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信じる力があるということ

先日、きのくに子どもの村学園の中学生のみなさんが、まおい学びのさとを訪れてくださいました。

私たちが開校を目指している「まおい学びのさと小学校」は、きのくに子どもの村学園がモデルです。そのため、まおい学びのさと説明会へ参加してくださった方々からの質問には、「きのくに子どもの村学園では・・・」と、答えさせていただく場面が多くあります。

「本当に学力重視の教育ではなくても、子どもの将来は大丈夫なのでしょうか」と、かなりの頻度で聞かれます。そういった方々に「大丈夫ですよ。」と答えても、きっとその質問者さまの不安は拭えないでしょう。だって、見えない未来のことを確約することなど不可能なのですから。

子ども主体の体験的学びが中心で、本当に大丈夫なのか?と思う方は、ぜひ一度、きのくに子どもの村学園の子どもたちと話をしてみてもらいたいなと心から思います。おそらく、大抵の方が圧倒的安心感を得られることでしょう。

彼らの、話し手に心を向ける姿勢・態度・選ぶ言葉、全てに惹きつけられます。もっと話がしたい、質問してみたいと、つい思ってしまいます。

どうして北海道に来ることになったのかと聞くと、北海道に来たことがないメンバーが多かったので、行ったことのない場所に行ってみたかったからだと。今回楽しみにしているのは、アイヌ文化を学ぶことだと言っていました。

電子機器やゲーム機などは、学園寮では使用を禁止しているそうです。使用していた時に問題がいくつか発生し、その問題に対し話し合いをした結果、今は使わないという選択をしたのだそうです。

生徒と生徒で喧嘩になることはないのかと聞くと、ミーティングの時間が必ずあるので、言いたいことはそこで言えばいいと思っているのでならないと。

過去に、きのくに子どもの村学園から、通常の高校へ進学した子がいて、その子は、「テストに自分の名前を書く」ということを知らなかったそうです。そのことを彼らは笑顔で笑って話します。

通常の高校へ進学するつもりだと話している女の子がいたので、「不安はないのか」と聞くと、「ないです。」と、笑顔で応えてくれました。

わたしは、彼らは「知らない」ことへの恐怖が全くないのだと感じました。知らないことは、調べればよいだけのことですから当然です。言われたことだけをやっていれば良いのは、むしろとても楽だと言います。しかし、「考えること」をしなくなってしまう環境へ行くと、「考える癖」が無くならないように意識する必要があると言っていました。

彼らは、自分は考えることができて、考えれば大抵のことは乗り越えられることをよく知っています。困ったことがあれば、仲間と話し合えば解決できることも知っています。自分自身を信じる力を持っています。彼らと話した時の圧倒的安心感。こんな若者が増えたら、日本の将来はとても明るくなると強く感じました。

北海道の美味しい食べ物が楽しみ。流行りの鬼滅の刃も見ている。子どもらしい一面ももちろんありながら、話していて一本の芯があることを感じます。数年前、自分の子どもが不登校になったとき「勉強しなくて大丈夫なのか?」と、自分の知らない世界に漠然と恐怖心を持っていた自分に笑えてきました。あの時のわたしは、一体何が怖かったのだろう。

不登校を選んだ我が子たちと毎日過ごす中で、あの頃の漠然とした不安など、もうとっくに無くなっていたのですが、今、子どもの考えを尊重し、興味関心の赴くままに身を任せ生活を続けることが、必ず我が子たちが楽しく生きていける道へと繋がっていくのだろうと、改めて確信を持つことができる日になりました。

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人生100年時代だ。あまり急いで「これだ!」と思う将来を決めるな。ゆっくりでいいんだ。親がボケないように、30歳くらいまではしっかり迷惑をかけたらいい。興味関心があることをたくさんやってみたらいい。「これだ!」と決めるのは、それからでも遅くない。と、学園長 堀信一郎氏は話します。

全くその通り。わたしだって、現在39歳になってやっていることと言えば、私立小学校をつくることです。3年前のわたしですら、こんな未来が来ることは想像していませんでした。人生、何があるかわかりません。

なんて楽しみなんだろう!彼らにまた会いたい。会って話がしたい。この感動を忘れたくない。

まおい学びのさと小学校を開校できることが決まったら、また遊びに来てほしいとお願いしました。一緒にジンギスカンバーベキューパーティーをしましょうと言ってしまいました。なんてひねりのないわたし(笑)でも、したい!したい!と笑顔で応えてくれる素敵な子どもたち。本当に有難う。

こんな素敵な子どもたちを日本にもっともっと増やすためにも、まおい学びのさとメンバーは今、北海道に新しい認可私立小学校をつくろうと、毎日必死に力を注いでいます。大変なこともたくさんあります。でも、開校できてからの将来を想像すると、楽しみで仕方なくなり、今日も業務がはかどるのでした♪

さぁ、まずは子どもをしあわせにしよう。すべてはそのあとに続く・・・(きのくに子どもの村学園HPより)

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