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【英文法の話012】基本時制-現在時制その1

動詞が行われた時間に関する文法を時制と言います。英語の時制は日本語とは異なる点がいくつかあり、別物と考えるべきです。したがって、日本語基準で時制を覚えようとすると、初歩的な文では問題ないのですが、いずれおかしなことになります。

英語の時制のうち、現在時制、過去時制、未来時制を基本時制といいます。まずは現在形について見ていきましょう。

現在形の4つの使い方

一番最初に習う時制と言えば現在形でしょう。英語でも現在形は非常によく見られます。以下の4つの使い方をまずは抑えましょう。

①現在の状態・動作
漠然と「今していること」を指します。「今まさにこの瞬間していること」というより、少し前や少し後も含むやや幅を持たせたようなとらえ方をします(ここでは述べませんが、「今まさにこの瞬間していること」を表現するのは現在進行形です)。

☆I have a car. 私は車を持っている。
 →細かいことを考えてみましょう。「車を持っている」と言うと、ふつうは「今この瞬間だけ持っている」とは考えませんね。ある程度の期間の幅があって、その期間の中で所有しているととらえるのが普通です。
☆Some students are in the classroom. 何人かの生徒が教室にいる。
 →be動詞でも使えます。これも上記の例と同様に、「今この瞬間いる」というよりは、「少し前からいて、今後もしばらくはいるだろう」ということを感じさせます。

②日常的な習慣・反復動作
実は英語で現在形を書いたときによくみられるのが、この用法です。「普段していること」とか「定期的にする習慣があるもの」を指します。例文を見てみましょう。

☆I get up at six. 私は6時に起きる 
 →6時に起きる習慣がある(いつも6時に起きる)ということです。
☆I often go to school by bus. 私はよく学校へバスで行く。
 →常にではないが、バスで学校へ行くこともある、ということです。

「いつもしていること」でなくても、時々だったり、たまにすることも現在形で表せます。

③一般的な真理・格言
「一般的な真理」とは硬い言い方ですが、ようは科学的な事実だと思ってください。「変えようにも変えられなくて、常に成り立つこと」という感じです。

☆Two and five make seven. 2足す5は7だ。
 →算数の文章ですが、2に5を足したら7になりますね。これは変えようがないので、現在形で書きます。
☆The moon goes around the earth. 月は地球の周りをまわっている。
 →よく見る例文。これも変えようがないため、現在形で書きます。

また、ことわざなどの格言も現在形で書きます。

☆All work and no play makes Jack a dull boy. よく遊びよく学べ。
 →英語では有名なことわざです。こういうものは現在形で書きます。ちなみにこれは、「シャイニング」というホラー映画で主人公がひたすらタイプライターで書きなぐっていました。

④未来時制の代用
ちょっと難しいかもしれませんが、未来のことを現在形で書くことがあります。未来形は will や be going to を使うと中学校でならったと思いますが、近い未来や確定した予定に対しては、現在形で未来を表現できます。

☆The singer arrives at the hall tonight. その歌手は今夜ホールに着く。
 →「今夜」なので未来の話なのですが、到着することがほぼ確定事項だと現在形で表現します。

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