議会、日本産婦人科感染症学会、日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会、日本看護協会、日本小児科学会、日本周産期・新生児学会
質問内容は以下の通り。

a.新型コロナウィルス診療の手引きと学会が提示する新型コロナウィルス流行下の対応が、海外のエビデンスや WHO ・UNICEF・ICM・FIGO などの示す提言と乖離している認識はありますか。ある場合、それを改善する必要があるとお考えですか。

b.新型コロナ流行下に産科ケアを利用した女性の満足度や困りごとなど、実態を貴会が調査す る予定はありますか。ある場合、どのような調査で期日はいつの予定ですか。具体的にお願いしま す。

c. 貴会に所属する医療者が働く各施設の方針の違いや医療利用者の経験について、周産期医 療に関する実態調査を予定していますか。予定している場合、どのような調査でしょうか。具体的にお願いします。

反応が返ってきたのは3学会のみ、しかもまともに質問に答えたのは日本助産学会のみだったという。

日本周産期・新生児学会の回答

日本小児科学会

リプロ・リサーチ実行委員会 
ご担当者様
ご意見ありがとうございました。
公益社団法人 日本小児科学会

日本助産学会

貴会からのご質問に関して、本会からは、項目cに関連する回答をいたします。
【ご質問cに対する回答】
 日本助産学会では、2022年度内(期日は未定)、分娩施設における助産師の支援に関する実態調査を実施する予定です。
 妊娠期の支援(出産準備クラス、個別相談等)、分娩期の支援(家族の参加への支援、早期母子接触等)、産後の支援(授乳に関する支援、家族の面会等)に関する実態調査の計画があります。
 調査では、COVID-19感染拡大による中止、変更に加え、新たに開始した支援についても調査する予定です。

昨年4月に厚労省にて当事者女性3名が記者会見にて体験を語った。文字起こしから、少し長くなるが、引用する。太字は引用者。

入院したらすぐに、その時点ではすでにコロナの症状は治っていて、経過もとくに陣痛もきておらず、母子共に健康な状態ではあったんですけれども、それでも入院してすぐ『次の日、帝王切開で産みます』と言われました
私自身、そういった形での出産になるとは思っていなかったので、心の整理がつかないまま、泣きながら手術台に上がって出産をするという形になりました。
(中略)
療養期間を終えている退院時も同じ看板(引用者注:『コロナ陽性者移送中』という立札)が立てられて、裏口から退院という形でした。迎えの家族は、患者用の駐車場ではなくて、荷物搬入用の駐車場で待機をしていてくださいと言われました。
手術後は、赤ちゃんの顔をまったく見ることもなく、すぐに別室へ隔離され、抱っこも授乳もできず、退院当日、出産から7日間。退院の当日まで、直接の対面はまったくできませんでした。母乳は3時間おきに自分で絞っていたんですけれども、それも、飲ませることはできませんということで、隔離された個室のトイレに毎晩捨てているような状況でした。
赤ちゃんと初めて会えたのが、退院時、迎えの家族が待つ、搬入用の駐車場に向かうエレベーターの中で、初めて赤ちゃんが連れてこられて、渡されて、『おめでとうございました』って。
(中略)
もちろん母子共に健康に出産することができたし、必要な帝王切開とか、医療的介入とかがあるのは承知はしています。ですが、コロナ陽性という理由だけで、他に何も問題がないのに帝王切開になってしまうというのは本当に必要なことなのか、疑問に思ってしまうのは、正直あります。

出産する施設によって、出産の体験が全然違うものになってしまう。とくに今、コロナ禍もあって選択肢がない場合もあるし、コロナ陽性でも帝王切開にならない病院があるなんて私たちは知らないので、そういう観点で選ぶこともできない。天秤の向こう側に、安全とか、子どもの命とか、医療従事者の方にコロナが発生したらそこの病院は閉まっちゃうから、っていうのを乗せられたらもう、「帝王切開にします」「立ち会いも面会も禁止です」と言われて、「はい」って言うしかない
(中略)
両親学級のようなものもなくって、お母さん同士の交流もなくて、付き添いもないし、面会…私は立ち会いはできても、その後の面会はもちろん、ずーっとできなかったので、病院の中では病院の方以外と接触はありませんでした

私のいた病院では健診のときから立ち会いも、付き添いも全面禁止。もちろん入院中も禁止。生まれた赤ちゃんが NICU に入っている間は、母親である私も、同じ病院の同じ階に入院している私も面会は禁止。面会が許されても、原則 15 分で、二人赤ちゃんがいても 15 分だけなので、その日はどっちかメインで会える方を選ばなければいけまでんでした
子どもたちの父親に至っては、緊急帝王切開になった日に付き添って(涙声)…もらいましたけど、…子どもたちが退院する約2ヶ月後まで、一目すらガラス越しにすら会わせてもらえませんでした
(中略)
私は、実は獣医なんですけれども、獣医の現場っていうのは、日本はそこまで多くないんですが、実施に完全隔離が必要な患者さんを入院してもらって、完全な隔離の状態をケアするという現場を私は実際に経験してきています。その経験や知識から言うと、正直、感染症対策も、本気で…しているように思えない、というよりかは、根拠のない感染症対策と呼ばれるもろもろの制度ですとか、あとはやろうと思えばできるのに、感染症対策という大義名分を盾にしたやっていないこと
たとえば、父親を一目でもガラス越しに会わせるということが、本当に2ヶ月間もできなかったのか。こちらが何度も謙虚に、一生懸命訴えかけていたことを現場の方々はどういうふうに感じていたのかなっていう。さっきから繰り返しになりますけれども、命を守るというせいで、命を大切にされていないと、とても強く感じました。

少なくとも、各学会は、「新型コロナウィルス診療の手引きと学会が提示する新型コロナウィルス流行下の対応が、海外のエビデンスや WHO ・UNICEF・ICM・FIGO などの示す提言と乖離している認識はありますか。ある場合、それを改善する必要があるとお考えですか。」という質問に、真摯に回答する必要があるのではないか?
これは医原性コロナ対策禍の全てに言えることだが・・・あんたら、いつもEBMを金科玉条のように振りかざしてるじゃないですか、EBMはどこに行ったのよ?
「ありません」「ご意見ありがとうございました」で済む訳ないだろうが・・・・

EBM:Evidence-Based Medicine(根拠に基づく医療)

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