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ZOOM交流会を開催しています

オンライン交流会

慢性骨髄性白血病(CML)患者・家族の会いずみの会では、ほぼ毎月ZOOMでオンライン交流会を開催しています。CMLの罹患率は10万人に1人~2人(日本全国で1年間に約1,500人)と言われており、がんの中でも希少な疾患です。このため、「血液内科に受診していても同じ病気の人に会わない」、「同じ病気の患者さんがどこにいるか分からないが、会ってお話ししたい」という悩みを抱えている方が大勢います。
このため、いずみの会では、患者さんやそのご家族が仲間同士で安心してお話しできるように、全国各地でFace to Face(対面)での交流会を実施してきました。しかし、新型コロナウイルスの流行拡大をきっかけに、対面での交流会が開催できなくなってしまいました。そこで、2020年6月からZOOMを使ったオンライン交流会を始めました。最初は私たちもどうなるか不安だったものの、全国各地からたくさんの患者さんやご家族に参加していただけました。その後はほぼ毎月実施し、2023年8月現在、計38回開催してきました。
開催情報は、公式ホームページFacebookで発信しています。基本的に、土日いずれかの14時~16時の2時間開催しています(途中入退室可)。

なにを話しているの?

オンライン交流会と言ってもなにをしているのか不安な方もいると思います。というよりも、患者会でどんな話がされているかご存じない方のほうが多いと思います。そこで、どんな話をしているのか紹介したいと思います。

①治療方法や薬の副作用など

いずみの会の交流会で中心的な話題は、最近の検査結果のことや薬の副作用のこと、薬の変更や休薬について、主治医とのコミュニケーションの悩みなど治療に関する話です。もちろん、交流会には医療者は参加していませんので、交流会で治療について他の方の経験を聞いたり、なにかアドバイスをされても、必ず主治医に相談し指示を仰ぐようにお伝えしています。しかし、多くの方が日ごろ治療のことを話せずにいます(「最近新しい分子標的薬が出たらしいけどどうなのかな?」「ISの数値が下がった!」なんて話は周りの人とできませんよね)。また、自分の感じている体の不調が副作用なのかどうなのか分からず不安な方もたくさんいらっしゃるでしょう。交流会の場には、そうした話を理解して共感してくれる仲間がいます。治療がうまくいっていることへの喜びを、逆に、弱音や愚痴を吐き出せることも交流会のいいところです。また、CMLでは薬の変更がしばしばあります。交流会には、どのお薬の患者さんも参加しており、先輩患者の経験を聞くことができます。その時そのお薬の経験者がいない場合はスタッフもこれまで学んできたお話をしています。骨髄移植についても同様です。また、最近は休薬がCML患者の大きな関心事です。臨床試験の情報やそこまでの道のりなどについてもたくさんの情報を共有しています。

②医療費や日常生活について

特にCMLになったばかりの人にとって、高額な医療費をどうしたらよいかは大きな悩みだと思います。交流会では、こうした悩みについてできる限りスタッフがアドバイスできるようにしています。また、クレジットカードやドラッグストアのポイント活用などみんなの知恵を出し合っています。高額療養費制度の多数回該当の使い方など、医療費についてはまた別の記事を上げる予定ですが、ご連絡いただければそれについても紹介している冊子をお送りします。
参考までに、厚生労働省の資料へのリンクです。高額療養費制度を利用される皆さまへ
CML患者といっても病気だけがみなさんの人生ではありませんし、患者だけが社会生活を送るうえでの役割ではありませんよね。交流会では、仕事のこと、家庭のこと、子育てのこと、趣味やスポーツのことなど日常生活についてもお互いの話をしています。患者会というと病気のことだけしか話さないと思っていらっしゃる方もいると思いますが、そんなことはありません。私たちスタッフも患者会を通じて、いろいろな生き方を知ることができました。ぜひ皆さんも、交流会を通じて多様なCML患者の生活をにふれてみてください。

③交流会の進め方

とはいえ、どうやって話すか不安な方も多いと思います。そこで、いずみの会の交流会の流れをお伝えしておきます。

  1. OP:スタッフからのご挨拶や交流会の注意点、ルール、進め方についてお伝えします。

  2. 自己紹介:基本的に参加者全員に「簡単な」自己紹介をしてもらいます。スタッフや常連参加者からはじめるので、それを真似してもらえれば大丈夫です。ただし、自己紹介は「簡潔に」。お話しする時間はその後にたっぷりあります。

  3. フリートーク:みなさんに聞きたいことがある方にを中心にフリートークの時間です。藩士の内容は上に書いたとおりです。ただひとつ、「初参加の方が最初に話しをする」ようにしてもらっています。「なにか知りたい」「話したい」ことがあって参加されているからです。患者会参加者が一度は通った道ですね。

  4. グループ会話:ZOOMの機能で、少人数のグループに分かれてお話しすることもあります。例えば男女別やお薬別などで別れることがあります。各グループには必ずスタッフが入ります。ただ、時間の都合で毎回できるわけではありません。

  5. ED:次回の日程や直近のイベントなどお知らせします。

どんな人が参加しているの

みなさん全国各地から参加しています。中には海外赴任中の方もいました。これは、オンラインになって本当に良かったことですね。患者さんご自身の参加が割合としては多いですが、ご家族の方もほぼ毎回いらっしゃいます。男女比はあまり変わらない感じです。年齢も幅広く、これまで20代から80代の方まで参加されています。
ただ、CMLは小児や若年での発症が非常にまれな上、副作用や悩みも中高年の患者さんとは少し違います。そのためいずみの会では、小児CML交流会(年2回)や、AYA交流会(不定期)も開催しています。いずれもホームページ等をご確認いただくか、ご連絡ください(特に小児はメーリングリストもありますので今すぐにでも)。これらについてはまた後日、記事を書きたいと思います。

どうやって参加するの?

はじめに書いたように、開催情報(日時や申し込み方法)はいずみの会のホームページやFacebookで発信していますのでまずはそちらをご確認ください。毎回、申込フォームを作成していますのでそこに必要事項を記入していただければ、参加用のZOOMアドレスが書かれたメールをお送りします。
ZOOMの使い方が分からないという方もいらっしゃると思います。インターネットにつながるパソコン(マイク機能は必須、カメラはあったほうがいいですがなくても大丈夫)、スマートフォンがあれば使うことができます。詳しくは、次のようなサイトが参考になると思います。
今日から使えるZoom(ズーム)の使い方|基本的な使い方から注意点まで、初心者でも分かるようにイチから解説!

顔や名前を出したくない

お名前は呼ばれたい名前でOKです。お顔を出したくない場合は、カメラをオフのままで構いません(カメラがない人でも大丈夫)。どうしてもお声も出したくない場合は、申し込みの際に事前にお伝えいただければそれでOKです。チャット機能もあるので、そちらを使っていただいても構いません。

ぜひお会いしましょう!

ちょっと長くなってしまいましたが、ZOOM交流会についてお伝えしました。私たちスタッフ一同、また、先輩患者さんたちみんながあなたのご参加をお待ちいています。ぜひ、オンラインで会いましょう!
といって、最近ようやく対面でのリアル!交流会も再開しました。そちらについてもホームページFacebookをご確認ください。

いずみの会 河田純一(お問い合わせ info@izumi-cml.jp
いずみの会HP:http://www.izumi-cml.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/cml.izumi

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