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ジャックジャックのデッキ備忘録⑤~ルール無用!強欲な壺搭載の妥協召喚ビートダウン~

ご挨拶

どうも皆様。ジャックジャックです。
前回の記事から大分期間が空きましたが、第五回の更新です。
先日、デュエルリンクスでは新パック「カース・オブ・ドレッド」が実装され、アンデット族と爬虫類族に大幅なテコ入れがされました。
と言っても、目ぼしいのはヴェンデットデッキくらいで、あまり盛り上がっている印象を受けません。

しかし、そこでヴェンデットを取り扱わないのがマイナーデッキクラスタのジャックジャックです。
Twitterにも載せましたが、私は新カード・神獣王バルバロスを採用した一風変わったビートダウンデッキを取り上げていきたいと思います。
デッキ内のモンスターがレベル7以上の最上級モンスターのみという、通常のデッキ構築のセオリーを無視した型破りなデュエルをご覧に入れましょう。

デッキ紹介~メインギミック~

神獣王バルバロス

可変機獣 ガンナードラゴン

デッキの中核を担うのは、新パックにSR収録されている神獣王バルバロスとランク戦SRチケットで入手出来る可変機獣ガンナードラゴンの2枚です。
バルバロスはレベル8、ガンナードラゴンはレベル7なので、本来の遊戯王のルールに従えば、彼らはリリース素材2体を用意しなければ召喚出来ない非常に重たいモンスターたちです。
しかし、彼らはいわゆる妥協召喚モンスターというものにカテゴライズされ、リリースなしでも通常召喚することが出来る特別な上級モンスターになります。
無論、リリースなしで召喚するにはそれ相応の代償が必要であり、バルバロス/ガンナードラゴンの場合は、自身の高い攻撃力(守備力)を下げた状態でフィールドに存在しなければならないという制約が課されます。
またその下げ幅は決して軽いものではなく、本来の攻撃力3000/2800という環境で通用するステータスが下級モンスタークラスの1900/1400にまで下がってしまいます。

そうしたステータスダウンのデメリットを補うため、このデッキはスキルにインチキドローを採用しています。
世間的にはマイナースキルですが、その効果はLv5以上のモンスターの戦闘破壊に呼応してデッキ外から強欲な壺を発動するというとんでもない代物です。
もっとも、本来であれば苦労して出した上級・最上級モンスターを戦闘破壊されては2ドローアドバンテージと同等以上のディスアドバンテージを背負うことになります。
しかし、バルバロス/ガンナードラゴン共に召喚自体は容易に行えますので、気軽にスキルの発動を狙っていくことが出来ます。
デメリットによって少々控えめになってしまう両者のステータスも、「戦闘破壊されやすい=2枚ドローをしやすい」という方程式に置き換えると非常に魅力的に見えて来るのではないでしょうか。
とはいえ、いくらスキルとシナジーがあっても、下級モンスタークラスの火力かつフィールド上で何の効果も保持していないバルバロス/ガンナードラゴンだけで勝つのは至難の業です。
よって勝つためには、スキルに加えて妥協召喚モンスター独自の性質を生かすサポートカードとの併用が不可欠になります。

デッキ紹介~サポートギミック~

サポートカードを紹介する前段階として、バルバロス/ガンナードラゴンのような妥協召喚モンスターの特徴について記載します。
バルバロス/ガンナードラゴンは妥協召喚時にステータスが下がるわけですが、"ステータスが下がる"という事実は永続的な足枷になるものではありません。
妥協召喚した後で一時的にフィールドから退場させる or 「このカードの元々の攻撃力(守備力)は〇〇になる」というモンスター効果を無効にするのいずれかを行うと、下がってしまったステータスがリセットされ、バルバロス/ガンナードラゴンは本来の高いステータスを取り戻すことが出来るのです。※詳しいロジックは公式のQAや遊戯王wikiを参照した方が確実なので記載を省きます。

