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【英文法の話009】文型その2 (前置きと)第1文型

今回から文型の説明に入っていきましょう。

いきなりではあるんですが、たいていの文法書では、文型の説明は始めのほうに載っていると思います。しかし、文型をきちんと理解できるようになる(「知っている」という程度を超えて、「理解している」という程度)には、文型以外の文法の知識が必要に思います。

初めて勉強する場合は「なんだかよくわからないような話」という印象になると思いますので、ある程度勉強がすすんだらもう一度見返すようにしてみてください。

SVOCMについて

文型に本格的に入っていく前に1点確認を。学校でSやらVやらOやらCやらを聞いたことがあるかと思います。これらが何を指すかを簡単に説明しましょう。

☆主語 Subject … 文の主語(~は、~が)になる。
☆動詞 Verb … 文の動詞になる。とくに述語動詞のこと。
☆目的語 Object … 文の目的語(~を、~に)になる。
☆補語 Complement … ある部分の補足をする。
☆修飾語句 Modifier … SVOC以外で、文や語句に対して補足をする

最後の修飾語句 Modifier は参考書によっては載っていないことがあります。何が修飾語句にあたるかというと、副詞や前置詞句などです。SVOCから漏れたもの、というイメージですね。簡単に例文に触れておきます。

☆I went to school yesterday.
 →副詞 yesterday が修飾語句になっています。こんな風に時間を表す語は、副詞の典型例です。
☆My cat was sleeping under the chair.
 →前置詞 under から始まる句 under the chair が修飾語句です。基本的に前置詞句は修飾語句として扱います。

「SVOCから漏れたものが修飾語句」という消極的な説明のため、つかみづらいと思います。「副詞である」または「前置詞句である」または「(SVOCと関係がないので)なくても文意は変わらない」ものが修飾語句です。

文型を決定するものは何か?

まだちょっと前置きがあります。文型の説明というと「第1文型とはこんなもので~」という感じで始まり、第5文型まで進み、一通り聞いたけどなんだかわからない…という状態になることが多いようです。

ひとつ意識してほしいのは、文型というのはようするに動詞の使い方の話だということです。言い換えると、それぞれの動詞は後にどのように単語を並べるか決まっている=対応する文型がある、ということです。「文型があって文が成立する」のではなく、「動詞があって文型が成立する」のです。

この「それぞれの動詞は後にどのように単語を並べるのか」という視点で、グループを作ってみると5つになる。第1文型~第5文型まで分かれる、ということです(この分類は批判もあるということは軽く指摘しておきます)。

ですので、今後英文に触れる際は動詞に注意を払うようにしてみてください。文型の学習だけではなく、長文などさまざまな点で、動詞を中心にして考えていくとひらめくことが多いと思います。個人的にはおすすめです。

第1文型は、自動詞の文型

さて第1文型に入っていきます。第1文型は以下のような説明がされます。

第1文型は、SV(主語、動詞)でできている文である。

これを動詞の視点で説明すると「自動詞がとる文型」ということになります(自動詞とは、目的語を取らない動詞ですね)。SVだけでOやらCやらがないので、自動詞だというわけです。

第1文型をとる自動詞の典型例は live swim run sleep などがあります。それぞれ例文で確認してみましょう。

I live in Tokyo.
 → S に I 、V に live が来ています。 in Tokyo の部分は前置詞から始まっているので M と考え、文型の要素として扱いません。
He swam in the pool.
 → S に He、V に swam があります。in the pool も上記の in Tokyo と同様に M として扱います。
She can run fast.
 → S に She、V に can run があります( can は正確には助動詞で動詞ではないのですが、慣行として助動詞も動詞と括ってしまうことが多いです)。また fast は副詞のため M として扱います。
The cat slept under the chair.
 → S が The cat、V が slept です。under the chair は前置詞からはじまる前置詞句ですので、M となります。

第1文型でのbe動詞

be動詞も第1文型をとることがあります。この場合のbe動詞は基本的に「存在する」「ある」「いる」という意味です(「~です」という意味で覚えているかもしれませんが、be動詞は本来は「存在すること」を表します)。「存在する」「ある」「いる」でbe動詞を使う場合、ほとんどの場合、後ろに前置詞がセットで書かれます

Three balls are in the box.
 →まずbe動詞の are の後ろに前置詞 in があるので、このbe動詞は「存在すること」を表します。in the box 自体は前置詞句ですので M として扱います。そうすると Three balls が S、are が V となるので、第1文型です。

また、進行形で使われるbe動詞も第1文型となります。

Tom is playing soccer.
 →これは現在進行形ですが、この場合のbe動詞も第1文型として扱います。

be動詞はちょっと厄介なことに、本当は第2文型で使われることがほとんどです。一部、第1文型の使い方もあるということですね。第1文型として登場するのは、上記の「存在するという意味」と「進行形」だけですので、これは例外として覚えておきましょう。

第1文型 まとめ

まず、動詞が文型を決定する、ということは意識に入れておきましょう。また、第1文型は自動詞が作る文型のため、O がなく、S と V だけになっています。be動詞も、一部の使い方で第1文型になりますね。

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