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ぱちんこ放浪記5【コラム】

※このお話はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

僕は昨日勝った10万を財布に入れて、それを手にしたホールに再びやってきた。打つ台はもちろんエヴァンゲリオン、あまり人がいないホールだったので台は選び放題である。どれにしようかな、と思い、データを見て適当に座る。釘じゃなくてデータである。ボーダー理論ではなく、波理論、ちなみに波理論はオカルトである。

昨日全然当たってないし、今日当たりそう、そんな理由で座った台を打ち始める。雑誌を読んでボーダー理論を知ってるはずが全く生かされてない僕なのであった。この頃は低交換店がどんどん減っており、高交換店や等価が主流になり始めている頃だった。どこに行っても回らないんだから何打っても一緒だろ、と、できるだけ等価店や高交換店に行き、好きな台しか打っていなかった。

因果関係が逆である。回らないから好きな台しか打たない、のではなく、好きな台しか打たないから回らない、のだ。しかも、等価や高交換であるが故に更に回らないという。それは今だから言える事であって、この頃はそんな事は意識せずに好きな台を打っていた。

昨日と同じく10万稼いでやるぜ、と打ち始めたエヴァンゲリオンは朝から絶好調、1万円を使い切る前に初当たりを獲得、まぁまぁ連チャンして10箱は獲得し、こりゃ楽勝だな。今月の給料2倍だわ、なんて事を妄想しながら打ち続けていた。

連チャンが終わった後、その10箱を1箱ずつぶっ込み続ける、だって雑誌にパチンコは持ち玉で粘れと書いてあったし、台選びは波理論なのに、粘る理由はボーダー理論。持ち玉で粘るメリットがデカいのは低交換店であり、等価ではあまり意味がない。しかも粘るべきは回る台であって回らない台で運勝ちしたのなら勝ち逃げした方がマシ。なのだが、当時の僕の穴だらけのボーダー理論は回し続ける事を選択したのだった。

数時間後、10箱あった持ち玉はゼロになり、現金投資をしている僕がいた。回転率は全く気にしていない。すでにだいぶアツくなっていた。なんだよこれ!なんで当たんないんだよ!3万円ほど入れたあたりで頭上の回転数は1200回転を超えていた。冷静になったわけではないが、時間も時間なのでそこで諦めてヤメた。

少し落ち着いてから考えると、これが初めての通常1000回転オーバーだな、と思った。パチンカーとして才能があるかどうかの判別として、僕は通常1000ハマりするぱちんこ体力があるかどうかで決まると思っている。幸か不幸か、僕にはパチンカーとしての才能はあるようだった。

#パチンコ #ぱちんこ放浪記

サラリーマンのリアルな立ち回りとパチンコの面白さを伝えるnoteである!……できれば勝つ!(たまに横道にそれたりもする)