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ぱちんこ放浪記2【コラム】

※このお話はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

ぱちんこを初めて体験してからしばらくが経ち、僕は社会人になっていた。卒業ギリギリまで就職が決まっておらず、滑り込みで入ったような会社だったのだが、紆余曲折や会社の変更を経て10年以上たった今でもその関連仕事をやってる事を考えると天職だったのだろう。だから僕は自己責任論が嫌いである。その仕事に出会えたのは完全に運。失敗してる人を棒で叩くような事はしない、それは運が悪かった場合の自分を叩いているのと同じだから。

社会人になって、お金に余裕ができ、しかも入った会社が朝早く夕方には帰れる仕事、つまりお金があって暇という、ある意味ぱちんこを打つのに最適な状態になってしまったのである。今でこそネットで叩かれまくってるぱちんこではあるが、その頃はSNSもたいして発展しておらず、遊戯人口も隆盛を極めていた時期で打つ事にハードルはたいしてなかった。

それでも自ら積極的に打つような事はしなかったのだが、ある日のこと、留年したせいでまだ学生だったK君の家に遊びに行った。そろそろ着くよ、と連絡したら、いまパチンコ屋にいるからきなよ、と言われたのだ。そして僕はもう2度と行かないだろうなと思ったぱちんこホールに再び足を踏み入れたのだった。

打つのはもちろんCR新世紀エヴァンゲリオンである。打つとすぐにレイ背景でなくユイ背景が発生、もちろん打ってる当時はわかってないが、プレミアムなので大当たり濃厚である。隣でオスイチを決められてめちゃくちゃ嫌な顔をしたK君の顔は今でも忘れられない。自分から誘っといてそれはないぜ。

こうしてぱちんこの初めての当たりを獲得、よくある話だとこの後、大爆発してぱちんこにハマった。なんて話もあるが、そんな事はなく2連程度で終わり、少々の勝ち金でK君にメシを奢り、機嫌をとったのだった。

いやはや、ぱちんこって玉打つだけなのにこうも感情を揺さぶられるもんかねぇ。やっぱりそんなにハマる事はないだろうな、と思い僕は店を出たのだった。

#パチンコ #ぱちんこ放浪記

サラリーマンのリアルな立ち回りとパチンコの面白さを伝えるnoteである!……できれば勝つ!(たまに横道にそれたりもする)