【勝手に電力2.0③】EV-PPA+電力小売

前回は、いよいよ2019年度はFIT単価14円の時代に入って自家消費の流れになるとの話をしました。

またその中で、ニッチではあるが、穴場として

・太陽光発電つき一括受電(テナント、マンション)

の話に触れてます。構造的には簡単に出来るのですが料金請求、計測、太陽光発電の投資主体などの課題があり、そのソリューションの一例を紹介しました。

ただ、このマーケットは、既設物件への導入が難しいため、ニッチな分野になることは避けられません。

そこで、今流行りのEVを使って何かソリューションができないか書いてみたいと思います。

現在太陽光パネルの価格はかなり下落しましたが、まだ蓄電池の価格はこなれてきていない状況です。

なので、定置用蓄電池の導入はBCP用途以外はまだまだ普及は難しい。

そこで、走る蓄電池として、EVがあるのですが、EVも通常のガソリン車と比較すると100万円から200万円高い状況で、この差をなんとか埋めるサービスが必要になります。

当たり前のことですが、初期費用に差があるのであればランニングコストで埋める必要があります。

例えば、高圧法人の社用車をEVに変えれば、今までガソリン補給してたものが電気になります。高圧はkWhの従量料金が安いので、ランニングコストは安く済むでしょう。

あと、ここでピーク電力を避けて充電制御すれば基本料も上がりませんし、V2Bのようにピーク電力のときに放電制御できればピーク電力を下げることも将来的には可能でしょう。

ただ、これではペイできません!

ということで、更に稼がないといけないので、EVや充電器の稼働率を見てみてはどうでしょうか?

EVであれば休日は使っていない

企業が多いでしょうし、

充電器であれば平日の朝〜夕方の間は使っていない

ことが多いでしょう。

これを他人に使わせて稼げないか?

という発想は自然に出てくると思います。EVであれば、今は遠隔で鍵のロックができますし、既にカーシェアで実用化されてます。

この仕組みを法人向けの社用車に活かすのはどうでしょうか?オートリースの場合が多いと思うのでオートリースの会社がサービス提供事業者になるのもありですし、パーク24やアキッパーのような事業者とアライアンスを組んで提供するのもありでしょう。

とまあEVはすぐにでもできそうですが、

どうせやるなら充電器のシェアリングも

という話になると思います。今後充電器も遠隔制御できる機能がついてくるので、このデータをもとに課金できるプラットフォームが出来れば今でもできるのではと個人的には思ってます!

先程出てきたパーク24やアキッパはクレジットカード登録をさせたりと課金プラットフォームを持ってますし、駐車場を探す機能もアプリにあるので充電器を探す機能も容易に作れます。

しかも、普段社用車のために使っている充電器なので、限界コスト+α程度で提供することも可能です。

もちろんピーク電力が上がって基本料が増えたら本末転倒なので、ピーク電力時間帯の充電制御は必要ですが、高圧電力かつその限界コストでの提供ができれば、NCSのような充電器ネットワークより安く提供できると思います。

また提供している高圧法人も負荷率をあげてもらえるので、提供料金の設定しだいで

電気代の割り勘要員になってもらえる

ことになります。こんなビジネスモデルが今後出てくると思います。

もちろんEVの電気の燃料はクリーンな方がいいので、太陽光発電と充電器をまとめて第三者保有モデルとしてEV100向けソリューションとして提供するのは面白いと思います。




EVの夜充電
→安く充電
→ランニング費用が安い

ただ稼働率の問題
→充電器やEVのシェアリング、そのためには、計測、決済プラットフォームが必要


電力関連を中心にほぼ毎日気づきを書いてます!少しでもお時間があれば立ち寄ってご一読いただけると嬉しいです!