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世界中の人が優しくなればいい スタイリスト&ファッションジュエリーデザイナー tommy さん

二人のお子様を持ち、家族との関わりをしっかり持ちながらも「着ること」を通じて、心に余裕がある社会を創りたい!と熱い想いを持って活動されているtommyさんにお話を伺いました。

tommyさんプロフィール
活動地域:九州
経歴:小さい頃から洋服が好きでデザイン画などを描いていたが、自分にはスタイリストという仕事は無理だと思い、独身時代は看護師として医療関係に従事。その後、結婚、出産。専業主婦を経て、出会った方々からたくさんの協力をもらう中で「好きなことを仕事にしよう!」と決心。現在はスタイリスト&ファッションジュエリーデザイナーとしてトータルコーディネートの提案を得意とする。クライアントさんの手持ちの服とのバランスなども考慮した同行ショッピングも評判を呼んでいる。2児のママ。
現在の職業および活動:スタイリスト&ファッションジュエリーデザイナー 
座右の銘:迷ったら、Go!

子どもの笑顔がある限り、そこに命がある限り、守るのが大人の役目


記者:
スタイリスト&ファッションジュエリーデザイナーのお仕事をされながらお母さん業もしっかりこなされているtommyさん。どのような夢やvisionをお持ちですか?

tommyさん(以下敬称略)世界中の人がみんな優しい社会になればいい、って思ってます。これを言うと、「人間なんだから感情はいろいろあるから難しい。」って言う人もいるのですが、みんなが心に余裕がある状態になったらできると思うのです。それが実現できれば虐待やいじめなどの悲しい事件も無くなると思います。
スタイリストの仕事を始めて3年目になるんですが、好きなことを本気でするのでとても楽しいです。家事などやらなくてはいけないことは変わらないのですが、好きな事をやることでストレスが無くなりました。その時に気づいたんです。お母さんが、本当に好きな事をやって心に余裕ができると、笑顔が増えて優しくなる。そうすると子どもたちも笑って優しくなれる。そうなると一緒にいる友達にも優しくなって。。。と好きな事をやる姿を子ども達に見せることで連鎖が生まれると思ったのです。
「本当はこれがしたい。」という気持ちを持っても諦めてる人もたくさんいます。正解は何一つ無いのに、「子どもが小さいから」「嫁だから」「旦那さんがこう言うから」などと今までの常識だとかの当たり前を持っている人たちが当たり前に囚われずに「私にもできるかな。」と好きな事ができるような影響を与えられるようになれたらいいなと思います。

記者:とても共感します。tommyさんがお仕事を楽しんでる姿はお子さんたちにも良い影響を与えているでしょうね!では、その夢やvisionを具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?

tommy:「そんなの偽善だよ。」と言われる事をいっぱいしたいですね。(笑)
記者:(笑)偽善とは、どういう意味ですか?

tommy:よく日本の子どもの貧困などとニュースで取り上げられますが、「子どもは平等であるべき」であると思っている私にとっては考えられないことです。なのでそういった問題に対して、スタイリストとして何かできることを考えた時に、入学式、卒業式などの洋服を無料で貸し出したりできたらいいなと思います。
そして老人ホーム、障害者の施設にもお洋服を楽しみたいけど、それが叶わないって方がたくさんいると思うんですよね。そういったところにプロのヘアメイクさんと一緒に行って、ファッションショーを開催してみたいです。「着ること」って「衣・食・住」の最初にくる言葉なのに、こだわる人って少ないんです。なので「着る」という動作を楽しむ人を増やしたいです。洋服を変えるという事から自分を変えるきっかけになったら嬉しいですね。
そして「こんな事しちゃって良いんだ!」と当たり前が一個外れるきっかけを作りたいです。そうなると日々の生活で心の余裕が生まれますよね。心に余裕のある社会で育った子どもたちは、大人になってからまた愛情を注いで子どもを育てるようになると思うんです。私が生きてる間に「世界中の人が優しい社会」にならなくても、それが続いていけば何世代か先に実現できるかもしれない。その変化の最初になれたらそれで良いと思っています。

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記者:「着る」ことを通じて、当たり前の殻を破る人が増えたらいいですね!その目標に対して、どのような事を大事に活動されてますか?