聖遺物を巡る戦い

そんなステータスリセットのためのサポートカードとして最初に紹介するのは、ご存じ最強の汎用Rカード・聖遺物を巡る戦いです。
聖遺物を巡る戦いは一時的に自軍モンスターを除外する速攻魔法ですので、妥協召喚モンスターのステータスリセット条件の一つ「一時的にフィールドから退場させる」を容易に満たすことが出来ます。
さらに、このカードのデバフ効果は除外したモンスターの元々のステータスを参照しているので、バルバロス/ガンナードラゴンを除外した際の攻撃力の減少値は3000/2800になります。
3000/2800モノの減少値はあの青眼ですらワイトに張り倒されてしまうほど強烈なデバフです。
しかもエンドフェイズ時に帰還したバルバロス/ガンナードラゴンは元々のステータスを取り戻していますので、相手ターンに防御に使った後は、返しのターンでライフの3/4近くを削り取る一撃が叩き込めます。
元々オーバースペックぎみなカードではありましたが、このデッキではメインギミックをサポートしてかつ相手の妨害も行うという攻防一体に優れた力を遺憾なく発揮してくれます。

禁じられた聖杯

続いて紹介する禁じられた聖杯は、モンスター効果を無効にすることによってバルバロス/ガンナードラゴンのステータスを元に戻します。
聖遺物とはダメージステップに使えることが共通していますが、こちらはモンスターを除外しないので、単騎で相手モンスターを倒す or 返り討ちに出来るという点で優れています。
加えて、昨今のデュエルリンクスは強力なモンスター効果を振り回して戦うデッキが主流になりつつありますので、そうした相手モンスターに聖杯をかけることで動きを妨害する戦術も強力です。
相手の除去から逃げられる強みも持つ聖遺物とは一長一短ですが、総じて小回りが利きやすいカードと言えるでしょう。

愚鈍の斧

聖遺物や聖杯といった最近流行りの汎用カードと違って、環境ではまったく見ない愚鈍の斧ですが、こちらも聖杯と同じくモンスター効果を無効にすることでバルバロス/ガンナードラゴンをサポートします。
攻撃力の上昇値1000というのは決して馬鹿に出来るものではなく、特にバルバロスの攻撃力は4000に達しワンキルラインをお手軽に突破します。
ワンキルでなくとも、接戦での突然の1000バフは決め手になりやすく、愚鈍の斧で拾ったデュエルも結構あるなという印象です。
是非とも採用したいカードではありますが、装備魔法は除去されやすい上に攻撃を防ぐ防御札足りえません。
また、モンスター少な目な構築の都合上、積み過ぎるのは手札事故を招きます。
よってピン挿しするくらいが妥当と思い、今回は1枚のみの採用に留まっています。

デッキ紹介~その他のギミック~

苦紋様の土像

始源の帝王

バルバロス/ガンナードラゴンで戦う戦術とは直接シナジーはありませんが、インチキドローをより使いやすくするギミックとして、絶賛開催中のイベント"決意を秘めたリシド"で手に入る高レベル罠モンスターを採用しています。※土像は第1回目の"決意を秘めたリシド"でしかドロップしません。
インチキドロー自体がマイナーなため知らない人がいるかもしれませんが、罠カードでありながらモンスターとしても扱われる土像/帝王はしっかりとスキルの対象になります。
基本的な役割は相手ターンを凌ぐ壁役ですが、土像は他の罠モンスターの出現に呼応して相手のカードを破壊が出来るので、デッキに不足している除去成分を補ってくれます。
一方、帝王はアドバンス召喚補助の固有効果があまり役に立ちませんが、攻撃力1000と地味にある点が土像との差別化点になります。
追い討ち役はもちろんのこと、ワザと攻撃表示で出して戦闘破壊され、インチキドローを誘発するというのもよく行うムーヴです。

波紋のバリア-ウェーブ・フォース-

そして、残りのデッキ枠には古代の機械以外の全てに刺さるウェーブフォースを2枚を投入しました。
デッキのモンスターが6枚しかないため、初手で出せるモンスターがいないという状況に出くわしても、このカードがそれを補ってくれます。
また、ウェーブフォースとともに罠モンスターをセットし、それをまず囮として特殊召喚することで、「ウェーブフォースがあるならわざわざ罠モンスターを出さないだろう」という相手の心理的盲点を突いて打ち込むといった芸当も可能です。
罠モンスターが戦闘破壊されていれば強欲な壺に繋がりますで、相手と大きくアドバンテージを差をつけられるこのトリックは覚えておいて損はないと思います。


