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カッティングボード

まな板が好きで、見かけるとすぐに買ってしまう。

和歌山にドライブに行くと道路脇によく有るまな板屋さんに、立ち寄ってしまう。大小色々なまな板があるので面白い。山岳路では、自分の山から切り出した木材を利用してこしらえたまな板が多い。作業工程を見せてくれるところもある。街中のまな板屋さんには流石に豊富な種類のまな板が用意されている。店主と話し込むとすぐに買ってしまうことになる。

和歌山の店は檜が主体に置いてあるが、やはりイチョウも置いてある。桐や榧も重要な素材になる。
その中で、イチョウは包丁の刃の当たりが柔らかいので一番使いやすい。だが、抗菌作用がやや弱いので調理後は、スクイジーで水切りをして風通しの良いところで乾燥させる必要がある。
どのまな板でも同じ作業をしておけば安全なので習慣にしている。

今回はカッティンボードの話だが、これも気になってよく買ってしまう物だ。
うちに置いてあるものの素材は、オリーブ、アカシア、ウォールナットだ。ヒノキのカッティングボードはやや柔らかいので購入していない。思い出した。榧のカッティングボードも買ってあった。独特の良い香りがするのであまり頻繁には使わないが、これも面白い材木だ。

十年ほど前、長野県をドライブしている途中立ち寄った道の駅でウォールナットのカッティングボードを見かけた。
TAKEMIというメーカー名は時々耳にしていたのですっかり買う気になって妻の顔を見た。何を言っても無駄だと言わんばかりの諦め顔をしていたのですかさず買い物カゴに放り込んだ。

家に帰り、数ヶ月後あのウォールナットのカッティングボードを使ってみようと出してきたら、反っている。見事にかまぼこ型になっている。厚さが20mmもある立派なものなので、凸面を上にすると物が転がり落ちる、凹面を上にするとボードがぐらぐらして全く使い物にならない。

十年くらいお蔵入りになっていた。
今日、偶然見かけたこの反り返ったカッティングボードをサンダーにかけてみた。思いのほかうまくいって、調理面の溝が無くなってしまったけれど使用可能状態になった。

新しい年の初めに、妻の不機嫌の原因を一つ解消してホッとしている。

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