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藍園英樹

昨シーズン6回ものJAPAN16入りを果たし、JAPAN EXTRA STAGEにも駒を進めた藍園英樹プロ。学生時代から九州のなみいる強豪を退けSUPER DARTS 2011に出場するなど注目を集めている。今後はJAPANのみならずTHE WORLDへの挑戦も期待されている福岡県出身24歳の若手実力派プレイヤだ。そんな藍園プロは、じっくり時間をかけたスローイングが話題に上ることも多い。

ついに先日スタートしたJAPAN 2014。そのSTAGE 1 千葉でJAPAN DOUBLES EXHIBITIONを終えたばかりの彼に、話題のスローイングについて、そして今年の展望について話を聞いた。

スローイング時に意識していること

じっくりとしたスローイングが特長の藍園プロ。そのとき彼はどんなことを考えてプレイしているのだろうか直撃してみた。

「スローイングについては、一本一本が勝負どころだと思って大切に投げているだけなんです。相手のペースを乱すためにじゃないかと言われることもありますが、そうじゃないんですよ。むしろ僕から見ると、みんな投げるのが早いなあって思います(笑)。ルール違反をしているわけではないので、自分のスタイルとして貫いていけたら…」

そう語る藍園プロだが、他の選手とスローイングのリズムが異なることから、観ている人の視線を集めやすいのも事実。やはり周りからのプレッシャーは少なからずあるはず。しかし、彼はそれをものともせず、あくまで自分のペースを崩さずにプレイしているように見える。その強靭 なメンタル面について話してもらった。

「他の人がどれくらい緊張するのかは分からないですが、人並みにしていると思いますよ。ただ、長時間 かまえていても震えたりはしないです。全部が1本目と考えて、同じ位置からスタートしたい。スローイングのスピードで注目してもらえるなら、それはそれでプロとしてはいいのかなって前向きに考えるようにはしていますね」

もうひとつの特長

実は藍園選手のプレイには“知る人ぞ知る”とも言える、もうひとつの特長がある。それがグリップの位置だ。

「気付いている人もいると思いますが、チップに指がかかるくらいダーツの前の方を持つクセがあるんです。先を持っている方が安定するイメージがあって、自分にとっては狙いやすいグリップです。これも、それじゃ上手くならないよって、よく言われたんですけど……。そもそも独学でダーツを始めたので、人とは違う部分が多いのかもしれません」

そう言いつつも、ここまで結果を残してきた藍園プロ。厳しいプロの世界で、いかにひとつの試合が大切かを理解し、目標を確実にクリアしていきたいという闘志が感じられた。

Go my way.

昨シーズンは、THREE IN THE BLACKが年間7回を数え、全出場選手中でトップとなった。そして今後は、THE WORLDへの挑戦も視野に入っている。活躍の場を世界へと広げる藍園プロに意気込みは?

「THREE IN THE BLACKについて、意識はしてなかったですね。気がついたら、という感じです。THE WORLDは楽しみなんですけど、世界でも“遅い”って言われるのかな……。海外選手の情報に疎いので、それを逆手にとって、あまり気負わずにプレイできたらと思っています」

そう語っていた藍園プロは先日行われたTHE WORLD STAGE 1 Macauにてベスト16という結果を残し、世界でも十分戦える事を証明した。藍園プロは若くして、余計なことは考えず、自分のペースでプレイすることが 大切なのだと知っているようだ。そんな彼にこれからの展望を聞いた。

「いままで、そんなグリップやフォームじゃだめだと言われ続けていたけど、それでもここまで来ることができました。まだプロトーナメントで決勝までいったことがないので、まず、そこを目標にしています。これからも一試合を大切に、一歩ずつ目標を達成していきたいです!」

ゆったりとしたリズムから放たれるダーツが、的確にターゲットを捉えていく。そんな藍園プロらしいプレイはこれからも健在だろう。JAPAN 2014シーズン注目すべき選手のひとりである。


-Profile-
藍園英樹(福岡県)
■JAPAN2013 JAPAN16 入賞回数:6回(2014年4月10日現在)
■スポンサー:JOKER DRIVER DARTS / Fit Flight

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