デュエルパート

VSサイバーダークネオス
https://duellinks.konami.net/att/07938240962f5c1e0db41f5d4add1804006cf49f87

それではやっていきましょう。デュエルパートです。
先行ですが、モンスター1+魔法罠3という手札は中々理想的。
バルバロスのステータスリセット用の聖遺物も2枚ありますので、今後の動きを考えていく上でも上々な初動です。

相手は初っ端からネオスフュージョン発動のネオスデッキでした。
しかし、バルバロスは元々の攻撃力が3000あるので、聖遺物さえ通してしまえばブレイブネオスは大した脅威ではありません。
むしろ、ダイレクトアタックをしてくるサイバーダークエッジ、ひいてはそこから出てくるかもしれないデスペラードを警戒したいところです。

ここで聖遺物が八面六臂の活躍を見せます。
相手ターンではダメージステップに使ってブレイブネオスの攻撃を防ぎつつサイバーダークエッジを無力化し、こちらのターンでは狡猾をしっかりとケアしていきます。
戻ってきたバルバロス3000に対し、相手は攻撃力0のモンスターが2体。
ボード・アドバンテージはこちらに軍配が上がり、確実にデュエルの流れを支配していると言えるでしょう。

途中エネコンでバルバロスが奪われるハプニングがありつつも、ターンが進み、2体目のサイバーダークエッジには聖杯を打っていきます。
すると相手フィールドには低攻撃力のサイバーダークエッジが棒立ちという状況を作ることが出来るので、返しのターンにバルバロスの強烈な一撃を見舞うことが出来ます。

しつこくもサイバーダークエッジ3体目が登場しますが、今度は土像&帝王のコンビで対応していきます。
土像の効果で破壊するのは本体ではなく装備カードの方です。
そうすることで、再びサイバーダークエッジが攻撃力800のまま棒立ちになるので、バルバロスでもう一度殴ってフィニッシュです。

VS六武衆
https://duellinks.konami.net/att/0183eb58da8267177087bae87b1f7ef689451a63e0

次のデュエルですが、ここで一つ補足です。
妥協召喚モンスターは他にも疾走の暗黒騎士ガイアやジェネシスデーモン等がいますが、これらと違ってバルバロス/ガンナードラゴンはセットで妥協召喚することも出来ます。
この場合、聖遺物や聖杯がなく、相手のデッキがわからない状況で愚鈍の斧を装備するの得策ではないのでガンナードラゴンをセットして対応します。セットモンスターを効果破壊出来るデッキは限られていますので、ガンナードラゴンをセットすることでほぼ確実に戦闘破壊=強欲な壺発動が期待出来ます。

2ターン目で相手に動きがなかったためとりあえず殴ると、普通に通りました。
一体何のデッキかと思いきや、相手はどうやら六武衆だったようです。
エニシ単騎ですが、ここは二刀流を警戒していきたいところ。

ガンナードラゴンはあえて戦闘破壊され、エンドフェイズに土像と帝王のコンビでエニシを破壊します。
聖遺物で逃げられてしまうものの、後ろの聖遺物or二刀流を消費させることも狙いだったので万事問題はありません。

ここでようやくスキルが発動。
当初の目論見とは少し違いますが、ガンナードラゴンを戦闘破壊してもらって2枚ドローし、若干事故りぎみの初手をケアしにいきます。

インチキドローで聖杯が引けたので、ここは本来?の使い方通りガンナードラゴンのステータスリセットし、エニシを撃破しに行きます。
伏せが何かは知りませんが、少なくとも聖遺物ではなかったようで、ダメージステップでチェーンを許さずに殴り倒します。
聖遺物と違い、こんな風に使いやすいところが聖杯の魅力ですね。

???

