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最低賃金のここがダメ!

こんにちは!ますのすけです。

日本の最低賃金、実は 地域によって

かなりの違いがあることをご存じでしょうか?

長い間、世間では あまり言われてこなかった

最低賃金の地域間格差。

そのことが、最近になって やっと

「それでは困る、なんとかしないと。」そんな声が

自民党の議員さんの中からも聞かれるようになりました。

今回は、最低賃金が地域によって金額に差があることで

どんな問題があるのか 学習会で学んだことをお伝えします

◆ランク分け制度

日本の最低賃金は 全国を都道府県ごとに、A・B・C・Dの4つに

ランク分けされています。

2019年の改定では 最高Aランクの東京1,013円と

最低Dランク沖縄 他14県790円で、時給にして 223円と

3割近い格差がありました。

でも 実は、去年2020年の改定では 中央最低賃金審議会が

コロナ禍により引き上げ額の目安を示すことは困難と判断し、

答申を示しませんでした。それを受けて、東京の最低賃金が

現行の1,013円のまま変わらなかったのに対し 

全国で一番低い最低賃金額が790円から 792円になったことで、

その差は 221円となり 2円だけ縮まったのです。

そうはいっても、1888年の最賃上下の開きは 80円だったそうで

20年ほどの間に これだけの差ができてしまったということに

驚きをかくせません。

◆地域による最賃の差は 同じランクでも

例えば、Aランクでは、東京(1,013円)そして同じAランクの埼玉が

(928円)千葉(925円)と、それぞれ違いがあります。

私が勤めるスーパーは、店舗が 東京、千葉、埼玉にあります。

どこの店でも 扱っている商品は同じ。仕事の内容も同じ。

働く時間も同じなのに、店の住所によって 地域の最賃の

違いから、時給に 東京と千葉では ひと月のお給料が

12,320円も違ってくるんです。

東京と埼玉だって、すぐ隣どうし。道ひとつ、電車でひと駅なんて

ところでも違いがある。それどころか、労働組合でつながる

同じ系列の店は全国にあり、北や南のDランクとの差は 

あまりに大きい。どこも同じものを売っているのに、

同じように働いているのに 地域をランク分けして

バラバラな金額の最賃制度はおかしい! 

私たちの労働組合では、もう何年も「最低賃金は

全国一律にするべき」と運動し学習を続けています。

◆全国一律最賃制度の学習

一昨年、私は 全国の仲間が集うパート部会の学習会に参加しました。

いくつかのグループに分かれてのディスカッション。

私のグループでは 東京は 私ひとりだけ。

さまざまな意見が出されました。

最賃が地域別に決められていることにより、

地方では人口が流出するだけでなく 

企業や学校も減少している。

私は 話を聞いていて なんだか、一番高い東京で働いていることが

すこし後ろめたくもあり、東京に人が集まって住み着くことにより

それが 大量のごみを吐き出す環境問題になったり、

通勤の満員電車が ストレスだったり、イベントや催し物など

どこも混んで大行列になるというマイナス面の話をしました。

◆国会議員も 立ちあがる

そもそも 日本の最賃額は、安すぎる。

だったら 同じ働くならお給料の高い地域で働きたいですよね?

高い給料を求めて、地域最賃の低い都市から

高い都市へと働き人が流れる、その現象は日本国中で起きていて

最低賃金の低い地域は、どこも人手不足で 税収も低い。

そのことに不満を持った自民党の議員の方々の中から

2019年2月7日に「自民党最低賃金一元化議員連盟」が発足しました。

最低賃金の地域間格差は 地域経済の疲弊を生み、

地域で働き住み続けられない状況をつくっている、と。

自民党の議員さんから このような発言がなされることを

私は、とても画期的だな と感じています。

現に議員連盟の代表の方が、

政府あるいは党内でも必要な議論を進めていただくよう要望する

と、「最低賃金の在り方に関する提言」としてまとめてくださり

新総理に手渡ししたことが、HPに掲載されていました。

変われば、変わるもんです。・・・

私たちは、これまで「全国一律最賃制」を求めて署名活動を

ずっと続けていますが、集められた署名は そのまま

政府に届けられるのではなく、国会議員さんに「紹介議員」

になっていただき 紹介議員の手に託され、国会へ送られます。

そのために、わたしもなかまと一緒に衆議院議員会館へ行き 

いろんな政党の議員さんに紹介議員になっていただけるよう、

議員さんの部屋をまわり お願いにいくのですが 

たいていはご本人ではなく秘書さんが応対されます。

この時の 相手の方の反応は ひとそれぞれですが、

だいたい自民党の部屋では、冷たくあしらわれることが多く

ご自身が住んでおられる地域の最賃額も知らず、無関心な様子。

中には、ドアの入り口で 私たちの話を聞き流してるふうで

いちいち左手首を返し、時計を見るしぐさを繰り返しながら

はいはい、もういいでしょ!という態度を取られる

若い女性の方も・・・。

たぶん渡した資料も そのままごみ箱行きかもね?

逆に 部屋の中まで通してくださり、応接室でお茶まで入れてくださる

議員秘書さんもいらっしゃいます。たいていは、共産党が多いです。

その場合は、資料を手渡してる場面を写真に撮り あとで広報などに

使わせていただくんですけどね (^^♪

◆まとめ

世界では72ヶ国で 最低賃金が導入されています。

全国一律最賃制の国は68ヶ国。

日本のような地域別最賃制の国は わずか4ヶ国です。

この間 世界の国々では、貧困根絶と格差是正を目的に

全国一律制に変えてきています。

ドイツでも 2015年に全国一律最賃制度を新設しました。

わが国で とくに流出が多いのは若年層の女性です。

最賃が高い都市や県の境にある自治体では、保育や介護など

公共サービスの担い手の確保も困難な状況。

最低賃金の大幅な引き上げと、全国一律最賃制を実現することで

どこで暮らしていても同等の公共サービスが受けられ、

安心して生活でき 地方の活性化も実現することができる。

なにより、ひとが 地方に分散して暮らすことで、

新型コロナ感染症の拡大を抑えることも

できるのではないでしょうか?


以上、全国最低賃金一律制の導入を急げ!という内容でした。

最後まで お読みいただき、ありがとうございました!








 




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