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JUNEブライド

久しぶりに結婚式で雅楽を演奏する機会に恵まれた。

厳粛な雰囲気の中で流れる雅楽は特別の空間を作り出す。

1300年続いている雅楽では、天から差し込む光を表す鳳笙、地上にこだまする人の声を表す篳篥、天と地の間を翔ける龍の鳴き声を表す龍笛が使用される。

演奏にはロングトーンが多用されるので、息継ぎを間違えると呼吸が辛くなる。結婚式では間違いや、やり直しが出来ないので緊張する。

「どうして、梅雨時に結婚するのだろう?」

と演奏中に疑問を持ってしまった。ロングトーンの魔力だ。短い時間であるが考え事をする隙が生じる。必死で音をつないだ。

「どうして、梅雨時に結婚するのだろう?」

英国の風習だろうと思って英国の6月の気候を調べると、日本ほどの雨は降らずむしろ過ごしやすい気候だという。

別の説では『ローマ神話の結婚を司る女神ユノに由来する』というのもあったが、一神教のヨーロッパでは絶対にありえない話だと思う。

そんな話はさておいて、厳かな中で結婚されたお二方の末長い幸せをお祈りします。





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