気が付いたら全滅してた。
やはり六武衆とかいうデッキは何かおかしい。
モンスターを1ターンに5体も特殊召喚した上に結束2枚で4枚ドロー。
インチキドローで喜んでたのがアホらしいです。
とはいえ、土像たちが戦闘破壊されたことで再びスキルが発動し、こちらも負けじと2枚ドローしていきます。
ひとまず二刀流はないので、ここはじっくり耐えながら反撃の機会を伺います。

罠モンスターの守備力は下級六武衆の攻撃をブロックしてくれるので本当に頼りになります。
2伏せを警戒したのか、シエンが効果を使わなかったおかげで首の皮が繋がり、次のターン再度スキルで2枚ドローしてひたすらアドを稼ぎます。
すると、この盤面を打開する最強カードが引けたので、魂でセットします。

インチキドローで引けたのはウェーブフォース
土像がシエンの効果で無効にされたので、それにチェーンしてぶち込みます。
焦って勝負を決めに行こうとしたのが相手の運の尽きです。

伏せカードは2枚ありますが、六武衆は二刀流と聖遺物だけで防御をまかなっているのがテンプレですから、ここは強気に3000オーバーガンナードラゴンを立てていきます。
するとやはり攻撃は防げないのか、このまま相手のサレンダーでデュエルは幕を閉じました。

VS真紅眼
https://duellinks.konami.net/att/055317e6910a18ef91f9f6fa180da9d5c9a6f5c764

最後は真紅眼とやっていきましょう。
初手から相手は融合してきますが、正直言って装備魔法なしの棒立ち黒刃竜はあまり怖くありません。
攻撃力2800は結構な数値ではありますが、こちらはバルバロスに愚鈍の斧を装備して攻撃力4000にして仕留めにいきます。

愚鈍の斧はアッサリとコズサイで除去されますが、ここでお相手一つ勘違い。
バルバロス/ガンナードラゴンは一度効果を無効にしてしまえば後はずっとステータスが元に戻るので、愚鈍の斧を装備した後はそれがあろうとなかろうと元々の攻撃力が黒刃竜を超えます。
相手はバルバロスの攻撃に合わせて返り討ちにしようと目論んだのでしょうが、愚鈍の斧の発動にチェーンして除去しなければまったく意味がありません。
後でやる、は社会で通用しないんですよ。

説教たれてすいませんでした。
正直2枚目の融合くらいは覚悟していましたが、まさかのヘルモスの爪装備エルフの剣士に頭飛び越えられるとは思いませんでした。
しかも相手は墓地にワイバーンを落としているので、エンドフェイズにはせっかく倒した黒刃竜も復活してしまいます。

だがしかし、ここでもインチキドローが光る。
モンスター2枚の手札+帝王で中々苦しい局面でしたが、2ドローで加えた土像と聖杯を利用し、黒刃竜の戦闘破壊とエルフの剣士の効果破壊が決まります。

相手のセットモンスターがまたエルフの剣士だと面倒くさかったですが、ここでバルバロスの隠された効果を発動。
バルバロスは妥協召喚出来るという効果に加えて、実は「3体のモンスターをリリースして召喚することで、相手フィールド上のカードをすべて破壊する」豪快な効果を持ち合わせています。
罠モンスターの採用は基本壁とインチキドローの弾丸のためですが、時たまこうやってバルバロスの効果を補助してくれる点でシナジーを発揮してくれます。

相手のセットモンスターはやはりエルフの剣士でしたが、バルバロスによる全体効果破壊の前には無力です。
相手のフィールドは焦土と化し、その中で佇むバルバロスの3000の一撃を叩き込み、デュエルフィニッシュです。

総括

第5回目のnoteは以上になります。
今回紹介したデッキは今までと違い、サーチリクルートの駆使/シンクロ召喚といった要素を入れず、ハンドのカードのみで基本戦っていきます。
しかし、通常は簡単に用意出来ない高打点モンスターを駆使する戦術やインチキドローで堅実にアドバンテージを獲得していく戦術は、それはそれで趣があります。
総じて派手な動きこそありませんが、極端な手札事故やデッキ相性ジャンケンを起こすピーキーさがないデュエルを楽しんでみたいという人には、ぜひ使ってみてもらいたいです。
また、他にも獣戦士族モンスターの効果を無効にする炎舞-「天権」をバルバロスのステータスリセット用に採用したり、戦闘破壊されたガンナードラゴンの元々の攻撃力を参照する機甲部隊の最前線を採用した専用デッキが組めたり、妥協召喚モンスターには無限の可能性があります。
今回は聖杯や聖遺物といった汎用カードを大量に採用しましたが、上記のようなコンボ寄りな妥協召喚モンスター主役のデッキを組むのも面白いかもしれませんね。

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