tommy常に当たり前を問うようにしています。私にとっては当たり前だけど、他の人にとっては違うことってありますよね。それがわかっていると自分と価値観の違う人と会っても「この人はそういう人なんだ。じゃあしょうがないよね。」と、どんな人も一人の人間として認めることができると思うんです。それを子育てにも実践してしていて、子供がお友達との間で起こった事を「お友達はこう思っているんだね。」「○○(娘さんの名前)はこう思うんだね。」と整理をして、それぞれがそれぞれで良いというように伝えています。
あと、先ほど好きな事をやるという風に言ったのですが、実際に好きな事をするのは決して楽ではないです。必要な事は必要だというのは見せていきたいです。
そして上とか下とかが無い信頼関係づくりを大事にしてます。仲間が宝物なんです!みんなから大事にされてるし、応援されて助けてもらっているので、みんなへの感謝を私なりに伝えるにはどうしたら良いか考えて、仕事という行動で感謝を示したり、恩返したいと思っています。

記者:tommyさんが家族との関係、仲間との関係を大事にされているのが伝わって来ますね。ではその夢やvisionを持ったきっかけはなんですか?そこにはどのような発見や出会いがあったのですか?

tommy:子どもが可愛すぎて可愛すぎて長女を生んだ時にすごく感動もしたのですが、「この子を失ったらどうしよう。」と不安と恐怖が一気に襲ってきました。そこから過保護になり、心に余裕が全然なくなったんです。スーパーで買い物をしている時に急に涙が出てくるくらい余裕がなくなっていたのですが、元々看護師をしていたので、看護師で子育てができないなんてありえない、と勝手に思い込んでました。また周りの人たちはみんなうまく子育てをやっているようにも見えて、自分がこんな性格だからうまくいかないんだ、と誰にも相談できませんでした。そしてどうにもこうにもならなくなった時に、こっそり児童相談所に電話しました。そうしたら児童相談所のおじちゃんが「あなたそのままで良いんだよ。きつかったね。」と言ってくれて、それを聞いた時にボワーッと泣けてきたんです。結局、「普通は」「こうじゃなきゃいけない」「でも」「だって」といっぱい色んなことを我慢して、自分自身を苦しめていたって事に気づきました。また別の機会に「産んだ時点でお母さんなんだから、それ以上お母さんにならなくて良いよ。」と言われて「なるほど!」と、ぐっと楽になりました。そんな色んな出会いの中で「助けて」って言うのが大事だって事と、自分の当たり前が当たり前では無いって事が分かってきて自分自身が変わってきたんですね。

記者:今のtommyさんからは想像できないですね。その発見や出会いの背景には何があったのですか?

tommy:生まれが超田舎で「お父さん」が絶対だったんですね。「親」のお手本は自分の親じゃないですか?親がしていたようにしますよね。自分の育った環境で出来たたくさんの「当たり前」が自分を苦しめていて、外を見ることが難しかったんです。
一方で私の母は割と子どもに対して自由にさせてくれてたんですね。信用してくれてました。具体的に言うと、9.11の1年後にワーキングホリデーでカナダに行ったんですけど、一回も反対されなかったんです。行く前に「本当に行くの?」とだけ聞かれましたが、「うん、行くよ。」と言ったらそれ以上は一切何も言いませんでした。自由にさせてもらってたんですね。
それに対して私は子どもを信じられない。信用しきれてなかったんです。母がしてくれたように子ども達にしてあげることができないギャップが苦しかったんです。「こんなにお母さんは私を自由にさせてくれたのに、私はこの子を自由にさせてあげられない。だって大事だから失ったら怖い!」という想いが出てくるので「私はなんで子どもを信頼できないんだろう?」と自分を責めていました。
私が育った環境は、祖父母と同居もしていたし、まわりにたくさん人はいて、近所の人も含めて子育てをしていた時代でした。私はそういう環境ではないところで子育てもしなくてはいけなかったり、主人が単身赴任でいなかったり、上の子が病気がちだったりで『私』が何とかしなきゃ!って思っていたんです。あの時、そこで誰かに色々頼ったら良かったんだな、と思います。
今、子どもたちには基本的に何も言わないように心がけて、仕事を優先しています。長期休みも関係なく仕事に出ているんですが、子どもは私がいないと張り切って「掃除もしておいたよ!」と言うようになりました。

最近、姪っ子が生まれまして、本当に可愛いんですよ!!それをみていて思うのですが、子どもは可愛さだけで何の罪もないんですよ。この可愛い小さい命を守るのが大人の役目だなと想います。生んだからには、そこにその笑顔があるからには守らないといけないんだな、と。だからみんな平等にと願いますね。

記者:同じ母親として、とても共感をします。tommyさんの熱い想いにたくさんの方が巻き込まれるでしょうね!!今日は本当にありがとうございました!

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【編集後記】
今回インタビューを担当した風見と大野と古川です。黒のシックなワンピース姿で登場され、さわやかな口調で熱い想いを語ってくださいましたtommyさんの今後のご活躍がとても楽しみです。貴重なお時間をありがとうございました!

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この記事はリライズ・ニュースマガジン”美しい時代を創る人達”にも掲載されています。



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