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現在の愚かさは2019年以前と同じである、ということについて

2019年以前から、

● プラズマクラスターなど、根拠の乏しい抗菌を謳ったグッズが多く、お手軽な「清潔」を好む気分が蔓延していた。

● ハンセン病、エイズ、結核など感染症患者を忌み嫌い、隔離・。排除した歴史があった。

● メディアに出たがりの、うさんくさい医療関係者や医療ジャーナリストが少なからず存在していた。
この3年間、他の論点では何一つ同意できないような胡散臭い連中と目的が同じになる場合が多く、個人的には非常に不快だった。
念のために言っておくが、鳥集氏や長尾先生や森田先生のことではない。
精神科を見下げることを生業としている内科医Uとか、東大出身をひけらかし受験生から高齢者までを対象に薄甘い内容の書籍を量産し続けている精神科医Wや、長年医療を一方的に悪者にすることで売文しているジャーナリストFとかのことだ。

● そして、垂れ流される胡散臭い医療情報(のようなもの)を真に受ける人が、これまた少なからずいた。
何を信じるかは自由だが、目の前でそれを語られると、少しつらい。私としては、その人々にとっては安心が得られ、かつ有効性があることを期待するしかなかった。
でも、不当に高額なサプリメントを無理して購入している人はさすがに見過ごせないので、差し出がましいことを承知で、ひとこと言わせていただいていた。

● まるで人間が、特に自分が、死ぬわけがないと考えているかのような言動をとる馬鹿がいた。なぜか高齢者にも多い。
そういう馬鹿に限って、事が起こると取り乱し、不当に他罰的かつ攻撃的な態度を示すのが常だった。

● いかなる病気も予防、治療できると思っているかのような人たちがいた。人生100年どころか、120年とかいう妄想をドヤ顔で語る意識のお高い馬鹿までいた。正気かね?
進歩主義を無邪気に信仰するのは自由だが、馬鹿どもは、それを聞いた難病患者や進行性の遺伝疾患患者がどう思うか、想像したことはあるのかね?
意識のお高い馬鹿はコンプライアンスとか言う言葉を振りかざすのがお好きなようだが、私からしたらこれ程残酷な、コンプライアンスに反した言葉はないと感じるよ。

● 世の中には未だに発症機序も原因遺伝子も分からない疾患がたくさんある。今後の人間のライフスタイルの変化により、新たな疾患が現れる可能性もある。今、健康のために良いと考えられていることが、実は思いもしなかった疾病を生む可能性だってあるのだ。
なのに、特定の疾患、特に「生活習慣病」にカテゴライズされてしまっている疾患群や精神疾患(特に気分障害)に罹患している人を、自己管理不足やら甘えてるやらと見下している馬鹿が結構多い。なぜか医療従事者に多い。
自身がその疾患を発症しない根拠はどこにもないのに。
疾病の発症機序は複数あるのに。
だから、どれだけ注意していても、発症する時はするのに。
生活環境のすべてを自身のコントロール下におくことなど常人には不可能なのに。
そもそも人生はままならないものなのに。
次は自分が見下げられるかもしれないのに。
実は、公衆衛生屋や薬屋のプロパガンダに乗せられているだけかもしれないのに。
馬鹿だから想像もつかないし、考えることもないのだろう。

さらに、
● 何事においても当事者意識がない態度をとる人々が多かった。上の人間の決めたことや世間の空気に従っている方が無難である、という無力感があった。
● 権力に対して従順であるのが「大人である」という風潮があった。
● 「分かりやすいもの」がありがたがられる傾向があった。
● マスコミは政治ににすり寄っていた。テレビはずっとくだらなかった。
●インターネットの情報は、玉石混交であった。その分野の素人には真偽の判定が困難な内容も多かった。
● 欧米の権威が発信することを無条件に信じる人々が多かった。

要するに、この3年間で目の当たりにした光景は、いきなり現れたものではない。何かが変わった訳でもない。
遅かれ早かれこのような光景の出現は必然だったのだ。
過去から振り返り、猛省しなければならない。

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