【日経先物】高く始まった時に売る戦略を検証する
はじめに
こんにちは、ジャド弟です。最近とあるトレーダーさんから「最近の日経先物、高く始まった時に寄り天になる割合が多くない?」と言われました。言われてみればそういう気もしないでもないですね。そこで今回は、その発言からヒントを得た「高く始まった時に売る」戦略について過去データを使って検証してみました。
定義
まず検証内容をちゃんと定義しますね。
・日経先物ミニについて、
・夜間セッションの終値よりも日中セッションの始値の方が高い時、
・日中セッションの寄りで売って日中セッションの引けで閉じる
という戦略を、過去データを使って検証します。
検証その1
まずは直近1ヶ月位(2021-02-15〜2021-03-16)のデータで検証してみます。使ったデータは日経先物ミニ(つなぎ足)です。
結果はこちら。
損益グラフはこちらです。
日中セッションが夜間終値より高く始まったのは11回、そのうち6回は利益が出ています。平均損益は72.73円、合計損益は800円。なかなかの結果ですね。そして67%という勝率を見ると、とあるトレーダーさんの印象は当たっていると言えるのではないでしょうか。
ところで今回は「高く始まったら」を「5円でも高く始まったら」(日経先物ミニは呼び値が5円なので)と解釈して検証しましたが、例えば高く始まれば始まるほど下げて終わりやすい、みたいな傾向はあるのでしょうか。
やってみましょう。
検証その2
夜間終値と日中始値の差が10円から100円まで、10円刻みで変えて検証してみた結果がこちらです。合計損益が多い順に並べ替えてあります。
損益グラフは一番結果が良かったものだけ載せます。
特に「高く始まれば始まるほど下げて終わりやすい」という傾向はないようですね。
検証その3
さて、総じて良さそうな結果にはなっていますが、果たしてこの戦略は実際に使えるものなのでしょうか?それを探るためにも、もっと過去のデータでも検証してみたいですね。ということで検証してみましょう。まずは2020年から今まで(2020-01-01〜2021-03-16)のデータ。
あらら、勝率は5割を切ってしまい、合計損益も大幅マイナスです。損益グラフはこちら。
全然駄目ですね。結果が良かった直近1ヶ月のはどこかというと…。
こんな感じでした。
おまけとして、2018年から今までの期間について検証した結果の損益グラフを貼っておきます。
こんな結果ではこの戦略、ちょっとどころか全く実戦で使う気はしませんよね…。
まとめ
とあるトレーダーさんから言われた「最近の日経先物、高く始まった時に寄り天になる割合が多くない?」をきっかけとして、「高く始まった時に売る」戦略を検証しました。
確かに最近は高く寄ったら下がる傾向がありましたが、長いスパンで見てみるとそういう傾向はなさそうだということが分かりました。戦略を検証する時はなるべく長い期間で検証することが大事ということですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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