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縄文人

今年2月、諏訪大社に行ってから縄文文化に興味が湧いて色々文献を調べている。調べれば調べるほど混乱してきてどれが真実なのか呆然と眺めている状況だ。

歴史学者が使う用語に『史実』という言葉がある。『歴史上確実なこと』くらいの意味だろうが、色々な文献で『矛盾』が表されている。『古事記』と『日本書紀』も例外では無い。どちらかが事実と違うのか、両方とも事実と違うのか、まだ確定できていない。

記述内容が両方で矛盾しているので、両方正しいとは言えない。

昔読んだ書籍に『パンツをはいたサル』(栗本慎一郎)がある。その中に「アフリカのドゴン族には文字が無い」との記述があり、解説に「ドゴン族は嘘をつかないので文字を残す必要がない」とあった。

文字はウソをつく人間同士の必要手段だったのだ。また、それを悪用してウソを残す技術までできてしまった。

途方にくれているところに、茂木誠教授(結美大学)の日本人に関する解説を聴くチャンスがあった。

最新のDNA解析技術によって日本人の原点を詳しく述べてくれている。全てが史実ではなく事実に基づいているところが興味深い。

日本人とは何かDNA解析から

38000年前アフリカ起源の人類が東方に移り住みチベットから日本まで広範囲にわたり居住していた。旧石器時代と呼ばれ、長い間狩猟、採集生活をしていたが、5000年ほど前、南中国からコメの栽培技術を持った弥生人が日本に移民として渡ってきた。

弥生人と縄文人は殲滅戦をせずにお互い協力しあって現在に至っている。縄文人は山に住み、弥生人は平地に住んだ。弥生人が北海道と沖縄に行かなかってのは、どちらもコメの栽培に不適だったからだ。だから沖縄と北海道は縄文人のDNAを持つ人が非常に多い。

アイヌ人は鎌倉時代(1100年頃)に北方から来たウィルタ、オロチョンで日本の原住民ではなかった。

縄文人のDNAが日本とチベットに多くて、中国大陸にいないのかという疑問に、茂木教授は「3500年ほど前に北方中国人が南下して、縄文人男性を全部殺戮してしまった。日本は海の向こうで、チベットは高所にあったので、攻めることができなかった」という解説をしている。

今の所、日本が人類発生の地だという証拠はない。

結論:日本人は50%の縄文人と40%の南中国人と10%の北中国人からなっている世界でも類をみないほど古い民族である。

全く自然で無理のない解説に、今までわからなかったことが理解できるようで嬉しくて仕方がない。

教授の著書を2冊ほど発注してしまった。



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