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『飴色パラドックス』(日本テレビドラマ/2023)5話までの感想

BLドラマに出てくるまるで女の子のような可憐で可愛い男子が苦手だ。
それなのに、なぜかこのドラマの尾上聡はあまり嫌ではない。お目々ぱっちりの可愛い顔、体つきも華奢で、話し方もどこか舌足らずな感じ。苦手な要素がいっぱいなのに嫌でないのは、演じている木村慧人くんの真面目で純情そうな雰囲気せいだろうか。

主人公二人の見た目の組み合わせが好きな感じだったので、このドラマは最初から割と気に入っていた。とは言え、ドラマ初めの方の二人の演技は登場人物になりきれていないようなちょっと物足りない感じもあった。
それが回を追うごとにだんだんよくなっていて、それにつれてドラマも面白くなっている。特に3話くらいから、蕪木元治役の山中柔太朗くんがすごくいい感じになってきた感じがする。単に私が3話での蕪木の金髪メガネスーツ姿攻撃にやられてしまっただけではないかという気がしないこともないが、とにかく蕪木という人物に山中柔太朗という役者が馴染んで、蕪木という人物に血が通ってきたような感じがして、とても魅力的になってきた。

4話では蕪木の気持ちを確認したくてジタバタしている尾上くんが可愛い。もうすっかり蕪木LOVEなんだね、尾上くんの方は。蕪木の方も別にごまかしているつもりはないみたいだけど、”loveかlikeか、どっちなんだよ”という尾上くんの可愛い詰問には ”あー・・・、えー・・・”という感じの淡白な反応。終わりの方の屋上のシーンで、スキャンダルを追うために男優ではなく女優の方の取材を買って出た蕪木についカッとして、体にギュッと力を込めながら「女好きめ!エロ星人!」という言葉を投げつけた時の尾上くんの仕草がキュートで可笑しかった。可愛すぎる。それを見て「あいつまじでおもしれぇ・・・」と言いながらクスクス笑った蕪木は、もうすでに可愛い尾上くんLOVEなんだろうなぁと感じた。likeはすでに通り越してね。

5話では人気俳優印南圭のスキャンダル取材が二人を更に近づけた。演技を生業にする印南圭にすっかり手懐けられて警戒心の無くなった尾上くんが心配で仕方ない蕪木。取材の仕方について二人は喧嘩するけれど、やはり尾上くんの無防備さが心配なんだろうなぁ。3話でも国会議員の秘書のおじさんに押し倒されて危ないところだった尾上くんを蕪木がお座敷に踏み込んで間一髪助けたんだから、やっぱり心配だよね。可愛くて隙が多すぎるよ、尾上くん。
”loveかlikeかどっちなんだよ”問題に蕪木が明確に答えないうちに、大河俳優印南圭と飲み屋でいちゃつく(ように見えた)尾上くんを見て嫉妬の炎に身を焦がし、もはや燃え尽き寸前となった蕪木。なんとなく胡散臭い印南圭のお陰もあって、二人はめでたく互いの気持ちを確かめ合う事ができた。ラストシーンで「お前もしかして、やきもち焼いた?」と蕪木に抱きしめられながら甘い口調で尋ねる尾上くん。「うるせえよ、黙ってろ」と蕪木に言われてloveを確信し、さらにうっとりと蕪木の腕の中で彼の肩に頬を埋める尾上くん。蕪木は陥落。魔性の清純派・尾上聡、恐ろし〜。

ドラマのエンディングに出てくる撮影中の二人の写真がとてもいい雰囲気。