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翻訳してて考えた -末期の民主主義

メドベージェフのテレグラムを翻訳しようとしたけど、困難を極めている。もう3日目。彼が引用しているのが「アニマル・ファーム」と言うジョージ・オーウェルの本で、これを理解するのに時間がかかった。
でも彼が言いたいことがちょっとだけ見えて来た。

この本はもともと共産主義が生まれて末期になるまでを、風刺する目的で書かれ、1954年にはアニメになった。

こころざし高いブタが「動物はみな平等」と言うスローガンでオーナーの人間を倒し、動物王国を作る。もちろんリーダー格が生まれて農場は盛り上がる。自由のため、平等のため。
ただ、リーダー格のブタの確執、権力争いで当初の目的が変わってきてしまう。そのうち自分に反対する動物を虐めたり、排除したりしようとし始める。そうなるともう権力維持にしかエネルギーを使わなくなる。おまけに私欲に駆られて行く。
結局当初の「みな平等」のスローガンは「みな平等だけど一部はもっと平等」と言う適当なものに書き換えられてしまう。


ただ、コレを見ても、共産主義ではなく、今の民主主義にしか見えない。

共産主義も民主主義も熟してしまうと結果は同じになるのだ。
生まれてこの方信じて来た「民主主義」がアタシの頭の中でガラガラと崩れて行った。どんな「主義」でも熟すと一部の人間が権力を握り、私欲に駆られた人間は、当初夢の様だった主義を汚して、崩壊する

そこで、メドヴェジェフは言う。
「白人の言う民主主義は、他の国と尺が違う」
要するに、お前らが良いと思っている民主主義が、すべての国に良いと言う訳ではない。

日本はどうだ?アメリカの民主主義の尺で押し付けられているのは解る。GHQからの流れね。
アタシがいつも言う「日本人は独特の進化をしてきている」と言うのは、メドヴェジェフの言うところの「尺が違うんだから、独自の政治システムでやろうぜ」につながって行く。

んで、当然では日本にとってどんなシステムがいいのか。
思い浮かぶのがもう天皇しかないわけ。

んでそんな事を息子に話していたら、彼は
「日本は結局それを繰り返してきてる。幕府ができて治めている時には天皇はおとなしくしてて、ヤバくなると天皇が出てきて治める。それの繰り返しなんだな。いや~日本の未来は明るいね。俺たちの未来は暗いけど」と言った。

アニマルファームのスローガンの一つ「4本足は善・2本足は悪」は、「民主主義は善・その他は悪」と言う究極の洗脳と同じなんだね。

そんな事を考えながら、老子の「名前を付けて世界を切り分けるな」を思い出した。老子によると、何かに名前を付けたり定義すると色々上手くいかなくなると言う。共産主義と民主主義は熟すと同じになるのに、それを名前で分ける事でこんな事になっている。

〇〇主義は、それぞれの風土に合ったものでいいんじゃないの?
それをアメリカが気付けば、世界は活性化するんじゃないかな。


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