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思っているより時代の風は速かった〜THE  MANZAI 2020〜

こんばんは。ジャスミンです。
おとといの日曜日、THE MANZAI 2020がフジテレビ系にて放送されましたね。
私はオープニングからラストまで全てを視聴しましたが、総じた印象として、”自分たちが思っているより時代の空気(タイトルでは風と呼んでいます)の変化のスピードは速く、知らず知らずのうちに私達も影響を受けているんだな” と思った次第です。

番組を見て具体的にそれがどう当てはまったかと言えば、お客である我々の面白いと思う基準にも変化の波が思っているよりも急速に来ており影響を及ぼしているという事です。1年前は面白かったネタの言葉のチョイスやエピソードが、今この時では笑えなくなっていた、笑っていいものかちょっと迷うようになっていた。ちらほらそんなコンビのネタもあったように思います。今回のコラムテーマに沿って視聴者としての感想を、以下綴ります。

【一番モダンアップデートだったのはおぎやはぎ】
今回のTHE MANZAI 2020は、22組のプロ漫才師コンビが番組からの招待という形で、そして最後の1組が観客投票で勝ち抜きという形で総勢23組がネタを披露する場でした。

真面目に言ってしまうと、今回の出場者23組の中で一番時代の空気をスマートにアップデートしてネタを披露していたのはおぎやはぎだったと私は思います。
容姿をいじったりするのはもう古い、みたいな内容を面白くオブラートに包んで展開している内容でしたが今のお客の感覚だとこれがちょうど楽しく笑えるラインと思いました。さすがですね。

少し前は、あくまで本人が突き抜けて明るい事が前提としてあるなら、自虐や容姿いじりも良しという感覚も存在したと思いますが、今の感覚ではそれももうお客が笑っていいのか少し迷う感じになりつつあると感じます。
余談ですが、それについてクエスチョンをつけるような事は2年前のM-1でも審査員の何人かが既にコメントしていました(重鎮2名)。賛否両論ありますがやっぱり審査員の感覚は時代の少し先を捉えているのかなと今思えば先見の場面でした。
あれから2年の間に時代の空気はあっという間に移り、見る側のおもしろさの基準も知らないうちに変わっていったのかもしれません。

【そういう意味では下ネタや女性性にまつわる言葉もウケが今ひとつだった】
今回の番組でもこれらをほんの少しですが使っていたコンビが数組いましたが、下ネタは正直ウケなくなってきていると年々感じています。又、ハラスメントに厳しくなっている世の中を反映してか、女性へのそれに当たるかも?という言葉を使っている部分にはお客が笑いづらく、半笑いのようになってしまったという印象です。このムードはおそらく時代的にもう不可逆な気がします。

以上番組を視聴した感想を書きましたが、今年ブレイクした人たちを見るとやっぱりお笑いと時代の風は関係が深いですね。『誰も傷つけない笑い』というのが今のメインストリームになりつつありますが、並行して社会と生活の変化が大きくあった1年でもあります。笑いを見る側も、誰かへのいじりがきついものでさらに疲れたくない、コンビが仲良いのを見る方が気が楽という、「ただシンプルに笑いたい」世の中の気分も大きくブレイクへプラスに働いたように感じます。ネタ番組も増えたように感じましたし。

12月はM-1があり、お笑いが好きな人間にとっては師走は目が離せないシーズンです。私達の面白いと思う基準は知らないうちにまた速いスピードで変わっていくのでしょう。お付き合いありがとうございました。また次回お会いしましょう!

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