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ぱちんこ放浪記13【コラム】

※このお話はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません

1週間に40万勝ちなどを決めたせいで、パチンコはもはや自分の日常と化していた。この頃は遊びの予定もちょくちょくあったので打たない日もわりとあったが、少し暇ならちょっと行くかという感じ。狂騒の頃の熱は流石になかったのだが、パチンコは日々新台が出ている。そんなまったりとしたパチンコ生活を一変させ、あの勝ちまくってた頃の情熱を再燃させてしまう機種が出たのであった。

パチンコ歴が長い人なら、あー、アレかと思う機種。そうアレです。その名もCR蒼穹のファフナー、自分はアナログ機種がもはや死に体となってからパチンコをはじめているので、玉の動きを楽しむ機種というのがファフナーが初体験と言ってもいいくらいだったのだ。

その玉の動きと、とんでもない爆発力に魅せられて、ハマってしまったのだ。とにかくファフナーを打ちまくった。あらゆる場所でホールで、ファフナー、ファフナー、ファフナー、わざわざ仕事帰りや休日に、当時暮らしていた実家から10キロ以上離れたホールに遠征するくらい好きだった。

ファフナーが埋まってたのでしょうがなく他の台に座り大連チャン、5万ほど勝ったのだが、その後、その5万円を全部ファフナーに突っ込み、結局負けるというパターンもあった。でも満足してしまう。それくらい中毒性のある台だった。

そんなファフナーとの別れは急だった。CR蒼穹のファフナーはある問題があり、撤去が急速に進められたのだ。その問題とは……攻略である。パチンコに攻略なんてねーよ!と思う人もいるかもしれないが、たまーにあるのだ。ファフナーみたいなアナログ機種はね。

もう現存しない機種なので攻略手順を言っちゃうが、ファフナーにはノーマルルートとSPルートがあり、SPルートに2玉ぶち込めば100%当てられるという特徴があったのだ。で、そのSPルートが狙えてしまうのだ。ストロークを調整してタイミングを測って羽根の端っこに乗せる、そうするといい感じにSPに放り込めるというわけ。

精度は人によってピンキリだったが、問題なのは手順がとてつもなく簡単な事、こんなん湘南爆走族みたいに即停止だろ!と思うところなのだが、そこがこの台のまた絶妙なところで……

ファフナーはもともと爆発力がある台であり、攻略を使わずとも爆発することは多々あった。

さっきも書いたが攻略の精度が人によってピンキリだった。

という2つの理由で稀代の攻略機にも関わらず、わりと長持ちしたのだ。僕ももちろん攻略にチャレンジもしていたのだが、ピンキリでいうと下の方だったので全然成功せず、それでも楽しく打っていた。だがしかし……ついにその時がきてしまったのだ。

その日も某ホールでファフナーを打っていた。とりあえずヤクモノにチャレンジできるチャンスを得て、さぁこれからというところで、ビタッと店員が張り付いた!ええ……、で、攻略と関係ないどうでもよい所でストップボタンを押していると注意をされる。

曰く、特殊状態の時は常に打ちっぱなしにしろとの事、いやいやちょっと待ってくれと思って説得を試みたのだがまったく聴く耳持たず。攻略警戒するならそれがどんな内容かちゃんと把握しろよボケが、と、打ちっぱなしで減っていく玉を見ながら思っていた。

どーせなら打ちっぱなしで大連チャンして店員にダメージを与えたかったのだが、テンションに呼応する様に全然ダメ。まったく楽しくないのですぐにやめ、ファフナーのためだけに作ったその店の貯玉を全部換金して、カードはゴミ箱に捨てた。

ここまで露骨な事をされたのはこの店だけだが、そもそも攻略が広く浸透してしまいファフナーという台自体がどんどんなくなっていった。この日を境にファフナー熱が消えてしまい、その後、ファフナーを打つ事はあっても、前みたいな熱はなくなっていた。攻略とか関係なしに面白いし、爆発力のある台だったので、そういう消え方をしてしまったのが残念でならないなぁと今でも思う。

だから今、P蒼穹のファフナー2が打てる事はとても嬉しい。あの当時の音を再現してくれて嬉しかったなぁ。コロナが収まったらファフナー2を打とうと今決めた。あの頃の熱と共にね。

#パチンコ #蒼穹のファフナー

サラリーマンのリアルな立ち回りとパチンコの面白さを伝えるnoteである!……できれば勝つ!(たまに横道にそれたりもする)