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なぜお母さんはやわらかいの?

 母子の「愛着 (attachment)」が形成されると、青年期になっても安心して前進できるようです。「愛着」とは乳児が母親に抱きつき授乳する触れ合いを通して母子の信頼関係が作られることで、「愛着」があると母親が「安全基地」になり、しだいに外の世界に出て行けるようになるそうです。
 ではなぜ「お母さん」なのでしょう。ハーロー(Harlow, Harry F, 1905-81) のサルを使った「代理母」の実験があります。
① 母乳が出る金属製のサル
② 母乳が出ないぬいぐるみのサル
 このどちらにサルの赤ちゃんがなついていくかという実験です。結果は②の「ぬいぐるみ」に寄りそう時間がほとんどだったそうです。この実験から乳児は母親の「やわらかさ」に安心することがわかったそうです。
 母子が仲良くおしゃべりして、お父さんが入れないとさびしいものです。もちろん良好な父子関係があればさらに良いのですが、父親と話しをしたがる子は少ないかもしれません。ですが父子の気持ちが通じ合っていれば心配しないでよいのではないでしょうか。
 母親の不安はつきないものですが、「やわらかいお母さん」でいるかぎり心配はいらないようです。お父さんが母親代わりになる場合は、精神的一面として「やわらかいお母さん」を演じていただけるだけで十分だと思います。
    不安がもたらす困難があっても「愛着」のある母子関係があれば青年期の順調な発達の一助になると思います。

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